えずくの意味とは?
えずくというのは、体調が良くなくて吐きそうな気分になったり、吐いたりすることです。
えずきそうになったというと、吐きそうになったといい換えるとよくわかるでしょう。
えずくは、嘔吐くと漢字で書きます。
漢字で書くと、意味が耳で聞くよりよく伝わるでしょう。
というのは、漢字が嘔吐と同じであるためです。
嘔吐であれば、多くの人が耳にしたことがあるでしょう。
嘔吐くも嘔吐も、胃の中にあるものを吐いて戻すという同じような意味があります。
嘔吐くは、嘔吐に送り仮名の「く」がプラスされたもので、読み方はえずくになります。
えずくは方言か?
えずくは、方言であるといわれています。
えずくは、大阪弁や京ことばで使われるときが多くあるため、大阪や京都で生まれた言葉です。
しかし、関西の大阪や京都ではない出身の人も使うため、関西弁といえるでしょう。
えずくというと、出身が関西ではない人には聞き慣れない言葉であるため、聞き返されることが多くあります。
では、えずくとえづくはどちらが正しいのでしょうか?
正しい書き方としては、えずくになります。
しかし、嘔吐くの吐くの漢字の読み方はつくであるため、濁点をつに付けてえづくと読んでも間違いとは必ずしもいえません。
なお、常用される方が日本語では正しいとされています。
嘔吐くも同じようにえずくと読まれて来たため、えずくの読み仮名で辞書にも載っています。
そのため、えずくが最終的に正しい読み方であるといえるでしょう。
えずくの標準語は、吐き気や吐くになります。
えずいて体の調子が良くないというと吐いて体の調子が良くないになり、ずっと今日はえづいているというとずっと今日は吐き気がしているになります。
えずくという言葉は、関西に住んでいる人は標準語であると考えていたというような人も多くいるようです。
しかし、えずくという言葉を関西以外で使うと、意味がわからないことがあるため、出身が関西の人は注意する必要があります。
えずくの使い方とは?
ここでは、えずくの使い方についてご紹介します。
えづくは間違いである
えづくとえずくを書いているのを目にすることがありますが、正しい書き方はえずくになります。
しかし、えずくは歴史的仮名遣いではゑづくと書いて、づを使うときがありますが、現代仮名遣いではづを使うときはありません。
えずくを使った例文
ここでは、えずくを使った例文と標準語に直したものについてご紹介します。
- 「食べ過ぎでえずいた。」(食べ過ぎで吐いた。)
- 「えずきが止まらないため、一晩中、寝込んでいた。」(吐き気が止まらないため、一晩中、寝込んでいた。)
- 「えずくような咳が出たため、うずくまった。」(吐くような咳が出たため、うずくまった。)
- 「つわりでえずいている友達の背中をさすった。」(つわりで吐いている友達の背中をさすった。)
- 「子供がえずいて泣くため、不安で仕方がない。」(子供が吐いて泣くため、不安で仕方がない。)
- 「ストレスのためにえずくなどは知らなかった。」(ストレスのために吐くなどは知らなかった。)
えずくの類義語とは?
ここでは、えずくの類義語についてご紹介します。
吐く、嘔吐、吐きそうになる、吐き気がする
えずくの類義語としては、吐く、嘔吐、吐きそうになる、吐き気がするなどがあります。
吐くの意味は吐いている状態、嘔吐の意味は吐くと吐き気があります。
吐きそうになる、吐き気がするは、まだ吐いていないが気持ち悪くて胸がむかつく状態です。
また、吐き気をもよおしているときに出るうぇっとなるという声を表した表現も口語では使われます。
つわり
つわりは、悪阻と漢字で書き、意味は吐き気ということですが、妊娠中に起きる吐き気の症状に対してだけ使われます。
つわりは腹痛などによる吐き気に対しては使えませんが、吐き気がつわりですることをいいたいときは、えずくを使うことができます。
つわりを使った例文としては、次のようなものなどがあります。
- 「つわりでえずくため、料理が食べられない。」
虫唾が走る
虫唾が走るは、胸がむかついて吐き気をもよおしそうなほど不快であるというようなときに使われる表現です。
虫唾というのは、胃酸が多くなって、酸っぱい胃の中から出てくる液体のことです。
虫唾が走るは、えずくほど不快であるといい換えることができます。
虫唾が走るを使った例文としては、水のようなものなどがあります。
- 「あれほど酷いことをされて、彼の顔を見るのみでも虫唾が走る。」
えずく要因とは?
えずく要因としては、なんらかの異常が消化管においてあることが多くあります。
ここでは、えずく要因についてご紹介します。
ウイルス性胃腸炎や食中毒
身体の中に侵入したウイルスや細菌によって、嘔吐や吐き気が引き起こされます。
感染した器官、ウイルスや細菌の種類によっては、下痢や発熱などの症状が現れます。
特に、すぐに吐いてしまうなどによって水分が摂れないときは、脱水症状の危険性が高くなります。
そのため、医療機関を早急に受診する必要があります。
脱水症状を防ぐために、点滴などの処置を行います。
また、身体が弱くなっているため、栄養を摂る必要があるということから、自分で判断して無理に食べるようなこともありますが、症状が悪くなるため止めましょう。
胃潰瘍
胃潰瘍は、深く胃の粘膜が傷ついて、一部の粘膜が窪んでいる状態です。
この胃潰瘍は、胃に穴が開くとよくいわれています。
特に、活発に胃が動いたときに、嘔吐・吐き気だけでなく、胸焼けや腹痛などの症状が現れます。
胃潰瘍が進んでくると潰瘍から血が出て、下血が起きるときがあります。
ピロリ菌・ヘリコバクターの感染、飲み過ぎ、食べ過ぎ、痛み止めなどの薬剤、ストレスなどが主な要因であるといわれています。
正確に胃カメラ検査で胃潰瘍は診断することができます。
逆流性食道炎
逆流性食道炎は、食道に胃酸が逆流して、炎症が食道粘膜に起きるものです。
逆流性食道炎の要因は、加齢、喫煙・飲酒、食生活の欧米化などであるとされており、慢性的な胸のむかつき、吐き気、喉の痛みなどの症状が現れます。
若年層での症例は、従来はあまり見られませんでしたが、現在では多くなっています。
正確に胃カメラ検査で逆流性食道炎は診断することができます。