「仰々しい(ぎょうぎょうしい)」の意味と使い方とは?
「仰々しい」の意味は、「大げさである様」ということです。
「仰々しい」を使った例文としては、次のようなものがあります。
- 「彼は芝居がかった仰々しい話し方をする。」
この例文の意味は、「彼は芝居がかった大げさな話し方をする」という意味です。
なお、「仰々しい」の「仰々」は当て字で、もともとは「凝凝」「業業」が使われていました。
また、表記としては、「々」を使わない「仰仰しい」というものもあります。
しかし、「行く」を使った「行行しい」という表記は、間違った使い方であるため注意しましょう。
古語に「仰々しい」を言い換えれば、「大げさである様」の「事事しい」になります。
また、「仰々しい」の古語としては、「よけだし」や「苛なし」もあります。
「仰々しい態度」とは?
ここでは、「仰々しい態度」についてご紹介しましょう。
常識の枠をオーバーしている様子
「仰々しい態度」は、常識の枠をオーバーしている様子を表現しています。
さじ加減というものが、物事にはあります。
これを無視して常識の枠をオーバーしている様子は、「仰々しい態度」になります。
人が考えているような範囲をオーバーした態度を、「仰々しい態度」などと表現します。
そのため、この程度をオーバーした様子は、常識がないなどといわれるときもあります。
いつも「仰々しい態度」をとれば、「変わった人である」などといわれ、溝が他の人とできるため注意しましょう。
本人はいいと考えていても、他の人は変わっているなどと見るときが多くあります。
そのため、「仰々しい態度」は止めましょう。
他の人から浮いている様子
「仰々しい態度」は、他の人から浮いている様子を表現します。
常識の枠をオーバーした様子は、他の人から浮いているとみられても仕方がないでしょう。
例えば、少しの傷でも包帯を巻いたり、ちょっとした数時間の外出にパンパンに大きな荷物を積んだりする様子が挙げられます。
本人は十分に用意したり、物事を慎重に考えて行動したりしているかもしれませんが、度が過ぎれば他の人に笑われます。
外観的にも、この様子は他の人から浮いて違った雰囲気になるでしょう。
ざわつくような様子
「仰々しい態度」は、ざわつくような様子を表現します。
物騒なものがあったり、多くの人が集まったりするなど、ざわつくような雰囲気を表現する言葉です。
良くない予兆が何か感じられる言葉です。
「自宅が今仰々しい雰囲気になっている。」などと聞けば、どのように自宅がなっているかをイメージするでしょうか。
自宅に車が突っ込んだり、火事になったりしているのではないかなど、良くない想像をするでしょう。
「仰々しい」は、このようにざわつくような様子をいいます。
「仰々しい」を使った例文とは?
それまで全く「仰々しい」を使っていないにも関わらず、「仰々しい」を使うときは使い方がわからないでしょう。
ここでは、「仰々しい」を使った例文についてご紹介します。
「怪我は軽いにも関わらず仰々しい包帯を巻いている」
この例文のようなことを聞けば、「包帯を巻いていて怪我がいかにも大きいように見えますが、怪我の程度はかすり傷くらいのものではないか」というようなイメージがあります。
「仰々しい包帯」ということで、手当てをいかに大げさにしているかがわかります。
「仰々しい」の言葉の意味は、「それほどしなくても、怪我は軽いためやり過ぎである」というようなことがわかります。
「仰々しい格好で彼は来た」
この例文のときは、どのようなイメージを聞く人に与えるでしょうか?
例えば、彼はちょっとした山登りに行くはずであるが、重装備でいかにも雪山に行くような格好で来た様子を表現するときに「仰々しい恰好を彼はしている」ということができます。
「仰々しい格好」と表現することによって、その場にマッチしていない異質で大げさな服装ということがわかります。
「結婚式のときは非常に華やかで仰々しかった」
結婚式は人生において晴れ舞台ですが、「華やかで非常に素晴らしかった」という代わりに「華やかで非常に仰々しかった」といえばどうでしょうか?
非常に華やかであるにも関わらず、豪華絢爛な派手さもある結婚式という様子がわかります。
「仰々しい結婚式」という方が、「素晴らしい結婚式」と単にいうよりも、手がいかに込んだ結婚式であったかを相手にいうことができます。
「仰々しい」に関係することわざとは?
「大根を正宗で切る」が、「仰々しい」に関係することわざになります。
しかし、ほとんどの人は「大根を正宗で切る」という意味がわからないでしょう。
何かで大根を切るのはわかるが、「正宗」とはどのようなものかわからないでしょう。
「正宗」というのは、鎌倉時代の刀工が造った名刀です。
そのため、「大根を正宗で切る」の意味は、単なる大根をこのように名刀といわれるような刀で切るなんて、ということになります。
「才能がある人につまらない業務をさせるたとえ」「大げさなことをするたとえ」として使われます。
「仰々しい」の類義語とは?
ここでは、「仰々しい」の類義語についてご紹介します。
「オーバー」は、「オーバーリアクション」などと使われます。
「オーバー」の意味にも、「仰々しい」と同じようなものがあります。
意味としては「大げさだ」ということがあり、一般的に許される範囲を超える様子を表現します。
例えば、「オーバーリアクション」の意味は、「リアクションが大げさ過ぎる」というようなことになります。
普通の感覚よりも程度が超えており、大掛かりであることがわかるでしょう。
「仰々しい」という言葉を使うときは、ほとんど「オーバー」と同じように使えると把握しておきましょう。
「仰々しい」の対義語とは?
「控えめ」が「仰々しい」の対義語になります。
「控えめ」の意味としては、「遠慮がちに言動をすること」ということがあります。
簡単にわかる意味が含まれているといえるでしょう。
そのため、普通にリアクションすればいいシーンでも、遠慮がちに言動をしているときは「控えめ」という言葉が使えます。
「控えめ」という言葉も、普段の生活においてよく使える便利なものであるため、十分に把握しておきましょう。
「仰々しい」の英語表現とは?
「exaggerated」が、「仰々しい」の英語表現になります。
「exaggerated」の意味は、「大げさな」「誇張された」ということです。
「exaggerated」を使った例文としては、次のようなものがあります。
- 「Stop exaggerated greetings.」(仰々しい挨拶を中止する。)