「スメハラ」の意味とは?
「スメハラ」は、英語の「Smell Harassment」(スメルハラスメント)を省略したものです。
「Smell Harassment」は、「smell」という「臭い」「香り」を意味するものと、「harassment」という「いじめ」「迷惑」「嫌がらせ」を意味するものが合わさったものです。
「スメハラ」は、「周りの人に臭いが要因になって迷惑をかけること」という意味になります。
「セクハラ」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
英語の「Sexual Harassment」を省略したものが「セクハラ」で、性的な嫌がらせという意味です。
「セクハラ」は身体に触るなど以外に、言葉で嫌がらせをすることもあります。
なお、「Smell Harassment」を省略した「スメハラ」は、英語圏では意味が通じないため注意しましょう。
「スメハラ」は、和製英語で「セクラハ」などから派生して誕生したものです。
「スメハラ」が誕生した背景とは?
「スメハラ」が誕生した背景としては、次のようなことが考えられます。
- 嗅覚が男性よりも鋭いといわれる女性が社会に進出してきた
- 節電意識が大震災をきっかけに高まったことから、職場の室温が抑えられて暑くなった
- 喫煙する人が少なくなり、嫌な臭いの要因がタバコから体臭になった
このようなことがきっかけになって、「スメハラ」という言葉が主として職場内での嫌な臭いに対して誕生しました。
「スメルハラ」が起きる理由とは?
人の臭いがあるのは、生き物であるため仕方がないことです。
しかし、周りの人が不快に感じるのも仕方ないということにはなりません。
というのは、対人関係にも臭いは影響を与えるためです。
では、「スメハラ」はどうして起きるのでしょうか?
「スメハラ」が起きる理由さえわかると、完全に臭いを遮断できなくても解決法が見つかるかもしれません。
ここでは、「スメハラ」が起きる理由についてご紹介しましょう。
臭いは迷惑になる
ハラスメントというのは、不快、迷惑に感じられる行いです。
一方、基本的に「スメハラ」は悪い感情を伴わないため、ちょっと異質でしょう。
では、臭いがどうして迷惑になるのでしょうか?
記憶と臭いを感じる嗅覚は深い関係があるとされています。
そのため、臭いによる不快感は、記憶に長期間に渡って刻まれ続けます。
いい臭いであればいいイメージに繋がりますが、不快な臭いはネガティブなイメージになるでしょう。
基本的に、臭いが不快感があるほどであれば、他の人に気配りすべきでしょう。
昨今は「スメハラ」という言葉が着目されているため、当然ですが臭いのケアに注意しましょう。
しかし、自分で気配りすることが案外とできません。
というのは、自分で自分の臭いは気付きにくいためです。
強い臭いでも、その環境に長時間居続ければ嗅覚は馴れてきます。
馴化というのは、このように馴れて臭いがわからなくなることですが、この馴化が自分の臭いは起きやすくなります。
指摘・相談しにくい
「セクハラ」や「パワハラ」などのように、はっきりとした悪い感情が相手にある時は、他の人に相談ができるでしょう。
しかし、悪い感情が伴わない「スメハラ」は、他の人に相談するのが困難です。
臭いを上長に注意するのは失礼になり、部下や同僚でも同じでしょう。
しかし、臭いが気にならない人は自分では気付きにくく、本人の体質や体調なども関係するため、指摘・相談しにくいものです。
「スメハラ」は、別のハラスメントよりもデリケートであるといえます。
具体的な「スメハラ」の対策方法とは?
「スメハラ」は、センシティブでデリケートなことが多いので、直接本人に注意するのは困難です。
臭いが我慢できない時は、人事部や上長などに相談する時もあるでしょう。
上長に相談して対策できるといいでしょうが、個人によって臭いの感じ方は違っています。
上長が問題にしなくて注意しない、あるいは上長も注意できない時は、総務部や人事部で対策する必要があります。
ここでは、具体的な「スメハラ」の対策方法についてご紹介します。
席替えする
「スメハラ」の被害に遭っている社員を、席替えして臭いの要因になっている社員の席から離します。
臭いに敏感でない社員が隣になれば、これで対策できる時もあるでしょう。
消臭する
「スメハラ」が発生しそうな職場や会議室などに、空気清浄機を置いたり、消臭剤や芳香剤を置いたりして対策します。
本人に注意する
臭いの要因になっている社員自身が改善しないと、いつかまた同じ「スメハラ」があるかもしれません。
そのため、臭いの要因になっている本人に注意するのが最もいいでしょう。
しかし、「スメハラ」はデリケートなことであるため伝え方は困難です。
臭いの要因になっている社員の信頼する上長がいると、上長から直接本人に伝えてもらうようにしましょう。
このような方法であれば、真摯に受け止めてくれ、本人も傷つきにくいでしょう。
しかし、伝え方をミスすると「パワハラ」になりかねません。
そのため、人事部から伝える方がいい時もあります。
この時は、「臭いのケアもビジネスマナーとして大切である」ことを伝えましょう。
「スメハラ」対策グッズとは?
ここでは、「スメハラ」対策グッズについてご紹介します
「スメハラ」が問題になっている時は、ぜひ参考にしてください。
マスク
マスクは、臭いを簡単に遮断することができます。
上長の香水の臭いや職場のタバコの臭いにどうしても我慢できないという時などは、マスクで臭いの対策が手っ取り早くできるでしょう。
空気清浄機
空気清浄機が一つの部屋に一つあると、不快な臭いも無くなるでしょう。
消臭剤
消臭剤は、タバコやアルコールなどの口臭対策としておすすめです。
タブレット、ガム、スプレーが、持ち運びする時はおすすめです。
口臭対策が毎日できる方法としては、基本的に徹底した歯磨きです。
最近は、消臭効果が朝まで続く歯磨き粉もあります。
特に、雑菌が舌には多いので、定期的に舌磨きをするのがおすすめです。
体臭には消臭スプレー、脇には塗るタイプの持続性がある消臭剤がおすすめです。
足の臭いは、消臭タイプの中敷を靴の中に入れるとある程度臭いは無くなります。
それでも気がかりな時は、消臭剤の靴箱の中に置くタイプを入れてみましょう。
また、最近は直接足に塗る消臭剤もあります。
実際にこの消臭剤を使ってみると、臭いが本当に一日中無くなり、足を他の人に嗅いでもらっても問題ない程度であるそうです。
換気
換気を定期的に行うことによって、臭いが無くなってリフレッシュできます。
また、風邪の予防にもなるためおすすめです。