「ほぼほぼ」の意味とは? 使い方や類義語などを解説




「ほぼほぼ」の意味とは?

「ほぼほぼ」は、完全とはいえないが、だいたいその通りである様という意味です。

強調するために2回「ほぼ」を重ねた言葉です。

「ほぼ」は多くの辞書に載っていますが、「ほぼほぼ」は辞書には載っていません。

「ほぼ」の意味はおおかた、おおよそ、だいたいその通りであるということです。

「ほぼ」も「ほぼほぼ」も90%以上というようなはっきりとした基準はありませんが、そうである状態にほとんどなっている様、相当近い様、だいたいそうである様を表現します。

そのため、「ほぼ」と「ほぼほぼ」は同じような意味であるといえます。

しかし、「ほぼほぼ」は、さらに「ほぼ」よりも完全に近いというニュアンスで使うときや、「ほぼ」というニュアンスを強めるために使うときなど、使うシーンや人によってニュアンスはちょっと違っています。

「ほぼほぼ」は誤用や方言ではない

「ほぼほぼ」は、文法の観点で考えると、誤用や方言ではないため、地域やシーンに関係なく使えます。

多くの人は、誤用ではないということが意外に思うかもしれません。

しかし、日本語では伝統的に強調するために繰り返す言葉を使ってきました。

この伝統に沿った使い方に「ほぼほぼ」もなっているため、誤用ということではありません。

「ほぼほぼ」は1990年代に使われ始めた

「ほぼほぼ」は、1990年代に一般的に使われ始めたとされています。

2016年に新語として話題になりましたが、これより前からだんだん広まったようです。

約30年前に使われ始めたため、現在ではビジネスパーソンの20代・30代もよく使う人が中にはいます。

「若者の流行言葉」とはいいにくくなってきています。

「ほぼほぼ」の使い方とは?

ここでは、「ほぼほぼ」の使い方についてご紹介します。

「ほぼ」より完成・完全に近いときに「ほぼほぼ」は使う

ポジティブな「ほぼ」の面を強調している使い方であるといえます。

例文としては次のようなものなどがあります。

  • 「ほぼほぼ大掃除は終了しているため、ゆっくり年末は過ごせそうだ。」
  • 「ほぼほぼあなたの予想は当たっていた。」

「ほぼ」より完成・完全から遠いときにも「ほぼほぼ」は使う

文章上は「ほぼ」より完成・完全に近いときに使う「ほぼほぼ」の使い方と違いがないため、前後の文脈で見極める必要があります。

自分が話をするときは、例えば、90%完成しているなど、できる限り具体的な数値を示す方が伝わりやすいでしょう。

例文としては次のようなものなどがあります。

  • 「問題はほぼほぼありませんが、この箇所は直しておいてください。」
  • 「ほぼほぼ作業は終わったため、納期になんとか間に合いそうだ。」

ビジネスシーンで「ほぼほぼ」は使っても問題ないか?

ビジネスシーンでも、「ほぼほぼ○○○○です」などと営業マンが話しているのをよく聞くのではないでしょうか。

しかし、結論からいえば、ビジネスシーンでは「ほぼほぼ」は使わない方がいいでしょう。

ビジネスシーンでは「ほぼほぼ」の代わりに、「ほぼ」などの類義語を使うようにしましょう。

なお、「ほぼほぼ」は表現として間違ったものではありません。

日本語には「またまた」「まあまあ」「のちのち」などのように、意味が一語でも通じるが2回繰り返して強調する言葉がいろいろあります。

「ほぼほぼ」と「ほぼ」をいうことは問題なく、評論家などがテレビで実際にコメントを真面目にする人が「ほぼほぼ」を使うときもあります。

しかし、基本的に「新語」大賞になるくらい一般にまだ浸透して日が浅い言葉であること、若者がメインに使っている言葉であることなどを考える必要があるでしょう。

ビジネスシーンでは、年配の方や目上の方と話をするときも多くあるでしょう。

「ほぼほぼ」とこのようなときにいえば、くだけた若者言葉であると相手はイメージするようになるでしょう。

気心がわかっている先輩後輩、仕事の親しい仲の相手、フレンドリーな感じの職場など、言葉遣いにそれほど気配りする必要がないようなシーンのときは、「ほぼほぼ」を仕事中で使ってもいいでしょう。

しかし、誤用ではないといっても、ビジネスシーンでは改まった言葉や敬語を使うべきであるため、「ほぼほぼ」は使わない方が無難でしょう。

「ほぼほぼ」の類義語とは?

「ほぼほぼ」の類義語としては、「おおよそ」や「だいたい」があります。

いずれも、類義語としての意味は「細かいことを除いた主な箇所」になります。

漢字で書くときは「大凡」や「大体」ですが、「大凡」は一般的に使わないため平仮名で書くのがいいでしょう。

また、いい換えるのみであれば「ほぼ」でも問題ありません。

しかし、いずれの類義語でも進展具合が具体的にわかりません。

そのため、具体的に伝える方が場合によってはいいこともあり得ます。

「ほぼほぼ」を使うときに注意することとは?

ここでは、「ほぼほぼ」を使うときに注意することについてご紹介します。

「ほぼほぼ」は嫌いである人もいる

「ほぼほぼ」は、誤用であると思って、嫌いである人は多くいます。

特に、話を丁寧にするビジネスパーソンや手本を若者に示す大人が「ほぼほぼ」を使っていれば、がっかりするということもあります。

そのため、気心がわかっている相手でなければ使わない方がいいでしょう。

また、「ほぼ」のみでも表現が曖昧で信用できないと思う人もいます。

そのため、説得力を話に持たせたいときは、「ほぼほぼ」も「ほぼ」も使わない方がいいでしょう。

かしこまったシーンや年配の方には使わない

「ほぼほぼ」は、かしこまったシーンや年配の方など、文法や敬語を正す必要があるシーンでは使わない方がいいでしょう。

誤用であると思う人がいるのみでなく、くだけた若者言葉であると思う人もいます。

一般的に「ほぼほぼ」が使われるようになったのは1990年代ですが、新語で2016年に話題になったため「2010年代に誕生した若者言葉」であると考えられがちです。

例えば、文化庁の2018年の調査では、「ほぼほぼ」を50代以降の人で使っている人は3割以下でした。

全ての年代の人に「ほぼほぼ」が受け入れられるようになるためには、時間がまだしばらくかかるでしょう。

「ほぼほぼ」の英語表現とは?

「almost」「nearly」が、「ほぼほぼ」の英語表現になります。

「almost」の意味はほとんど、もう少しで、「nearly」の意味はほぼです。

「almost」「nearly」を使った表現としては、次のようなものなどがあります。

  • 「at almost the same time」(ほぼ同時に)
  • 「for near fifty years」(ほぼ50年間)




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RUN-WAY編集部

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