【時候の挨拶:11月】書類、手紙、お礼状、メールで使う挨拶文の書き方




時候の挨拶というのは、頭語の「拝啓」などに続く季節感を表す書き出しの言葉です。

時候の挨拶としては、学校関係で出す文書やビジネス文書、目上の方向けのお礼状の「漢語調」と、個人的な知人や親しい友達向けのカジュアルな「口語調」があります。

ここでは、11月の上旬、中旬、下旬にわけて、時候の挨拶の例文や結びの文、健康やコロナについての挨拶文、季節の話題についてご紹介します。

11月の時期 

日本では現在新暦が使われていますが、季節の挨拶としては、二十四節気や旧暦が使われることがあります。

ここでは、どの二十四節気が11月なるか、旧暦のいつが11月になるかについてご紹介します。

どの二十四節気が11月なるかは、次のようになります。

立冬(りっとう)は、11月7日頃(その年によって違う)で、二十四節気の一つです。

暦の上ではこの日から冬とされています。

小雪(しょうせつ)は、11月22日頃(その年によって違う)で、二十四節気の一つです。

この頃になる、雪がわずかに降り始めるとされています。

旧暦のいつが11月になるかは、次のようになります。

  • 旧暦の9月27日頃が新暦の2021年の11月1日
  • 旧暦の11月1日が新暦の2021年の12月4日が
  • 旧暦の10月8日頃が新暦の2022年の11月1日
  • 旧暦の11月1日が新暦の2022年の11月24日
  • 旧暦の9月18日頃が新暦の2023年の11月1日
  • 旧暦の11月1日が新暦の2023年の12月13日

書類、手紙、お礼状、メールで使う挨拶文の書き方、構成

学校関係で出す文書やビジネス文書、お礼状、個人的な手紙などを書くときは、基本的に前文、主文、末文、後付で構成します。

このような基本をベースにして、細かい要素を必要によって変えながら仕上げましょう。

前文は、頭語の「拝啓」など、時候の挨拶、相手の健康や安否を気遣う言葉、自分の近況やお礼などの順番に書きます。

主文は、本文になります。

末文は、結びの挨拶で、相手の繁栄や健康を祈る言葉、結語の「敬具」などの順番に書きます。

後付は、日付、署名、宛名の順番に書きます。

時候の挨拶の「漢語調」「口語調」は相手、シーンによって選ぶ

その時々の季節感を表した言葉が、時候の挨拶になります。

時候の挨拶としては、短く簡潔に表した「向寒の候」のような「漢語調」と、話し言葉で柔らかな「日増しに寒くなってまいりました」のような表現の「口語調」があります。

相手やシーンによって、「漢語調」と「口語調」は使いわけます。

一般的に、学校関係の文書やビジネス文書などでは、「漢語調」のかしこまった表現が使われることが多く、文書の格がアップします。

一方、より身近な「口語調」を使う方が、個人的な文書では多くあります。

また、ビジネスシーンでも、「口語調」を使って柔らかくすることもあります。

いずれにしても、おすすめはポジティブなものです。

ビジネスシーンの「漢語調」の11月の時候の挨拶

一般的に、かしこまった「漢語調」の時候の挨拶をビジネスシーンでは使います。

ここでは、目上の方へのメールや手紙でも使えるビジネスシーンの「漢語調」の11月の時候の挨拶についてご紹介します。

季節感が時候の挨拶は大切であるため、目安の時期ごとにご紹介します。

しかし、少しその年によってずれるときがあるため、季節感を実際に優先しながら選びましょう。

また、「○○の候」は、使うときに「○○のみぎり」「○○の折」に置き換えることもできます。

「深冷(しんれい)の候」「向寒(こうかん)の候」「落ち葉(おちば)の候」「霜寒(そうかん)の候」は11月全般に使える        

  • 「深冷の候」の意味は、大気が冷たくなって寒さが深まってまいりましたということです。
  • 「向寒の候」の意味は、日増しに寒くなってまいりましたということです。
  • 「落ち葉の候」の意味は、落ち葉の季節になりましたということです。
  • 「霜寒の候」の意味は、霜が降りるくらい寒さが増してまいりましたということです。

「深冷の候」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

「深冷の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」

「暮秋(ぼしゅう)の候」「夜寒(よさむ)の候」「晩秋(ばんしゅう)の候」「初霜(はつしも)の候」「菊花(きっか)の候」は10月中旬~11月上旬に使える  

  • 「暮秋の候」の意味は、秋も暮れる頃になりましたということです。
  • 「夜寒の候」の意味は、秋が深まり、夜の寒さが強まってまいりましたということです。
  • 「晩秋の候」の意味は、秋も終わりの頃になりましたということです。

