「クリティカルシンキング」の意味とは?メリットや実施方法のステップなどを解説




「クリティカルシンキング」の意味とは?

「クリティカルシンキング」というのは、意見や感情に流されないで、物事を客観的に見極めようとする思考プロセスです。

物事の本質を把握する考え方であるといえます。

「クリティカルシンキング」のメリットとは?

「クリティカルシンキング」は深く物事を考えるために必要な思考プロセスですが、ではどのようなメリットが仕事においてあるのでしょうか?

ここでは、「クリティカルシンキング」のメリットについてご紹介します。

コミュニケーションがスムーズに図れる

認識のズレが相手と自分の間に生じていれば、コミュニケーションをスムーズに図ることができません。

正しく自分の意図を伝えたいようなシーンで、自分の主張に「クリティカルシンキング」によって説得力を持たせて、行動を相手に促すことができるでしょう。

相手の話を聞くときも、話の背後にある意図を把握しやすくなるので、コミュニケーションがスムーズに図れます。

数値データから見極めが的確にできる

管理職のときは、担当している部署の売上、費用、儲けを管理したり、マーケティング戦略を統計データをベースに立案したりする必要があります。

「クリティカルシンキング」がマスターできると、どのようなことを数値データが意味するかを掴んで、見極めが的確にできるようになります。

「クリティカルシンキング」のステップとは?

ここでは、「クリティカルシンキング」のステップについてご紹介します。

ゴールをはっきりさせる

初めのステップでは、どのようなことがしたいか、どのような状況を実現したいか、それはどうしてか、というような問いかけによって客観的に思考します。

これによって、ゴールとレベル、達成する期限などを可能な限りはっきりさせます。

具体的にゴールを設けるほど、スムーズに「クリティカルシンキング」は進むでしょう。

現状を分析する

初めに設けたゴールやレベル、達成する期限を実現するために、細部にわたって現状を分析します。

丁寧に現状を分析することによって、次のステップが簡単になります。

現状がどのようになっているかを、丁寧にゴールに沿って分析しましょう。

課題を探す

現状と初めに設けたゴールの間にどのような開きがあるか、開きはどの程度かを分析して、課題を探します。

議論は、可能な限り客観的な論点、視点から進めましょう。

課題を解決するためにアクションプランを立案する

今まで続けた思考によって、課題として取り組むべきものがはっきりしました。

この課題の中で特に大切であると思えるものを優先して、誰が、いつまでに、何を、どこで、どのようにして解決するかというアクションプランを立案します。

「クリティカルシンキング」ができない代表的な事例とは?

ここでは、「クリティカルシンキング」ができない代表的な事例についてご紹介します。

自分と異なった意見を受け入れなくて、自分の考えに固執する

仕事を行うときは、自分としての考えを持っておくことは素晴らしいことです。

しかし、「クリティカルシンキング」ができていなければ、「基本的に自分の考えが正しいか」と疑うことをしないで、自分と異なった意見を拒否するようになります。

さらに、自分の考えが正しいことに固執すれば、論点がもともと考えるべきことからずれてしまいます。

ここでは、ある企業で実施した、次期の営業戦略を検討する会議の事例についてご紹介します。

会議において、ある人が「売上が今期アップしないのはユーザーに訪問する回数が不足しているためである。売上をアップするために、次期はユーザーを訪問する回数をもっと多くしよう。」とアピールしました。

一方、別の人が「ユーザー1社あたりが買う金額をアップするのはどうだろうか。」といいました。

しかし、ある人は「いや、ユーザーを訪問する回数が大切である。ユーザーが多くならなければ売る方法がない。」と自分の意見を変えませんでした。

この後、2人はお互いに意見をぶつけ合うようになって、営業戦略は決定しないで次に持ち越しするようになりました。

このときは、本来「どのようにすれば売上がアップするか。」について、考える必要がありました。

しかし、2人とも自分の意見と異なるものが受け入れられなくて、議論のメインがいつの間にか「いずれの主張が正しいか。」ということに変わってしまいました。

そのまま他の人の意見を信用してしまう

筋が通っているように思える意見に対して「確かにその通りです。」とすぐに賛成する人は、素直であるといい意味では考えられますが、批判的に「本当か」と考える力が不足しているとも考えられます。

このように批判的に考える力がなければ、間違っている結論に場合によっては引っ張られます。

例えば、「マニュアルが今まで無くても大きなトラブルは発生しなかったため、マニュアルをわざわざ作らなくてもいいのではないか。」というような意見に対して、「その通りです。マニュアルを作るのは中止しましょう。」というのは問題ないでしょうか?

このようなときは、「大きなトラブルがマニュアルが無くても発生しなかった条件はどのようなことか、この条件が変わるようなことはあるか。」ということを検討してから、マニュアルを作るかどうかを考える必要があります。

他の人のアドバイスや知見を上手く活用することができない

「クリティカルシンキング」の力が無ければ、表面的にしか他の人からの大切なアドバイスを捉えられなく、上手く自分自身の仕事に活用することができません。

ここでは、表面的にアドバイスを捉えた事例についてご紹介します。

仕事を抱え込むような癖がある人が忙しそうにしているのを心配した同僚は、「取り組む暇がないような仕事は、上長に負荷や納期について調整することができるかについて相談する方がいい。」とアドバイスしました。

しかし、イライラしながら、仕事を抱え込む人は「そのようなことはわかっているが上長から指示された仕事は納期までにとにかくやる必要がある。」と反論しました。

このようなときは、仕事を抱え込む人が重要視していることは「上長から自分が指示された仕事を全部行う。」ということでした。

当然ですが、上長から指示された仕事をやりきることは必要ですが、基本的に考える必要があるのは「全体の組織で、行うべき仕事が完遂して、迷惑をユーザーに対してかけない。」ということのはずです。

このことを考慮して同僚はアドバイスをしましたが、仕事を抱え込む人は仕事を自分がやり切るのみしか考慮していなかったので、同僚のアドバイスを無駄にしてしまいました。




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RUN-WAY編集部

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