退職のネガティブな理由をポジティブな理由に変える方法とは?
退職する理由は、前職に対する不満や不平など、ネガティブなものになりがちです。
ここでは、退職のネガティブな理由をポジティブな理由に変える方法についてご紹介します。
社内の対人関係が良くない
面接のときに、退職理由に対人関係を挙げるのはあまりいいことではありません。
というのは、面接官からすると、「対人関係のためにすぐにまた退職するのではないか」「自社でも対人関係でトラブルになるのでないか」と心配になるためです。
退職理由は、面接官の立場に立って伝えるようにしましょう。
社内の対人関係が良くないというのは、逆にいうと「今からは対人関係がいいところで仕事をしたい」ということであり、「チームワークを活用して仕事をしたい」「他の人と協力して仕事をしたい」という気持ちの表現ともいえます。
この思いを伝えると、面接官も納得するでしょう。
わがままな社長で我慢できない
社長が自分勝手でわがままということもよくあることです。
しかし、退職理由としてそのまま伝えるのは駄目です。
面接官としては、人事担当者以外に、採用する部署の責任者が担当するときも多くあり、この責任者に「わがままな社長であった」といえば反発されることもあります。
「社長がわがまま」と思ったのは、「このような仕事がしたい」というキャリアプランや目標がはっきりしているために、ギャップが非常にあると思ったのではないでしょうか。
あるいは、社長の経営方針に共感しながら仕事をしたいという思いが表れたものともいえるでしょう。
仕事のノルマが厳し過ぎる
面接のときに、仕事のノルマが厳し過ぎて毎日夜遅いということをアピールしたくなるのもよくわかります。
しかし、面接のときは、このようなことをアピールしない方がいいでしょう。
面接官は実際には判断することができないだけでなく、怠けているようなイメージを逆に与えかねません。
実際には、「数値のみ気にしないで、真摯に営業の仕事に打ち込みたい」ということを叶えたいのではないでしょうか。
例えば、じっくりと顧客の要求を掴みたい、強い信頼関係を時間をかけて築きたい、などというようなことがあるため、ノルマに対して不満があったのでしょう。
応募先はノルマがあるかどうかで選択するのでなく、「じっくりと顧客の要求を探る」「長期的な関係性を顧客と築ける」などで選択すると、希望するような会社に出会える可能性が大きくなります。
サービス残業が多い
残業が多いが残業代が出ないためモチベーションがアップしないというように会社を諦めて、退職を決心する人は多くいます。
しかし、どこの会社でも残業は多少なりともあります。
「残業が嫌になって退職した」というようにマイナスのイメージを与えないように、自分の気持ちを面接を受ける前に紐解いてみましょう。
残業が嫌になったというのは、もっと仕事を効率良くして成果をアップしたい、メリハリがあるように仕事をしたい、あるいは評価を正当に受けたいということの表れともいえます。
いずれの退職理由でも、面接官が納得してくれるものです。
会社が遠いので通勤するのが厳しい
いろいろな理由によって、仕方なく長距離通勤をしている人も多くいるでしょう。
仕事には満足しているが、通勤時間のみが障害になっているときでも、退職理由にはこれをしないほうがいいでしょう。
退職理由としては、現状が嫌であるということは、いかに正当な理由でもネガティブなイメージを与えることがあります。
通勤が単に嫌であるということでなく、「通勤するためにかかっている多くの労力と時間を仕事に充てたい」と伝えると、ポジティブな理由に変わります。
地元で仕事をしたいという考えがあれば、「じっくりと地元で仕事をして、地元に貢献したいと考えたため」などとポジティブな理由をアピールしましょう。
退職をポジティブな理由で伝えるコツとは?
では、ネガティブな退職理由のときはどうすればいいのでしょうか?
退職理由を噓をいわないで、ポジティブな理由で伝えるためにはどうすればいいのでしょうか?
退職がネガティブな理由であったとしても、何か別の要因が退職理由になかったでしょうか?
例えば、直接の退職理由が上長との対人関係が良くないことであっても、従来から不満が仕事内容や会社などにあったようなこともあるのではないでしょうか。
基本的に、退職理由はきっかけの一つに過ぎないときが多くあります。
このような不満がどうして出てきたかといえば、自分の中に「○○の仕事をやりたい」「○○のような職場で仕事がしたい」というような期待や願望があったためではないでしょうか。
面接のときは、そのまま不満をいわないで、不満の背景にある「自分の思いや願望」を伝えるようにしましょう。
退職理由の不満は、きっかけの一つであると考えましょう。
従来から不満がこれ以外にもなかったかを考えて、可能な限り不満を全て洗い出しましょう。
このような不満を洗い出せば、この不満に対する反対の言葉を探しましょう。
ここでは、どのようにして思いや願望を具体的にポジティブに伝えるかの方法についてご紹介します。
対人関係
新しいことを行うことが評価される会社で仕事をしたい
仕事内容
スキルや経験が活用できるような仕事をしたい
会社の将来性
会社と自分の成長が体感できるような会社で仕事をしたい
給料・評価
成果や努力が評価される会社で仕事をしたい
働く環境
長期間仕事ができるような職場で働きたい
勤務地
長期間にわたって地元で仕事をしたい
雇用スタイル
長期間にわたって正社員として仕事をしたい
なお、ここでご紹介したのは基本的に一つの例です。
冷静になって自分を十分に見つめてみれば、このようにポジティブな思いや願望があることがわかるでしょう。
もし、退職するポジティブな理由が見つからなかったときは、キャリアのプロや人材紹介会社のコンサルタントなどに相談して、アドバイスしてもらうのもおすすめです。
退職理由は、さまざまな感情や事情があるので、ポジティブな理由にするのが困難なときがあります。
このようなときは一人で考えないで、可能な限りプロに相談しましょう。
これでもどうしようもないときは、正直に感情的・衝動的であったと現在は反省していることを話しましょう。
しかし、このときは、このようなことが再度発生しないように、再発防止のために努力していることを必ず伝えましょう。
再発防止としては、例えば、話を多くの人から聞く、コミュニケーションを同僚と頻繁に図るなどが挙げられます。