「憔悴(しょうすい)」の意味とは?使い方や類義語などを解説




憔悴(しょうすい)の意味とは?

憔悴(しょうすい)は、惨めな事故に遭った人の様子を表す時などに、憔悴した様子などと使われます。

憔悴の憔は、燃えるほど心臓が苦しいことから、意味はやつれることになります。

一方、憔悴の悴は、小さく心臓がなるほど苦しいことから、意味はやつれることになります。

そのため、憔悴はやつれることの繰り返しになるため、意味はやつれ衰えることになります。

憔悴の使い方とは?

憔悴は、かしこまったニュースなどのシーンでも聞く言葉であり、他の人の様子を見て日常会話で「憔悴していているようだ」などと使うことができます。

例えば、心労で弱っているという時は、憔悴を使うことによって様子を明確に伝えられるでしょう。

しかし、単に疲れて弱っているというシーンでは、憔悴は使わないため注意しましょう。

ここでは、憔悴の使い方についてご紹介します。

憔悴した、憔悴する

憔悴した、憔悴するというのは、動詞としてするを憔悴に付けて使っているケースです。

使い方としては、~が起きて、ショックで彼は憔悴した、などがあります。

ニュアンスとしては、極限まで落ち込んだ、落ち込むというようになります。

あるいは、体力が病気などで奪われて元気がない様子を、憔悴したと表現します。

憔悴した、憔悴するを使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「母親は、子供の非行が続いて非常に憔悴した。」
  • 「彼は、持病が悪くなってだんだん憔悴した。」
  • 「彼は、憔悴するほど対人関係に悩んでいた。」

憔悴しきった、憔悴しきる

憔悴しきった、憔悴しきるというのは、心労などによって、極限にまで疲れが達して力が発揮できないというような時に使われます。

憔悴しきったとは、身体を動かすことだけでなく、口もきけない、つまりヘロヘロで何もできない様子をいいます。

後に続く言葉を形容するように、憔悴しきった様子で~というような使い方をする時が多くあります。

憔悴しきった、憔悴しきるを使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「彼は、妻が亡くなったため、憔悴しきった感じでした。」
  • 「あの時の憔悴しきった彼女の顔は見るに忍びなかった。」
  • 「あれほど彼は元気でしたが、わずか数ヶ月でこれほど憔悴しきるとは信じられない。」

単なる疲労の時には使わない

憔悴の意味は精根とも尽き果てるということがあるため、単なる疲労の時に使うのは適切ではありません。

例えば、次のような表現は適切ではありません。

  • 「久しぶりに泳ぐと憔悴した。」
  • 「お客さんの注文が細かい時は、本当に憔悴する。」
  • 「数日寝不足が続いたため、ちょっと体が憔悴している。」

基本的に、憔悴は明らかに誰が見てもやつれた状態で、ボロボロに身も心もなっている極限の様子や状態の時のみ使いましょう。

憔悴の類義語とは?

ここでは、憔悴の類義語ついてご紹介します。

疲労困憊

意味は、非常に疲れて苦しむことです。

疲労と困憊の意味はいずれも非常に疲れていることであるため、疲労困憊の意味は非常に疲れていることを強調することです。

名詞形の疲労困憊の様子など以外に、動詞形の疲労困憊させる、疲労困憊するなどとして使うこともできます。

疲労困憊の様子を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「彼は残業が毎日続いているため、朝の挨拶をする時は疲労困憊の様子であった。」

草臥れる

意味は、疲れて元気がないことです。

草臥れるは、比喩言葉で、疲れて元気がないことを意味します。

草臥れるの言葉の由来は、草が垂れて元気がない様であり、人の様子を表す時にも使うことができます。

草臥れるを使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「彼は、最近、勉強で徹夜をしたのか、試験を草臥れた様子で受けていた。」

疲弊と憔悴の違いとは?

ここでは、疲弊と憔悴の違いについてご紹介します。

疲弊は心身の状態以外に経済状態についても表しますが、憔悴は心身の状態だけを表します。

疲弊を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「国民は感染症のリスクに疲弊している。」
  • 「疲弊感が避難所には漂っていた。」
  • 「医療従事者は、極限にまで疲弊度が達している。」
  • 「疲弊した財政を立て直すことは急務である。」

一方、憔悴を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「心労のために彼は憔悴した表情になっていた。」
  • 「帰宅した時には、夫は憔悴しきった表情であった。」
  • 「離婚する寸前で夫婦とも憔悴しきっていた。」
  • 「不安感や憔悴感などのメンタル的な症状が現れた。」

疲弊と憔悴を使い分ける方法

疲弊の意味は、心身が疲れて弱ることです。

一方、憔悴の意味は、病気や心身の疲れでやせ衰えることです。

いずれも疲れて弱っている様を表現しますが、さらに疲弊には経済状態などが悪くなって活力が無くなるという意味もあります。

これが、疲弊と憔悴のはっきりした違いになります。

心身が疲れて弱っている様を表現する時でも、疲弊と憔悴はニュアンスがちょっと違っています。

疲弊のニュアンスは、心身が疲れて弱ることで、やつれるということはありません。

一方、憔悴のニュアンスはやつれることで、細い体になることがあります。

憔悴の英語表現とは?

憔悴の英語表現としてはいくつかありますが、他動詞の「~be worn out」や「~be exhausted」が最もよく使われています。

「~be worn out」を使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「She was worn out because she has been down by influenza for a week.」(彼女はインフルエンザで1週間も寝込んだため、非常に憔悴してしまった。)

「~be exhausted」を使った例文として、次のようなものがあります。

  • 「The father seems exhausted against his son’s adolescent behavior.」(父親は子供が反抗期のために、非常に憔悴した様子であった。)

あまり日常の会話では登場しませんが、「emaciated」は新聞や小説などでちょっと形式ばった形で憔悴の英語表現として使われます。

「emaciated」を使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「The parents became absolutely emaciated about their son who has been missing.」(両親は行方不明になった息子の安否のために憔悴している。)

これ以外に、憔悴の英語表現としては、「weary-looking」という表情について憔悴した面持ちを表現するものや、「haggard old man」という高齢のやつれた男性などを表現するものなどがあります。




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RUN-WAY編集部

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