退職する人の兆候とは?
ここでは、退職する人の兆候についてご紹介します。
雰囲気がミーティングで消極的になる
ミーティングというのは、基本的にお互いに上長や部下など意見をいって、今後の方向性や戦略を議論するところですが、絶好の自己がアピールできるチャンスでもあります。
このようなミーティングにおいて、自分の意見を従来は述べて積極的にミーティングに関わっていた人が、急に態度が消極的になって、意見を要求されても最低限のことしかいわなくなれば、退職の兆候である可能性があるでしょう。
このときは、意見をいわなくなるのみでなく、メモも取らなくなって、他の人の話をどこか上の空で聞くようになります。
というのは、退職することを決心したので、自分が退職した後の仕事には関心がなく、このような意味がないミーティングの時間が早く終わるといいと考えているためです。
また、ミーティングにいろいろな理由で参加しないことが継続するときも、退職の兆候があるでしょう。
大人しくなって会社に対する不満をいわなくなった
会社に対する不満をそれまでいつもいっていた人が急に大人しくなったときは、退職の前兆であるため注意しましょう。
社員が給料や仕事内容、評価などに不満があるというのは、改善を議論することによって期待しているためです。
このような不満をいわなくなれば、現在の職場を諦めて、退職することを決心していることを意味しています。
つまり、現在の会社には興味がなく、不満であると考えていたことが問題にならなくなったためです。
また、転職活動をスタートしている人は、他の人から妨害されないように、また転職活動がわからないようにします。
不満もいわなくなってソワソワした感じになれば、退職の兆候があるでしょう。
退社する時間が早くなった
退職することを決心した人は、他の人に合わせて残業するのは無駄な時間であると考えます。
プライベートの時間を単純に優先したい、あるいは会社に対する未練もないなどのために、退社する時間が早くなったものです。
このように、残業が目に見えて少なくなっているようなときは、退職の前兆の可能性があるでしょう。
また、転職活動をすでにスタートしており、夜間に設けられた面接を受けるので、定時で別の社員を避けるように退社していることが考えられます。
退社する時間をいつも気にしていたり、面接のときに着用するようなスーツなど、身だしなみにいつもより気を使ったりしているようなときは注意しましょう。
優れた社員の退職の兆候を判断する質問例とは?
優れた人材が退職すると会社としては、損失が大きくなります。
もしかすれば退職するかもしれないという兆候があったときは、退職をすでに決心しているときも多いので、早い段階から退職するような人を判断することが大切です。
ここでは、優れた社員の退職の兆候を判断する質問例についてご紹介します。
「この会社で何年程度この先働こうと考えているか?」
優れた人材ほど、働きがいがよりある会社や自分のスキルが活用できる環境を見つける傾向があります。
また、未来のビジョンや人生設計をはっきりと持っているときが多くあります。
このような質問をしたときに、曖昧な答えのときは、近々退職しようと思っている可能性があります。
「元気が最近ないように見えるが何があったの?」
具体的に社員の変化について質問することによって、普段はいいにくいことなどを聞き出せるでしょう。
このときに、会社についての不満やマイナスのイメージなどが聞けたときは、その問題を対策することもできます。
また、「あなたのことを気にかけている」というようなこともアピールできるので、優れた人材の欲求を満たして退職が防止できるときもあります。
「全員に聞いているが、どのようなことをすれば自社がより良くなると思うか?」
この質問の答えとして、「提言する立場に自分はない」あるいは「不満はない」などというように、答えることを避けているときは、会社に対する満足度が低下している可能性があります。
優れた人材のときは、より仕事がしやすい環境になるための提案や意見を多くいうでしょう。
このようなことがなければ、退職の決心をしている可能性があります。
退職する兆候がある人の対応方法とは?
退職する兆候がある人を掴んでいると、面談して話を聞くなどの対応ができます。
退職の意思をはっきりと表示する前に、対応ができるようにしておきましょう。
ここでは、退職する兆候がある人の対応方法についてご紹介します。
話をしっかりと聞く
退職することをちょっとでも考えているような人については、話をしっかりと聞くことが大切です。
例えば、「仕事をしているときに不満に思っていること」や「現在の働き方について考えていること」などについてしっかりとヒアリングしましょう。
不安や不満を持っている人の要因を解消するために、しっかりと会社を挙げて取り組む意欲を見せる必要があります。
上長や人事部門として、「会社にとって大切な人材であるため、退職するのを止めて欲しい」というように意思をはっきりと伝えることが大切であるといえます。
一緒に社員に応じた解決策を考える
社員が退職するのを防止するためには、しっかりと思いつめる前に話を聞くことが必要です。
具体的には、不安や不満を持っている要因は何か、どの程度社員が退職を考えているか、どうすれば社員が持っている問題が解決できるか、ということが挙げられます。
このようなことをヒアリングして、改善する余地が現状の不満についてあるかを見極めます。
不満が労働環境や給料などの待遇面についてのときは、改善策を示すことによって、退職の意思を見直してくれるときもあります。
このときは、社員が退職すると決心していれば、無理に引き止めないように注意する必要があります。
「退職されると困る」などというように、退職を会社の都合のみのために引き止めるのはかえって逆効果になります。
社員を追い詰めることによって、退職を本気で考えるようになりかねません。
自分の意見を上長として押し付けないで、真摯になって社員の話を聞いて、一緒にどのように課題が解決できるかを考えることが大切です。
社員のモチベーションを普段から掴んでおく
社員の退職の兆候を、見逃さないことが最も大切です。
例えば、普段から面談を適切なタイミングで行うなど、社員のモチベーションや状態について、上長や人事部門が掴んでおくことが大切です。
退職を社員が決心する前に、フォローする体制を社内で作っておくことによって、未然に退職を防止しやすくなります。