【時候の挨拶:7月】書類、手紙、お礼状、メールで使う挨拶文の書き方




時候の挨拶というのは、頭語の「拝啓」などに続く季節感を表す書き出しの言葉です。

時候の挨拶としては、学校関係で出す文書やビジネス文書、目上の方向けのお礼状の「漢語調」と、個人的な知人や親しい友達向けのカジュアルな「口語調」があります。

ここでは、7月の上旬、中旬、下旬にわけて、時候の挨拶の例文や結びの文、健康やコロナについての挨拶文、季節の話題についてご紹介します。

7月の時期

日本では現在新暦が使われていますが、季節の挨拶としては、二十四節気や旧暦が使われることがあります。

ここでは、どの二十四節気が7月なるか、旧暦のいつが7月になるかについてご紹介します。

どの二十四節気が7月なるかは、次のようになります。

小暑(しょうしょ)は、7月7日頃(その年によって違う)で、二十四節気の一つです。

本格的に暑くなるのは、この頃からとされています。

大暑(たいしょ)は、7月23日頃(その年によって違う)で、二十四節気の一つです。

一年のうちで最も暑い時期は、この頃がとされています。

旧暦のいつが7月になるかは、次のようになります。

  • 旧暦の5月11日頃が新暦の2022年の7月1日
  • 旧暦の7月1日が新暦の2022年の8月19日
  • 旧暦の5月14日頃が新暦の2023年の7月1日
  • 旧暦の7月1日が新暦の2023年の8月16日
  • 旧暦の5月26日頃が新暦の2024年の7月1日
  • 旧暦の7月1日が新暦の2024年の8月04日

