「明けの明星」の意味とは? 見られる時刻と方角などを解説




明けの明星(あけのみょうじょう)とは?

明けの明星(あけのみょうじょう)というのは金星のことです。

金星が明けの明星といわれているのは、うっすらと空が夜明け前から白んでくる時間帯にかけて、ひときわ金星が明るく輝くためです。

空で輝いているほとんどの星は恒星で、星そのものが燃えて輝いています。

金星は太陽の周りを回る地球と同じような惑星であるため、金星そのものは輝きません。

金星は、太陽の光を反射しているために輝いています。

地球に近いのみでなく、分厚い雲に表面が覆われているために、より光が反射しやすくなっています。

なお、地球のすぐ内側を金星は回っているため、太陽の逆側に地球から見て金星が来ることはありません。

そのため、真夜中には金星は決して見られません。

FXや株での明けの明星の意味は上昇である

明けの明星という言葉は、FXや株でも使われています。

通貨や株価の変動に応じて取引することによって儲けることができますが、変動は規則的ではないため確実に儲けることはできません。

明けの明星という言葉は、どのタイミングで買ったり売ったりするといいかという目安として使われます。

通貨や株価の変動を表示した折れ線グラフのチャートでは、明けの明星は低迷したときに現れる上昇のサインをいいます。

しかし、FXや株での取引の指標を明けの明星だけに頼るのはリスクがあります。

判断材料としては明けの明星だけでなく、買うタイミングや売るタイミングを冷静に判断するようにしましょう。

おみくじでの明けの明星の意味は不確かである

おみくじは、運試しとしてお寺や神社で楽しむものです。

明けの明星という言葉が、おみくじの幸運の鍵に表記されているときがあります。

占いで幸運の鍵というのはラッキーアイテムであるため、明け方の空に輝いている明けの明星を早起きをして見ると運勢もアップするだろという考え方があります。

また、夜明けに明けの明星は見られるため、運勢が陰っていても上昇して晴れやかになる様子を表現しているというように解釈することもできるでしょう。

おみくじでの明けの明星の意味は、個人によって考え方が違っており、正確に決まっているということではありません。

あまり深く考え過ぎないで、縁起がいい、早起きしようかな、というくらいに考える人が多くいます。

明けの明星が見られる時刻と方角とは?

明け方の午前4時~5時頃に明けの明星は見られますが、夜中には見られません。

惑星である金星は、太陽の光を反射して輝いています。

金星は、すぐ地球のそばにあり、分厚い雲で覆われているために、輝きを太陽や月と同じように放っていますが、では、どうして夜中には強い光を放つ金星が見られないのでしょうか?

というのは、太陽・地球・金星の位置が関係しています。

金星は地球から見ればすぐ太陽のそばにあるため、金星も太陽が沈むころに沈んでしまいます。

そのため、金星は夜中には見られません。

太陽の光が昼間は強過ぎるため、金星を肉眼で見ることは困難でしょう。

明けの明星は、太陽・地球・金星の位置関係から、辺りがまだ薄暗い明け方にのみ見られます。

明けの明星は東の方角に見られます。

先にご紹介したように、金星はすぐ太陽のそばにあります。

東の空から太陽は出て西の空に沈むため、東の空に太陽が出るときに明けの明星は見られます。

金星とは?

金星というのは、8つの太陽系を構成している惑星の一つです。

金星は、夜が明ける前の空にひときわ明るく輝くために、「ビーナス(Venus)」というローマ神話の愛と美の女神の名称を西洋では与えられています。

金星の太陽を回る公転軌道はすぐ地球の内側にあり、最も地球との距離が近い惑星です。

しかし、地球との平均の距離としては、水星の方が金星よりも計算上は短くなるともいわれています。

金星の赤道半径は、6,052kmで地球の0.95倍になります。

推定質量は地球の0.82倍と地球に近く、内部の構造も地殻とマントルが地球と同じようにあり、主成分が鉄やニッケルの重い「核」が中心には存在するといわれています。

また、太陽系の惑星の中では、金星は自転の方向が唯一違っています。

現在でもこの要因は解明されていなく、大きな太陽系をめぐる一つの謎になっています。

金星の地表近くの大気は、90気圧になっており、高濃度の二酸化炭素で占められています。

非常に大気の層は厚く、高度50km以上になると地球と同じような気圧にようやくなるといわれています。

この上空には、さらに濃硫酸の雲の層が数十キロの厚さもあり、完全に日光を遮っているため、太陽は金星の地表から見られません。

日差しがないため涼しいと考えるかもしれませんが、実際には温室効果が大気中の二酸化炭素によって非常に強く、昼夜に関係なく金星の表面温度は摂氏460度もあるといわれています。

亜鉛の融点よりもこの温度は高く、最も太陽に近い水星の表面温度よりも高くなっています。

金星は、このように非常に「愛と美の女神」のイメージとは違った環境が過酷な星ですが、一方、太陽光の反射率が濃硫酸の雲は高く、ひときわ金星が明るく輝く要因になっています。

夜明けの空に輝く明けの明星の美しい光は、実際には非常に有害性が高い濃硫酸の雲の影響でもあります。

宵の明星と明けの明星の違いとは?

金星の呼び名としては、明けの明星以外に宵の明星というものもあります。

同じような金星ですが、明けの明星と宵の明星は見られる時間帯が違っています。

夕方から日が沈んで間もない頃に、宵の明星は見られます。

一番星というのは日が沈んで最初に見られるものですが、一番星というとほとんど宵の明星であると考えてもいいでしょう。

というのは、太陽や月を除くと、最も輝いて見える星が金星であるためです。

月のそばに宵の明星が来ることが、時々あります。

金星と細長い三日月が接近する天体ショーの幻想的なものは非常に美しく、思わず見とれるでしょう。

明けの明星の英語表現とは?

「the morning star」が、明けの明星の英語表現になります。

明けの明星は金星であるため、直接的な英語表現の「Vesper」(ヴェスパー)、「Venus」(ヴィーナス)を使うこともあります。

しかし、「morning」を使う方が「明け」という意味合いを強調できるため、スムーズに会話としては進むでしょう。

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RUN-WAY編集部

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