「オルタナティブ」の意味とは?
「オルタナティブ」の意味は、「代案」「二者択一」「代替品」ということです。
表記としては、「オルタネイティブ」「オルターナティブ」などもあります。
「オルタナティブ」の英語表現は「alternative」になります。
「オルタナティブ」がもともとの意味であり、二つのうちのどちらかを選択すべきものですが、日本においてはあまりこの意味で使われるときはありません。
固有名詞あるいは名詞につくことによって、「代案、代替になるもの」「既存のものに代わるもの」という意味になります。
例えば、「オルタナティブ・ミュージック」の意味は、既存の音楽と違った要素があるものです。
ジャンルごとに、「オルタナティブ・ロック」や「オルタナティブ・メタル」などがあります。
また、「オルタナティブ医療」というのは、民間療法や鍼灸などのように、普通の医療の代替あるいは複合的に使われるものです。
創作のジャンルでも、よく「オルタナティブ」は使われます。
「仮面ライダー龍騎」に出てくるキャラクターが、「オルタナティブ」としては有名です。
仮面ライダーが複数入り乱れてバトルを繰り広げる中において、「疑似ライダー」として彼らの前に立ちはだかるように戦士として登場したのが「オルタナティブ」でした。
「オルタナティブ」という名前が、「仮面ライダーの戦いに取って代わる、対抗する存在」であるとして付けられています。
「オルタナティブ」の使い方とは?
ここでは、「オルタナティブ」の使い方についてご紹介します。
ビジネスシーンではよく「オルタナティブな~」と使う
「オルタナティブな~」という表現が、よくビジネスシーンでは使われます。
例えば、従来の案に代わるようなものを「オルタナティブな案」、現代のメインの働き方に取って代わるようなものを「オルタナティブな働き方」と表現します。
「オルタナティブな~」は、「代替的な~」「従来とは異なる~」などと言い換えられます。
一方、「オルタナティブ」を名詞として使うときは、「代わりの選択肢」「代わりになる新しい代案」というような意味になります。
金融・投資のジャンルでは「オルタナティブ投資」と使う
「オルタナティブ」を金融・投資のジャンルで使うときは、「オルタナティブ投資」という意味になります。
「オルタナティブ投資」というのは、「未公開株の普通の債券や株式以外のものなどへの投資」です。
具体的な「オルタナティブ投資」としては、未公開株・不動産・ヘッジファンドなどが該当します。
「オルタナティブ投資」は、従来のメインである債券・株式でなく、「代替投資」という意味で使われます。
医療のジャンルでは「オルタナティブ医療」と使う
「オルタナティブ医療」の意味は、「通常の医療と同時に行われる医療」または「普通の医療の代わりの医療」です。
例えば、「オルタナティブ医療」は、代替医療といわれる鍼灸治療や漢方、民間療法などになります。
同じような意味で、「オルタナティブメディシン」という「薬・医学」という意味の「メディシン」を使った表現もあります。
「オルタナティブ医療」とほとんど同じような意味で、主として「西洋医学とは違う医療」のことをいいます。
「オルタナティブ」がつく言葉とは?
ここでは、「オルタナティブ」がつく言葉についてご紹介します。
「オルタナティブ・ミュージック」
「オルタナティブ・ミュージック」というのは、流行のものでなく、アンダーグラウンドでよりチャレンジ的なものです。
商業的な現代の音楽とは違って、時代の流行にとらわれないものをいいます。
音楽のロックなどのジャンルとして使われるときもありますが、正しくは「ロックの中のジャンル」ではありません。
基本的に、「型にはまらない音楽」「メインでない音楽」です。
そのため、音楽性についての周りからの評価や、音楽についてのスタンスの問題です。
「オルタナティブロック」
「オルタナティブロック」というのは、ロックの中の一つのジャンルです。
商業的なレコード会社の大手がけん引するようなロックミュージックとは違います。
時代の流行に捕われない、価値の普遍的なものを追求する音楽です。
「オルタナティブロック」は、アメリカやイギリスにおける1970年代後半のロックに対する反発から来る、ロックシーンへの1960年代の回帰の流れから誕生したものです。
「オルタナティブ教育」
「オルタナティブ教育」というのは、伝統やメインとは違った学習・教育方法です。
「教育選択肢」「非伝統的教育」といわれるときもあります。
例えば、アメリカやヨーロッパでは、普通は切り離されるべきとされている宗教や政治について、方向性が強いスクールがあります。
また、従来の教育法に満足していない生徒や教育者が集まったスクールも、「オルタナティブ教育」のケースといえます。
「オルタナティブ」の類義語とは?
ここでは、「オルタナティブ」の類義語についてご紹介します。
「オルタナティブ・インベストメント」
「オルタナティブ・インベストメント」は、伝統的な従来の投資対象とは異なった新しいものに投資することです。
「代替投資」といわれるときもあります。
伝統的な投資対象としては、債券や株式、投資信託などがあります。
従来の投資の基本は、資産をこのような商品に分散して投資することであるといわれていました。
一方、「オルタナティブ・インベストメント」の投資対象としては、ベンチャー・キャピタルやヘッジファンドなどがあります。
「オルタナティブ・テクノロジー」
「オルタナティブ・テクノロジー」というのは、科学技術として経済的な効率を優先するようなものを反省して、従来の科学技術の代わりに「持続可能な社会」を目指すために選択されるようになった新しい科学技術です。
例えば、風力発電、太陽熱利用などが挙げられます。
「オルタナティブ・スクール」
「オルタナティブ・スクール」というのは、アメリカで誕生した一つの教育改革です。
子供の個性を尊重して、それぞれの関心に基づいて子供が主体的・自律的に学習できるように行事や学習内容などに多くの選択肢があるカリキュラムを組んでいる学校です。
子供をサポートする大人は、徹底してサポートスタッフになるという特徴があります。
「オルタナティブ」の対義語とは?
「オルタナティブ」の対義語としては、「現行の」「主流の」というようなものがあります。
また、「オリジナル」という言葉もあります。
「オリジナル」の意味は「原作」「現物」などがあり、「代案」という意味の「オルタナティブ」の対義語になるでしょう。