「言い得て妙」の意味と使い方とは?例文や類義語などを解説




「言い得て妙」の意味とは?

「言い得て妙」は、「いいえてみょう」と読みますが、普段の会話や物語などで使われる一つのことわざです。

意味としては、「上手な言い方」になります。

何かについて相手と話をしているときに、相手がそのときの話題について何か上手な例えや言い回しをいったときは、「言い得て妙ですね」などといいます。

この意味は、「いわれてみると本当にその通りで、上手にいったね」ということです。

相手がいうことに興味を示す様子を表現します。

相手がいうことに興味を示したり、賛同したりしたときには、「自分もそう思う」「その通りです」などの表現をよく使います。

このような表現はほとんど「言い得て妙」と同じ意味ですが、厳密にいうと「言い得て妙」はこれよりも納得したときに使います。

賛同するという「その通りである」などの表現は、前もって聞く人の中に「自分と同様にこのように考えているだろう」「相手はこのようなことを言うだろう」などというように、相手がそのシーンでの正しい解答と同じようなものをいったとき、あるいは近づいたときに使うことが多くあるでしょう。

イメージとしては、自分の思いや考えに相手が近づいてきたため「その通り」と思うものです。

しかし、「言い得て妙」は、「自分では思いつかなかったが言われるとやはりそうだ」と思ったときに使います。

相手の言葉によって、自分が新しく納得する感じです。

このときに自分の中で起きたちょっとした驚きが、ちょうど「言い得て妙」の意味合いにぴったり合います。

「言い得て妙」の「言い得て」の意味は、「言い当てる」ということです。

このときの「当てる」の意味は、物事の芯を捉えるということで、相手がいったことを当てるなどではありません。

また、「言い得て妙」の「妙」は「妙な出来事」などとして使われますが、意味としては「優れた」ということもあります。

そのため、「言い得て妙」の意味は、「上手ないいかた」「優れたいい方」になります。

「言い得て妙」は、目から文字として吸収したような方も多くいるのではないでしょうか。

「言い得て妙」は、漫画や小説などの中でも出てくるときがありますが、どのように発音するといいか悩むでしょう。

「言い得て妙」の発音は、ほとんど平坦で少し「て」だけがちょっと下がります。

「言い得て妙」の使い方とは?

ここでは、「言い得て妙」の使い方についてご紹介します。

共感するシーンで使う

「言い得て妙」は、共感するシーンで「確かにそのとおりです」などと使います。

相手がいったことについて、返事をするときに「言い得て妙ですね」などというように使います。

例えば、「言い得て妙」の例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「言い得て妙ですね」
  • 「まさに言い得て妙」

共感の気持ちを「そうですよね」というよりも、「言い得て妙ですね」という方が、共感の気持ちをより強く表現することができます。

さらに、「確かに言い得て妙」などというように、さらに「言い得て妙」をアピールする言葉と一緒に使うこともできます。

目上の方に「言い得て妙」は使わない

「言い得て妙」の意味合いは「上手なことをいったね」というようなことで、褒めるときの表現であるので、目上の方に使えばものを上から目線でいっているようなイメージになる可能性があります。

目上の方に対するマナーとしては、常に相手が自分より勝っているという姿勢で接することが大切です。

そのため、目上の方に対しては、「言い得て妙」は使わないようにしましょう。

目上の方に対して非常に共感したというときは、「いわれる通りですね」という方がいいでしょう。

「言い得て妙」の例文

ここでは、「言い得て妙」の例文についてご紹介します。

「言い得て妙」の使い方の参考にしましょう。

  • 「妹がいうことに、父親は言い得て妙ねと共感しているようだ。」
  • 「歩く辞書と物知りの彼女をいうのは言い得て妙ですね。」
  • 「猫に小判とは言い得て妙であると、友達同士で密かに話していた。」
  • 「私が言ったことに対して、彼は言い得て妙だというくらい非常に頷いていた。」
  • 「この解説者がいうことは、本当に言い得て妙で聞きやすくてわかりやすい。」

「言い得て妙」の類義語とは?

ここでは、「言い得て妙」の類義語についてご紹介します。

「修辞」

「修辞」の意味としては、「物事を巧みな言葉で表現すること」あるいは「効果的に言葉を使って物事を上手に表現すること」ということがあります。

「修辞」の意味としては、「表面上のみの実質を伴わない言葉」というように否定的なもので使うときがあるため注意しましょう。

「修辞」の例文としては、次のようなものがあります。

  • 「修辞をもっと凝らして、文章を魅力的なものにしよう。」
  • 「修辞をあまり凝らし過ぎたので読みづらくなっている。」
  • 「区長の修辞には自分は騙されない。」

「巧みな言い回し」

「巧みな言い回し」の意味は、「上手に物事の性質を表現しており、しかも言葉の選び方の面白みがあるようなものであること」というものがあります。

例えば、「巧みな言い回し」は、俳優の名演技を映画やドラマで見て、その言葉選びの的確さや面白さから使うときがあります。

「巧みな言い回し」の例文としては、次のようなものがあります。

  • 「巧みな言い回しをこの俳優はする。」
  • 「周りの人を巧みな言い回しで惑わした。」
  • 「ずっと彼女は巧みな言い回しを続けた。」

「レトリック」

「レトリック」は、「rhetoric」という英単語で、「修辞」と同じ意味です。

意味合いとしては、文章を作るときのテクニックとしてのものがより強くなります。

「レトリック」は、よく政治の世界でも使われており、「感情にアピールするためのテクニック」ともいわれています。

累進課税制度がイギリスで最初に導入されたときに、政治家は次のようにいいました。

政治家の意図としては、戦争をするための予算が不足しているため、累進課税制度を採用して税金を金持ちからさらに多く取りたいということでした。

民衆に向けた政治家のスピーチとしては、累進課税制度は金持ちに対する単なる課税ではなくて、イギリス人の悲惨さと貧乏に対する戦時の予算であると考えて欲しいということでした。

意図した通りにいわれると、「ノー」と金持ちは答えたでしょうが、スピーチが言葉巧みなものであったため、イギリスでは累進課税制度が1910年に採用されるようになりました。

「レトリック」の例文としては、次のようなものがあります。

  • 「レトリックは魅力的な文章になる。」
  • 「スピーチは本当にレトリックなものであった。」

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RUN-WAY編集部

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