「包括的」の意味とは?
「包括的」の意味は、「全てをまとめている様子」になります。
「包括的」の「包」の意味は「覆いくるむ」で、「括」の意味は「ひとまとめにする」です。
「包括的」は、いくつかの内容で成り立っていることの全体をまとめるときに使います。
例えば、「包括的な対応策」という意味は、「全てのことに適用できるような対応策」になります。
「包括的」がプラスされているので、個人同士の悩みに対応するための方策でなく、全ての人に対応できるような方策である必要があります。
「包括的」の使い方とは?
ここでは、「包括的」の使い方についてご紹介します。
「包括」の意味は、いくつかの要素をひとまとめにすることです。
硬いイメージがある言葉であるため、文章中で主に使います。
「散乱した物を包括する」というような使い方はあまりしなく、「包括的に関係するテーマを研究する」あるいは「包括的保険契約」などというような使い方をします。
「包括的」を使った例文としては、次のようなものがあります。
- 「包括的なアドバイスを行う。」
- 「包括的な話をする。」
- 「包括的な応対を心掛ける。」
- 「カリキュラムを包括的に策定する。」
- 「サービスを包括的に提供する。」
- 「乳製品や乳業に関係する飼料、飼育法、遺伝子組換え、栄養分析など、包括的にテーマを研究する。」
- 「現代人が持っている苦悩の全てが、彼女の思想には包括されている。」
- 「社会学の学問領域は、社会とこれを構成する個人に関係するテーマを全て包括している広範なものである。」
- 「哲学的と単にいうのみでは、あまりにも包括する概念が広いため、どのようなことを具体的にいいたいかわからない。」
「包括的」を使った言葉とは?
ここでは、「包括的」を使った言葉についてご紹介します。
「包括的核実験禁止条約」
「包括的核実験禁止条約」というのは、水中や宇宙空間、地下などの全てのところで核爆発・実験的爆発を禁止するものです。
「包括的核実験禁止条約」は1996年9月10日に採用されましたが、「部分的核実験禁止条約」がそれまでは採用されていました。
「包括的・継続的ケアマネジメント支援」
「包括的・継続的ケアマネジメント支援」の意味は、「多方面・継続した高齢の方へのサポート」になります。
多方面・継続的なサポートを高齢の方に行うためには、担当医以外に関係する機関やケアマネジャーと連携することが必要になります。
「包括的自立支援プログラム」
「包括的自立支援プログラム」の意味は、「高齢の方が自立するためのプラン」であり、介護で実施されている方法の一つです。
現在実施されている介護サービスのケアプランを見直しして、サービスの改善・把握を行います。
自立した暮らしに必要な入浴や食事などの要素から、全体的に社会性などを把握して、高齢の方の自立を包括的にサポートしていきます。
「包括的」の類義語とは?
ここでは、「包括的」の類義語についてご紹介します。
「総括的」が「包括的」の類義語になります。
「総括的」の意味は、「一つに全体をまとめること」ということになります。
「総括的」の使い方としては、「○○の総括」や「総括的な○○」などがあります。
例えば、「総括的な考え方」の意味は、「全体の考え方をまとめたもの」になります。
「総括的」は「包括的」の類義語になりますが、「総括的」と「包括的」は違いがあるので使い分ける必要があります。
「包括的」の意味は「全てをまとめている様子」になりますが、「総括的」の意味は「全体をまとめて結論を出す」になります。
「包括的」は単純に「全体をまとめる」「全てを含む」という意味ですが、「総括的」は「全体をまとめて結論を出す」という意味になります。
「包括的」の対義語とは?
ここでは、「包括的」の対義語についてご紹介します。
「個別的」が、「包括的」の対義語になります。
「個別的」の意味は、「単体で存在しており、別のものには関係ない様子」になります。
「個別的」の「単体で存在しており、別のものには関係ない様子」と、「包括的」の「全てをまとめている様子」が、逆であるので対義語になります。
「包括的」な観点を持つために必要なこととは?
「包括的」な観点を持つためには、次のようなことが必要になります。
幅広いジャンルの知識をマスターする
包括的な観点を持つためには、幅広いジャンルの知識をマスターすることが必要です。
自分の専門のジャンルのみを深く掘り下げることも必要ですが、専門のジャンルから派生するさまざまなジャンルの知識もマスターすることによって、理解がより深くなります。
さまざまなことに普段から関心を持って、セミナーに参加したり、本を多く読んだりするなどして、知識や経験を積極的に積み重ねることが必要です。
知識欲や関心を持ち続けて、情報をさまざま楽しみながら吸収するといいでしょう。
偏見を持たない
理解を「包括的」に深めるためには、物事についての偏見を可能な限り持たない方がいいでしょう。
偏見は、固定した考え方になる傾向があります。
そのため、偏見のためにある事象が持っている可能性を排除することがあるため注意しましょう。
物事を「包括的」に理解するためには、偏見や固定した考え方を持たないで全ての可能性を考える必要があります。
柔軟に考える習慣を普段からつけたり、知識を吸収して固定した考え方を崩したりするなど、知識をさまざま吸収していけばだんだんと偏見が無くなってくるでしょう。
また、「適当」は、意味が「包括的」とは違いますが、「包括的」と一緒に使われるときが多い言葉であるため併せて覚えておくと便利です。
なお、ネットなどでは、「適当」の使い方や類義語などについて紹介されているため参照してください。
「包括的」の英語表現とは?
「comprehensive」は、日本語では「総合」という意味になります。
全ての事象を表現する英単語で、「comprehensive」を使えば、「全体的に~である」という文章が作れます。
「全体的に」や「総合的に」というような意味をつけたいときは、「comprehensive」を把握しておくと便利です。
「comprehensive」を使った例文としては、次のようなものがあります。
「I want a comprehensive solution.」(私は全体的な解決を希望します。)
「overall」は、日本語では「全体」という意味になります。
「包括的」を表現するときは、「overall」は便利な一つの英単語になります。
英語で全てを含んだ全体ということを表現したいときは、よく使われるため把握しておくと便利です。
「overall」を使った例文としては、次のようなものがあります。
「We need an overall understanding.」(全体的な理解を私たちは必要としています。)