転職希望者や就職希望者が集まる場所と言えば、ハローワークでしょう。求人誌は多いですが、やはり実際に相談しながら転職活動ができるという点で、ハローワークを選ぶ人は少なくないのです。ですが、残念ながらハローワークにはブラック企業の求人が出やすいのも事実です。
今回は、なぜハローワークにブラック企業の求人が出てしまうのか、その理由について徹底解明していきます。
そもそもハローワークはどんな場所なの?
まずは、ハローワークの持っている役割について解説していきます。ハローワークとは、正式名称を公共職業安定所と言い、国営の職業紹介所のことで、国が国民の安定的な雇用機会を確保するために運営しています。求職手続きのほか、失業保険の給付や人材紹介、資格の勉強講座などを開いています。
ハローワークにブラック企業が多いのは「無料」が原因?!
ハローワークにブラック企業が多いのは、何を置いても掲載費用が無料であるということが最大の原因と言えるでしょう。
いまは無料で検索できる求人情報サイトもありますが、かつては(現在でもそういった媒体がほとんどですが)求人情報誌や求人誌や求人サイトに求人を掲載する場合は1週間で2万円前後と高く、人材確保に予算のない企業にとっては大きな痛手となるのです。
大抵のブラック企業は人材確保に金銭を提供するのを嫌がりますので、無料で掲載できるハローワークは非常に使い勝手のいい場所なのです。
ホワイト企業の求人はそもそも少ない
これはハローワークに限った話ではないですが、ホワイト企業というのは離職率が低いので、事業拡大を行わない限り欠員が出にくいのが現状です。一方、ブラック企業というのはその劣悪な企業環境ゆえ、採用してもすぐに人がやめていきます。そのため、度々人員を募集し採用していく必要に迫られます。
ハローワークの求人情報を見て、長く掲載されていたりたびたび新たな求人が出ているようなら、そこは間違いなくブラック企業です。応募は避けたほうがいいでしょう。
ハローワークには「カラ求人」がある?!
カラ求人という言葉を聞いたことがあるでしょうか。カラ求人とは、採用に特に興味がないけれど、とりあえず出しているという『実のない求人』のことです。
どうしてこのようなカラ求人が多いのかというと、求人を出しても出さなくてもかかる費用は同じ0円だからなのです。とりあえず出しておいて、非常に優秀な人材が来てくれたらラッキー、というわけです。
また、ハローワークは国が運営しているので、他の求人サイトと異なり、一定の条件を満たせば企業に補助金が支給される制度があります。そのため、積極採用するつもりはないけれど、優秀な人材が来るかもしれないし、さらには補助金がもらえるならとカラ求人を出している企業は多いのです。
あまりに厳しめの条件なら、カラ求人の可能性があります。これは見極めが難しいので、実際に面接に行ってみるしかありません。
まとめ
ハローワークはブラック企業の求人が多数なのは事実です。求人票を読めば、その企業がブラックなのかは理解できるようになってきます。ホワイト企業に出会いたい場合は、基本的にはあまりハローワークは進められません。
ですが、ハローワークは無料で就職相談に乗ってくれたり、講座を開催してくれる場所でもあります。求人サイトはハローワークだけではないので、民間の休職エージェントや求人サイトも並行して利用し、あなたにとって便利に使ってみてください。