こんにちは、トイアンナです。私は外資から日系ベンチャーまで、幅広い業界へ在籍してきた、キャリアのさまよえる旅人。巡り巡って今は恋愛ライターと、いったい何がしたいのかさっぱり分からない謎人材として、今日も地面を舐めております。
しかしさまざまな業界へ身を置けたのはラッキーでした。というのも、各業界の差や興津店を洗い出すことができたからです。そして大手外資から日系ベンチャーまでさして変わらない共通項といえば「叱って伸ばす」指導法が採用されている点でした。
企業によって叱るといっても「恫喝・脅迫」レベルに達するものから「改善点を細かく指摘する」まで幅広い指導法がありましたが、いずれにせよ長所を伸ばすよりもダメなところを直すよう促すのが、どの企業にも通ずる指導法でした。
もはや「ほめて伸ばす」習慣が無い?
しかし「ほめて伸ばす」方がよいことは、過去何十年もビジネス書で言われてきたことです。その理由として最も挙げられるのが「ピグマリオン効果」というもの。
人は「採用時から幹部になれる社員だと思っていた」「1年後にはプロジェクトを回せる器だよ」と期待値を伝えると、実際にその通りの行動を起こすようにできています。逆に「お前はこの程度もできないのか」と叱ることは期待値を下げる行為であり、より使えない人材を育成しかねないのです。
しかし伝統的に叱る文化で育った人がいざマネージャーになっても、いきなり部下をほめちぎることなんてできません。自分が指導されてきたように部下へも教えるのが一番楽ですから、同じように叱る指導を再生産してしまうのでしょう。けれどあなたも厳しい上司を前に「なんだこの人」と怒りを抱いたはず。生産性を高めるためにも、ぜひ今日から褒める練習を始めてみませんか?