「手持ち無沙汰」の意味とは? 語源や使い方、例文などを解説




「手持ち無沙汰(てもちぶさた)」の意味とは?

「手持ち無沙汰(てもちぶさた)」は、所在ややることがないという意味です。

例えば、初めはスケジュールが入っていたが都合で中止になって、することが何もなくなることです。

あるいは、することが何もなくなって、時間をどのように過ごすといいかわからなるという意味もあります。

そのため、「手持ち無沙汰」は間が持たなくなって、時間の過ごし方がわからなくなることを表現します。

さらに、「手持ち無沙汰」はすることが何もないために怠けているように見えるため、何もしないでブラブラしている、怠けているという意味合いも含まれています。

「てもちぶさた」が、「手持ち無沙汰」の読み方です。

しかし、「てもちぶたさ」と間違って覚えているような方もいるようですので、正しい読み方を把握しておきましょう。

「無沙汰」の意味は、便りが無い、音信が無いことを表現します。

「無沙汰」という言葉は、「ご無沙汰しています」と久しぶりに会う人によくいうため、把握しておきましょう。

「手持ち無沙汰」の語源とは?

灯火用の油を江戸時代に売って歩いた油売りが、「手持ち無沙汰」の語源になります。

油売りというのは、行商人で人々の暮らしに必要な灯火用の油を売って歩いた人のことです。

油売りは、油を売って歩くときに、油を貯めている桶から油をお客さんの容器に流し込みました。

しかし、水溶性ではない油は、ドロドロとして粘性があるため、お客さんの容器が一杯になるまでに時間が非常にかかっていました。

他の人から見るとこの光景が何もしないで間が開いているように感じたため、「手持ち無沙汰」が手の空いている時間が長いという意味で使われるようになったとされています。

「手持ち無沙汰」は方言か?

一見すると、「手持ち無沙汰」は響きがユニークなものであるため、方言ではないかと勘違いすることがあるようです。

しかし、語源でもご紹介したように、「手持ち無沙汰」は、油売りがお客さんの容器に灯火用の油を流し込むときに時間がかかることで、他の人から見ると何もしないで怠けているように感じることからできたものです。

当然ですが、「手持ち無沙汰」は、方言として過去に使われたようなこともないようです。

「手持ち無沙汰」の使い方とは?

「手持ち無沙汰」の言葉を使うときは、ポイントがあります。

ここでは、「手持ち無沙汰」の使い方についてご紹介します。

名詞として「手持ち無沙汰」を使う

「手持ち無沙汰」は名詞ですが、名詞を「手持ち無沙汰な〇〇」などのように修飾したり、動詞形として「手持ち無沙汰である」などのように使ったりします。

「手持ち無沙汰」の意味がすることがないということであるため、特徴は説明を細かくする必要がないことです。

使う場所とときに「手持ち無沙汰」は注意する

オフィスで「手持ち無沙汰」を使うと、他の人がイラッとすることがあります。

というのは、業務の量や締切日が人によって違うため、自分が時間を持て余しているときでも他の人は忙しいときもあるためです。

「手持ち無沙汰だ」などと近くで何もしないでいえば、不快に感じる人もいるでしょう。

このようなときは、「手持ち無沙汰であるために手伝うことは何かないでしょうか。」というなど、他の人に対して配慮するのが社会人としてのマナーです。

自分のことに対して「手持ち無沙汰」は使う

仕事をする上では、「手持ち無沙汰」の状態は良くないものです。

「手持ち無沙汰」を他の人に対して使うと、意味がサボっているということになります。

自分は忙しいが仕草や表情に現わさない人もいるため、他の人に対して「手持ち無沙汰のようですね。」などと簡単にいわないようにしましょう。

「手持ち無沙汰」を使った例文とは?

ここでは、「手持ち無沙汰」を使った例文についてご紹介します。

例文1

「システムにトラブルが発生してダウンして手持ち無沙汰になった。」

最近の業務は、ほとんどシステムによって遂行されています。

そのため、システムにトラブルが発生してダウンすると、業務が全くできなくなるような部署もあります。

このようなときに、システムが復旧するのをひたすら待つしかない状態を表現しています。

例文2

「病院が混み合っており、待つ間手持ち無沙汰になった。」

病院が混み合っていると、しばらく待たされるときもあります。

新聞などがあるかもしれませんが、スマホをさわっているしかないこともあります。

スマホでゲームなどをしないときは、無駄で暇な時間になるでしょう。

「手持ち無沙汰」の類義語とは?

「手持ち無沙汰」以外の言葉で、退屈ですることがないことを表現することもあるでしょう。

ここでは、「手持ち無沙汰」の類義語についてご紹介します。

「所在ない」

「所在ない」の意味は、「手持ち無沙汰」と同じです。

「暇」

「暇」の意味は、行うべきことがなくて手が空いていることです。

「無聊(ぶりょう)」

「無聊」の意味は、つれづれ、退屈な様です。

「無聊」はあまり聞かない言葉でしょうが、よく「無聊を託つ(かこつ)」という表現で使われます。

意味としては、「退屈でどうすればいいかわからない状態を嘆く」ということになります。

このように、「手持ち無沙汰」はいろいろな類義語があります。

「手持ち無沙汰」を無くす方法とは?

「手持ち無沙汰」になると、時間を無駄に使っていると思う方も多くいるでしょう。

ここでは、「手持ち無沙汰」を無くす方法についてご紹介します。

すべきことが何かないか尋ねる

他の人と仕事などをしているときに、「手持ち無沙汰」を無くす方法です。

どうしようかとぶらぶらしているより、指示をすぐに仰ぐ方がイメージもいいでしょう。

スマホを見る

「手持ち無沙汰」なときは、スマホが非常に便利なものです。

スマホは、ものを調べたり、漫画や動画を見たりすることができます。

他のものや人を観察する

他のものや人を観察するのもたまにはいいでしょう。

新緑の木々、忙しそうに歩く人など、普段は目にしないような光景は新鮮に感じるでしょう。

心がリラックスできる効果も期待できるでしょう。

暇つぶしのグッズで遊ぶ

最近は、暇つぶしのグッズも多くあります。

例えば、くるくる指にはめて回すものや、色を合わせる立体のパズルなどがあります。




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RUN-WAY編集部

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