【短期集中連載・第3回】アクセル踏むのもいいけど、ブレーキはどうなっている?【文筆家/岡田育】

岡田育

憧れていた先輩たちが次々と転職したり留学したり、同期入社の子が3年で辞めたり、同じ会社に「残る」自分が、何か間違った選択をしているように思えた時期もあります。で、別の大手出版社が第二新卒を募集していると聞いて、思わず応募しました。面接官は有名な雑誌の編集長で、「君がいるのは素晴らしい会社なんだから、あちらで精一杯頑張りなさいよ」と見事に追い返されます。私の魂の軸がフラフラしていることを、ちゃんとお見通しだったのでしょう。

 

学生時代の私はずっと、「誰かにお墨付きをもらいたい」と思っていました。君も社会人になっていい、もっと高いお給料やボーナスをもらっていい、明日も今日と同じように仕事をし続けていていいんだよと、学校のテストで「よくできました」と合格ハンコをつかれるようにして、認めてほしかったわけです。

 

でも、社会に出て働くということは、自分以外の誰かに頭を撫でてもらうより先に、自分自身が納得して、愛と誇りを持って目の前の仕事をするということなのだ。その本質を理解していない限り、別の出版社へ移って編集長になろうと、別の業界へ転職して年収が五倍になろうと、いつまでも自分の仕事に自信が持てないままだろう。まずは自分に与えられた環境で、全力を尽くしてみるべきなんじゃないのか?

 

そう気づくのと前後して、念願の書籍編集部へ異動になりました。あたためていた企画書はすぐに承認され、引き継いだ役目にもすぐ成果が出て、心の底から「この仕事が大好きだ」と感じられる日々が続きました。会社に損失を与えるような大失敗も無数にやらかしましたが、それさえも「働いて返そう」と奮起していました。いろいろな迷いが一度に吹っ切れた気分でした。

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RUN-WAY編集部

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