「ご無沙汰しております」を正しい使い方で使えてる?似た表現との違いも解説




久しぶりに誰かと会ったり、連絡を取ったりする際の慣用句である「ご無沙汰しております」。あなたは正しく使えていますか? 今回は、似たような表現である「お久しぶりです」との比較を行いながら、「ご無沙汰」の使い方を解説していきます。

 

そもそも「ご無沙汰」の意味とは?

まずは、「ご無沙汰」という言葉の本来の意味を見ていくところから始めましょう。御無沙汰太は、「無沙汰」の丁寧語です。

無沙汰の辞書的な意味を見てみると、

 

  1. 長い間訪問や音信をしないこと。無音 (ぶいん) 。
  2. 処置・指図などをしないこと。
  3. 注意をおこたること。不用意になること。
  4. 関心を持たないこと。事情にうといこと。
  5. なおざりにすること。ほうっておくこと。

 

とあります(出典 Goo辞書)。基本的に普段使われる意味は1ですが、意味合いのとしてはどちらかといえばマイナスの意味が多い言葉なのが分かりますね。

 

基本的に現代の日常生活ではあまり使われることはありません。ビジネスメールや面談の際に使われることが多い、ビジネス用語としての意味合いのほうが強くなっている言い回しです。

 

「ご無沙汰」はどのくらい合っていないときに使ってよい言葉?

基本的に、誰とどれくらいあっていないと「久しぶり」「ご無沙汰」と感じるかは個人差があります。ですが、ある一定のルールは存在しています。「ご無沙汰」と言えるのは、2~3カ月以上会っていない場合と言われています。

 

1か月程度ではあまり久しいとは言えないようです。特に、頻繁に合うわけではない取引先の上司などに会うたびに「ご無沙汰」を使っていたら、「長く会っていないと思われているのか」「覚えていないのか」と想われてしまう可能性もあります。

 

「お久ぶりです」と「ご無沙汰しております」の使用シーン

「ご無沙汰」と「久しぶり」はほとんど同じ意味の言葉です。では、この2つの違いとは何なのでしょうか。

 

実は、意味的な違いはありません。違うのは、使用シーンです。「久しぶり」という言葉は、比較的親しい間柄の人に使われる言葉であり、「お久しぶりです」という言葉は基本的にビジネスシーンにはそぐわないと言われています。

 

「ご無沙汰」は「久しぶり」の敬語表現のため、より丁寧な言い方になります。そのため、上司や取引先の人などには「ご無沙汰しております」と挨拶を行います。逆に、部活の先輩やサークルの先輩などには「お久しぶりです」と挨拶するほうが一般的と言えるでしょう。

 

「ご無沙汰」には謝罪の意味も含まれていると覚えておくべし

「ご無沙汰」と「久しぶり」の違いは、言葉のバックグラウンドも合わせて覚えておく必要があります。「久しぶり」がどうしてフランクな言葉として目上の人に使えないのかというと、それは謝罪の意味を含んでいないためなのです。

 

「お久しぶりです」と言われたとき、「申し訳ない」という気持ちを言外に感じ取れる人はあまりいないでしょう。それは、久しぶりという言葉には、どちらかと言えば挨拶のひとつという印象が強く出ているからです。

 

一方「ご無沙汰」は、謝罪するニュアンスが含まれています。久しく会えなかったことや、なかなか連絡を取れなかったことに対する謝罪を伝えるための言葉でもあるのです。そのため、「ご無沙汰しております」はより深い意を伝える言葉としてビジネスシーンでつかわれるようになったのです。

 

「ご無沙汰しております」はビジネスシーンで使える挨拶のひとつ

このように、「ご無沙汰しております」という言い回しは、目上の人と久しぶりに再会した際の挨拶として非常に有用性の高い言葉なのです。

 

目上の人との挨拶にお詫びの意味を含まない場合(久しぶりに合えたことが喜ばしい場合など)は、「お久しぶりです」を使っても間違ってはいません。しかし、より丁寧な言い方を選ぶならば、「ご無沙汰しております」を使うほうが無難でしょう。

 

ビジネスシーンでは多用されがちな「ご無沙汰」ですが、誤用してしまうと嫌味に思われたり注意されたりする可能性もあります。意味や使い方を正しくマスターしておくことで、よりスムーズな会話になるはずです。




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RUN-WAY編集部

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