書類、手紙、お礼状、メールで使う挨拶文の書き方、構成

学校関係で出す文書やビジネス文書、お礼状、個人的な手紙などを書くときは、基本的に前文、主文、末文、後付で構成します。

このような基本をベースにして、細かい要素を必要によって変えながら仕上げましょう。

前文は、頭語の「拝啓」など、時候の挨拶、相手の健康や安否を気遣う言葉、自分の近況やお礼などの順番に書きます。

主文は、本文になります。

末文は、結びの挨拶で、相手の繁栄や健康を祈る言葉、結語の「敬具」などの順番に書きます。

後付は、日付、署名、宛名の順番に書きます。

時候の挨拶の「漢語調」「口語調」は相手、シーンによって選ぶ

その時々の季節感を表した言葉が、時候の挨拶になります。

時候の挨拶としては、短く簡潔に表した「盛夏の候」のような「漢語調」と、話し言葉で柔らかな「夏の盛りになりました」のような表現の「口語調」があります。

相手やシーンによって、「漢語調」と「口語調」は使いわけます。

一般的に、学校関係の文書やビジネス文書などでは、「漢語調」のかしこまった表現が使われることが多く、文書の格がアップします。

一方、より身近な「口語調」を使う方が、個人的な文書では多くあります。

また、ビジネスシーンでも、「口語調」を使って柔らかくすることもあります。

いずれにしても、おすすめはポジティブなものです。

ビジネスシーンの「漢語調」の7月の時候の挨拶

一般的に、かしこまった「漢語調」の時候の挨拶をビジネスシーンでは使います。

ここでは、目上の方へのメールや手紙でも使えるビジネスシーンの「漢語調」の7月の時候の挨拶についてご紹介します。

季節感が時候の挨拶は大切であるため、目安の時期ごとにご紹介します。

しかし、少しその年によってずれるときがあるため、季節感を実際に優先しながら選びましょう。

また、「○○の候」は、使うときに「○○のみぎり」「○○の折」に置き換えることもできます。

「盛夏(せいか)の候」は7月全般に使える

「盛夏の候」の意味は、夏の盛りになりましたがということです。

「盛夏の候」は梅雨の間はそぐわないため、梅雨が明けた後に使うのが適切です。

「盛夏の候」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

「盛夏の候、貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」

「七夕(たなばた)の候」「長雨(ながあめ)の候」「小夏(こなつ)の候」「星祭(ほしまつり)の候」は7月上旬に使える

「七夕の候」の意味は、七夕の時期になりましたがということです。

「七夕の候」は、7月7日まで使えます。

「長雨の候」の意味は、梅雨が続いておりますがということです。

「長雨の候」は、梅雨が明ける前に使います。

  • 「小夏の候」の意味は、本格的な夏を前に暑い時期になりましたがということです。
  • 「星祭の候」の意味は、七夕の時期になりましたがということです。

「星祭の候」は、7月7日まで使えます。

「七夕の候」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

「七夕の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」

「梅雨明け(つゆあけ)の候」「小暑(しょうしょ)の候」は7月中旬に使える

  • 「梅雨明けの候」の意味は、梅雨が明ける頃になりましたがということです。
  • 「小暑の候」の意味は、暑さが強まる時期になりましたがということです。

「小暑」は、7月7日頃~7月22日頃で、二十四節気の一つです。

「梅雨明けの候」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

「梅雨明けの候、○○様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」

「甚暑(じんしょ)の候」「大暑(たいしょ)の候」「炎暑(えんしょ)の候」「極暑(きょくしょ)の候」「猛暑(もうしょ)の候」「酷暑(こくしょ)の候」は7月下旬~8月初めに使える

  • 「甚暑の候」の意味は、甚だしく暑い時期ですがということです。
  • 「大暑の候」の意味は、最も1年で暑い頃になりましたがということです。

「大暑」は、7月23日頃~8月6日頃で、二十四節気の一つです。

  • 「炎暑の候」の意味は、燃えるように暑い時期ですがということです。
  • 「極暑の候」の意味は、暑さが極まる頃になりましたがということです。
  • 「猛暑の候」の意味は、猛烈に暑い時期ですがということです。
  • 「酷暑の候」の意味は、厳しい暑さの頃ですがということです。

「甚暑の候」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

「甚暑の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。」

ビジネスシーンの「口語調」の7月の結びの挨拶

趣旨や相手によって、結びの挨拶は変わります。

ここでは、ビジネスシーンの「口語調」の7月の結びの挨拶についてご紹介します。

今後もよろしくお願いしますというときの結びの挨拶

今後もよろしくお願いしますというときの結びの挨拶としては、次のようなものなどがあります。

  • 「今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。」
  • 「今後についても相変わらずご厚誼(こうぎ)を賜りますようお願い申し上げます。」
  • 「ご高配を引き続き賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。」
  • 「変わらぬご支援ご鞭撻をこれからも賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。」

相手の健康や繁栄を祈るときの結びの挨拶

相手の健康や繁栄を祈るときの結びの挨拶としては、次のようなものなどがあります。

  • 「ますますの貴社のご発展を心よりお祈り申し上げます。」
  • 「心より皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。」
  • 「末筆ながら、衷心より一層のご隆盛をお祈り申し上げます。」
  • 「心より皆様のご多祥をお祈り申し上げます。」

7月特有の結びの挨拶

7月特有の結びの挨拶としては、次のようなものなどがあります。

  • 「梅雨が明けた後は厳しい暑さになりますので、十分に健康にはご留意なされ、さらにご活躍されますことをお祈り申し上げます。」
  • 「厳しい暑さの折、十分にご自愛をお願い申し上げます。」
  • 「山滴るこの時季、ますますの貴社のご発展をお祈り申し上げます。」
  • 「猛暑の候、体調を崩されませんようにご留意ください。」

コロナ関係のときの結びの挨拶

  • 「先が何かと見通しにくい状況が続いております。時節柄、お身体にくれぐれもご留意なされ、さらにご活躍されますことをお祈り申し上げます。」
  • 「暑さだけでなくコロナ禍中で落ち着かない毎日が続いております。十分にご自愛くださいますようお願い申し上げます。」

個人的な「口語調」の7月の時候の挨拶

個人的な時候の挨拶のときは、書き出しはカジュアルな「口語調」の表現が好まれます。

ここでは、個人的な「口語調」の7月の時候の挨拶についてご紹介します。

「漢語調」の「○○の候」の言葉

「漢語調」の「○○の候」の言葉としては、次のようなものなどがあります。

  • 「夏の盛りになりましたが」
  • 「梅雨が続いておりますが」
  • 「七夕の時期になりましたが」
  • 「暑さの厳しい頃ですが」
  • 「梅雨が明ける頃になりましたが」
  • 「暑さが極まる頃になりましたが」
  • 「焼けつくように暑い時期ですが」
  • 「燃えるように暑い時期ですが」

