「バズワード」の意味とは?
「バズワード」は、いかにも道理に合っているように聞こえるが、実際には意味が曖昧で具体的な定義がないまま世の中に浸透している言葉です。
「バズワード」は大きく分類すると、次のようなパターンが2つあります。
定義が明確に与えられる
使われ始めたときは、具体的な定義がありませんでしたが、世の中に浸透してよく使われるうちに、定義が明確に与えられるパターンです。
意味が拡大解釈される
使われるときに具体的な定義がないので、世の中に浸透するにつれて意味が本来とは違って拡大解釈されるパターンです。
基本的に、意味が曖昧な状態で使われるため、だんだん使われなくなるものも多くあります。
そのため、「流行語」とも「バズワード」はいわれています。
「バズワード」の使い方とは?
「バズワード」は、意味が「定義が曖昧な言葉」ということであるので、定義が決まっている言葉、あるいは「キャッチコピー」などのように狙いや目的が決まっている言葉に対しては基本的に使いません。
意味が「バズワード」と同じような言葉としては、「宣伝文句」という他の人の注意を引く「キャッチコピー」があります。
いずれの言葉も世の中から着目される言葉という意味合いでは同じですが、次のように違う点があります。
「バズワード」は、定義が曖昧で、ネガティブな人を騒がす言葉というようなイメージがあります。
一方、「キャッチコピー」は、基本的に、ユーザーの心を捉えるというような決まった目的があり、ネガティブなイメージはありません。
「バズワード」の例文としては、次のようなものがあります。
- 「今年のバズワードのランキングが楽しみだ。」
- 「世の中が騒ぐようなバズワードを考えてみたいものだ。」
- 「SNSで何回もつぶやかれているバズワードを見つけた。」
- 「バズワードとしてはプレミアムフライデーも、現在では定着している。」
具体的に日本で使われているバズワードとは?
ここでは、具体的に日本で使われているバズワードについてご紹介します。
- ニューメディア
- マルチメディア
- ネオダマ
- ビジネスモデル
- ロングテール
- ユビキタス
- Web 2.0
- ビッグデータ
- クラウド
- スマート
- ユビキタス
このようなIT業界、Web業界で使われた「バズワード」の他にも、「バズワード」と同じように別の業界で使われた言葉としては、次のようなものがあります。
- 女子力
- 人間力
- マイナスイオン
このような言葉は、IT業界、Web業界以外のものになるため「バズワード」とは必ずしもいえないかもしれませんが、意味が同じようなものになるため、一種の「バズワード」と考えられます。
「バズワード」としては、初めは具体的な定義がなくて、世の中で「バズワード」として有名になって使われていくうちに具体的な定義を持って、意味がある言葉として使われるようになるものも中にはあります。
また、明確な定義が「バズワード」に与えられるのとは逆に、厳密な定義が本来はあった言葉が過大に商業的な思惑から解釈されたりして、本来とは違った文脈で使われるようになって、「バズワード」になるときもあります。
2018年の「バズワード」ランキングとは?
ここでは、繊研プラスのメルマガの読者が選択した2018年の「バズワード」ランキングについてご紹介します。
繊研プラスに2018年に載った記事や記事ランキング、流入検索ワードなどから、メルマガ会員に「バズワード」を投票してもらったものです。
ビッグトレンドや爆発的なヒット商品が年々登場しにくくなっていることもあり、2018年も特有のファッション業界の「バズワード」は多くなく、IT系のトレンドワードやビジネス用語が多かったイメージです。
一方、第1位の「バズワード」は、業界の中のみでなく外部からも非常に着目されたファッション関連のものといえるでしょう。
第1位は「ゾゾスーツ」
ランキングの第1位は、ZOZO(ゾゾ)が発表した「ゾゾスーツ」という体の寸法を採寸することができるものでした。
発表されると同時に、業界の内外から非常に着目されました。
2018年1月1日に発行した繊研新聞の「ファッションビジネス革命前夜」と題した新年特別号でも、一つの「革命」として取り上げました。
メルマガ会員のコメントの中においても、ファッションビジネス業界に携わっている側のもののみでなく、ユーザーとしての多くの期待の声が聞かれたのも非常に印象深いものでした。
第2位は「キャッシュレス決済」
ランキングの第2位は「キャッシュレス決済」でした。
繊研新聞社が2018年に実施したメルマガ会員に対する調査においても、強い関心が「キャッシュレス決済」に対して見られました。
また、ペイペイというヤフーとソフトバンクが出資するスマホ決済会社の「100億円あげちゃうキャンペーン」が話題になりました。
世界的に見れば日本の「キャッシュレス決済」は遅れているといわれていますが、これからまだまだ普及していくでしょう。
第3位は「SDGs」
ランキングの第3位は「SDGs(エスディージーズ)」でした。
「SDGs」の意味は「持続可能な開発目標」であり、責任ある行動を地球の未来に対して取る必要があることをアピールする国際目標のことです。
CSR(企業の社会的責任)報告書や会社の経営方針、統合報告書の中においても、「SDGs」は取り上げられるようなって、フェアトレードやサステイナブル(持続可能性)などの言葉と一緒に取り上げられることが多くなり、目にするチャンスが多くなってきました。
第4位(同率)は「サブスクリプション」
ランキングの第4位は、「平成最後の〇〇」と同率で「サブスクリプション」でした。
ファッション業界をメインに、商品を買うのでなくて料金を利用した期間などによって支払うサービスが着目されました。
洋服レンタルサービスにおけるストライプインターナショナルの「エアークローゼット」や「メチャカリ」、高級時計のレンタルサービスにおけるクローバーラボの「カリトケ」、あるいはブランドバッグのレンタルサービスにおけるラクサス・テクノロジーズの「ラクサス」など、いろいろなジャンルで展開が進んで拡大してきています。
第4位(同率)は「平成最後の〇〇」
ランキングの第4位は、「サブスクリプション」と同率で「平成最後の〇〇」でした。
改元の2019年5月の前に、「平成最後のクリスマス」や「平成最後の夏」などの「平成最後の〇〇」という言葉が話題になりました。
ファッション業界においても、「平成」を振り返る福袋や「平成」を象徴するものの再ブームなど、いろいろな企画が拡大しました。
この言葉は、多くの票が20代から集まりました。