平素(へいそ)の意味とは?使い方や類義語、注意点などを解説




平素(へいそ)の意味とは?

ビジネスシーンで平素が使われる時は、いつも、常日頃、普段からというようなニュアンスになります。

平素は丁寧な敬語表現に含まれるため、挨拶文やビジネスメールの書き出し、メールの送信や返信の時に使います。

いつもお世話になりますという時のいつもを、丁寧な表現の平素に置き換える時が多くあるでしょう。

また、ホームページなどでも、平素~と挨拶などの本文の前に書いて、お世話にいつもなっている人に対する感謝などが含まれた文章を書きます。

平素の使い方とは?

平素は、かしこまったイメージを与える表現であるため、口語表現で使われる時は多くありません。

そのため、お礼状や手紙、ビジネスシーンの取引先や顧客への挨拶文、サービスを利用している人に対する案内文などでも、よく平素は使われています。

例えば、平素は次のようなシーンなどで使われます。

  • 役職が変わった時の挨拶状
  • 部署が異動になった時の挨拶状
  • 年末・年始の時の挨拶状
  • 会社が移転した時の連絡文書
  • 休職・退職した時の挨拶状
  • 新しいサービスの案内状
  • サービスを停止する時の連絡文書
  • 障害のお知らせとお詫び文書

平素の類義語を使った、いつもお世話になっておりますなどのような表現はよく目にしますが、顧客に対する挨拶文や正式な文書に使うのはちょっとくだけたイメージがあります。

そのため、このような時には平素を使うのがいいでしょう。

また、普段やいつもという言葉をよく使う文章においては、表現を変えるために平素を使う時もあります。

平素を冒頭の挨拶文で使って、この後の文中では表現を変えて毎々や日頃というようなものを使うと文章が洗練されたものになります。

間違った平素の使い方とは?

ここでは、間違った平素の使い方についてご紹介します。

平素は初めての挨拶や初対面の相手に使う

平素は従来の顧客や面識が以前からある相手などに使う表現であるため、設立したばかりの企業や初対面の相手の挨拶に使うのは適当ではありません。

例えば、平素よりお世話になっておりますと、取引を新しくスタートする相手に対するメールで書くのは違和感があります。

また、平素は格別のご愛顧を賜り誠にありがとうございますと、新しく開店するお店のチラシに書くのは適切ではありません。

平素は軽い文章や普段の会話の中で使う

基本的に平素は書き言葉であり、類義語の日頃や普段に比較するとかしこまったイメージを与えます。

そのため、口頭での会話で使ったり、平素からお世話になっていますなどと言うように、平素の後に続く文章が割合軽い表現であったりするとアンバランスになって違和感があります。

平素の類義語とは?

ここでは、平素の類義語についてご紹介します。

同じような表現ですが、ニュアンスが平素とは違うこともあるため注意しましょう。

日頃よりお世話になっております

日頃と平素は意味が同じですが、日頃は繰り返して続くことを表現するものです。

話し言葉で日頃はよく使われ、メールや文章で平素は書き言葉として使われます。

平素の方が日頃よりも、表現としては丁寧度が高くなります。

例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「日頃より格別のご愛顧をいただき、誠にありがとうございます。」

先般は大変お世話になりました

先般の意味は、それほど遠くない過去の出来事ということです。

現在までの経過が平素は関係していますが、近い間の出来事を先般は表現しています。

先般は、平素と違って、先日話をしたことなどの出来事にポイントを絞っていることが特徴です。

例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「先般の打ち合わせで話し合った金額の件についてですが」

普段から大変お世話になっております

普段も平素と同じような意味ですが、言葉のニュアンスが違っています。

平素はフォーマルな硬いイメージを与えますが、普段はくだけたカジュアルなイメージです。

そのため、文書やビジネスメールの時には使わないで、使うのは身近な人の時にしましょう。

例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「営業については、普段から大変お世話になっております。」

平素を使う時に注意することとは?

ビジネスシーンでは、平素はよく使うようになりますが、使う時に注意する必要があることが、いくつかあるため把握しておきましょう。

平素の意味は、普段、常日頃、平生ということであるため、初対面の相手や全く普段接しない人に対する挨拶の時に使うのは適切ではないため注意しましょう。

しかし、初対面の相手や全く普段接しない人でも、平素を使う時が想定できます。

例えば、長年ネットショップなどで自社のサービスや商品を利用している人と、初めて何らかの理由によって接する時は、平素は弊社のサービスや商品をご利用いただきありがとうございますなどの表現ができるでしょう。

いろいろな人と、ビジネスシーンでは接するようになります。

どのような相手かをチェックした上で、適切な表現を使うようにしましょう。

平素という言葉そのものが改まった表現になるため、平素に続く言葉としてもビジネススタイルの丁寧な表現いいでしょう。

そのため、平素よりご利用いただいています、平素からお世話になっていますなどというような、ちょっとくだけた表現に平素を使うと、違和感を相手によっては持たれることがあります。

そのため、十分に注意して使うようにしましょう。

平素よりと平素はの違いとは?

平素よりというのは、過去から現在までのことをいいます。

一方、平素はというのは、過去のことをいいます。

平素は定型の挨拶文などで使う時が多くありますが、平素よりはビジネスシーンのメールなどで使う時が多くあります。

平素の英語表現とは?

平素の直接的な英語表現はないため、ここでは感謝の気持ちを伝える英語表現についてご紹介します。

  • 「I would like to express my sincere gratitude for continued support and patronage.」(平素より格別なご高配とご愛顧を賜わりまして、心よりお礼申し上げます。)
  • 「Thanks for your continued support.」(平素よりお世話になっております。)

ここでは英語表現として日本語の平素の意味に近いものをご紹介しましたが、最初の例文は相手がかえって堅苦しくなって構えてしまう時もあります。

日本のように挨拶文を書く習慣が英語のビジネスメールではないため、あまりこだわることはないでしょう。

「お変わりありませんか?」などの表現を、挨拶文の代わりに使うことが多くあります。

例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「I hope all is fine.」(お変わりありませんか?)




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RUN-WAY編集部

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