相手の健康や安否を気遣う言葉

相手の健康や安否を気遣う言葉としては、次のようなものなどがあります。

  • 「梅雨明けが待たれるこの頃ですが、お変わりございませんか。」
  • 「梅雨明けの暑さが感じられる時期になりました。お健やかに皆様お過ごしでしょうか。」
  • 「ひときわ空の青が眩しい季節になりました。皆様お変わりなくお過ごしのことと存じます。」
  • 「夏の日盛りに木陰が欲しい季節になりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。」
  • 「日毎に向日葵が背を伸ばすこの頃、お元気でお過ごしでしょうか。」
  • 「賑やかに蝉時雨が降り注ぐ時季になりました。お元気でお過ごしのことと存じます。」
  • 「朝顔が咲くのが楽しみな時季になりました。皆様お変わりございませんでしょうか。」
  • 「土用に入って暑くなりましたが、お健やかに皆様お過ごしでしょうか。」

夏の「土用」は、7月20日頃~8月6日頃で、立秋前の18日間をいいます。

個人的な「口語調」の7月の結びの挨拶

カジュアルな表現が、個人的に使う結びの挨拶も好まれます。

挨拶の内容は相手によって考えてみましょう。

ここでは、個人的な「口語調」の7月の結びの挨拶についてご紹介します。

相手の嗜好、趣味に合わせたときの結びの挨拶

相手の嗜好、趣味に合わせたときの結びの挨拶としては、次のようなものなどがあります。

  • 「避暑地の毎日はいかがでしょうか。英気を大いに養ってご活躍ください。」
  • 「夏が非常に好きであるといっていましたね。ますますのご活躍を期待しています。」
  • 「盛夏の候、楽しい夏休みをどうぞお過ごしください。」

相手の体調を気遣うときの結びの挨拶

相手の体調を気遣うときの結びの挨拶としては、次のようなものなどがあります。

  • 「夏風邪などをお召しにならないように、十分にご用心くださいませ。」
  • 「梅雨が明け、暑さの本番はこれからです。十分にご自愛くださいませ。」
  • 「夏ばてなどにならないように、お身体にはくれぐれもご留意ください。」
  • 「猛暑の候、心より皆様方の息災をお祈り申し上げます。」
  • 「暑さ厳しき折、体調を崩しませんようにお身体をおいといください。」

コロナ関係のときの結びの挨拶

コロナ関係のときの結びの挨拶としては、次のようなものなどがあります。

  • 「時節柄、お目にかかることがなかなかできませんが、皆様のご多幸とご健勝を心よりお祈り申し上げます。」
  • 「コロナ禍中、暑さとともに落ち着かない毎日が続いております。お体に十分に気をつけてご活躍ください。」
  • 「コロナが収まりましたら、遊びにいらしてください。」
  • 「運動不足にテレワークでならないよう、お互いに注意しましょう。」

7月に使える季節の話題

ここでは、7月に使える季節の話題についてご紹介します。

季節の話題を使ってみると、季節感が出るでしょう。

7月の風物詩

7月の風物詩としては、七夕、浴衣、お中元の手配、冷奴、暑中見舞いの準備、麦茶、夏休みの計画、扇子、土用干し、葦簣(よしず)、梅雨明け、水羊羹、海水浴、打ち水、夏休み、鵜飼などがあります。

旬の野菜

旬の野菜としては、あおとうがらし、あしたば、いんげん、えだまめ、おくら、かぼちゃ、きくらげ、きゅうり、ししとう、しんしょうが、とうがん、とうもろこし、トマト、なす、にんにく、ピーマンなどがあります。

旬の果物

旬の果物としては、あんず、いちじく、梅・うめぼし、キウイ、さくらんぼ、すいか、パイナップル、ぶどう・マスカット、マンゴー、メロン、もも、ゆずなどがあります。

旬の海産物

旬の海産物としては、あじ、穴子、鮎、いぼだい・えぼだい、いわし、かじきまぐろ、かます、かわはぎ、かんぱち、きす、すずき、太刀魚、とびうおなどがあります。




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RUN-WAY編集部

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