暦の上では、「晩秋」は二十四節気の10月8日頃~22日頃の「寒露」と10月23日頃~11月6日頃の「霜降」です。

  • 「初霜の候」の意味は、初霜が降りる頃になりましたということです。
  • 「菊花の候」の意味は、菊の花の香り高い季節になりましたということです。

「暮秋の候」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

「暮秋の候、貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」

「冷雨(れいう)の候」「立冬(りっとう)の候」は11月上旬~11月中旬に使える

「冷雨の候」は、冷たい雨が降り続く時期になりましたということです。

「立冬の候」の意味は、冬に暦の上ではなりましたということです。

「立冬」は、11月7日頃~21日頃で、二十四節気の一つです。

「冷雨の候」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

「冷雨の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。」

「孟冬(もうとう)の候」「初冬(しょとう)の候」は11月中旬~11月下旬に使える

  • 「孟冬の候」の意味は、冬の初めの時期になりましたということです。
  • 「初冬の候」の意味は、冬の初めの時期になりましたということです。

暦の上では、「初冬」は二十四節気の11月7日頃~21日頃の「立冬」と11月22日頃~12月6日頃の「小雪」です。

「孟冬の候」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

「孟冬の候、○○様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。」

 「初雪(はつゆき)の候」「小雪(しょうせつ)の候」は11月下旬~12月上旬に使える

  • 「初雪の候」の意味は、初雪の頃になりましたということです。
  • 「小雪の候」の意味は、小雪の頃になりましたということです。

「小雪」は、11月22日頃~12月6日頃で、二十四節気の一つです。

「初雪の候」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

「初雪の候、いつも格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。」

ビジネスシーンの「口語調」の11月の結びの挨拶

趣旨や相手によって、結びの挨拶は変わります。

ここでは、ビジネスシーンの「口語調」の11月の結びの挨拶についてご紹介します。

今後もよろしくお願いしますというときの結びの挨拶

今後もよろしくお願いしますというときの結びの挨拶としては、次のようなものなどがあります。

  • 「今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。」
  • 「今後についても相変わらずご厚誼(こうぎ)を賜りますようお願い申し上げます。」
  • 「ご高配を引き続き賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。」
  • 「変わらぬご支援ご鞭撻をこれからも賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。」

相手の健康や繁栄を祈るときの結びの挨拶

相手の健康や繁栄を祈るときの結びの挨拶としては、次のようなものなどがあります。

  • 「ますますの貴社のご発展を心よりお祈り申し上げます。」
  • 「末筆ながら、衷心より一層のご隆盛をお祈り申し上げます。」
  • 「心より皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。」
  • 「心より皆様のご多祥をお祈り申し上げます。」

11月特有の結びの挨拶

11月特有の結びの挨拶としては、次のようなものなどがあります。

  • 「寒さが日一日と募ってまいります。十分にご自愛してお過ごしください。」
  • 「向寒の候、十分に健康にはご留意なされ、さらにご活躍されますことをお祈り申し上げます。」
  • 「例年になく今年は寒い冬になるとのこと。末筆ながらご自愛のほどをお祈り申し上げます。」
  • 「年末は繁忙となるため、ご自愛ご発展のほどお念じ申し上げます。」

個人的な「口語調」の11月の時候の挨拶

個人的な時候の挨拶のときは、書き出しはカジュアルな「口語調」の表現が好まれます。

ここでは、個人的な「口語調」の11月の時候の挨拶についてご紹介します。

「漢語調」の「○○の候」の言葉

「漢語調」の「○○の候」の言葉としては、次のようなものなどがあります。

  • 「寒さが日毎に加わる時節になりました。」
  • 「落ち葉舞い散る季節になりました。」
  • 「冬の息吹が感じられる頃になりました。」
  • 「初雪の便りが届く頃になりました 。」
  • 「菊の花の香のする季節になりました。」

この時期の情景を綴る言葉

この時期の情景を綴る言葉としては、次のようなものなどがあります。

  • 「気がつけばめっきり日脚も短くなり、冬の訪れが感じられます。」
  • 「冬に暦のうえではなりましたが、穏やかな小春日和がここ数日は続いております。」
  • 「すっかり街路のいちょうも黄金色に色づきました。」
  • 「見事に木々の葉も色づく季節になりました。」
  • 「錦秋のあでやかな時期も過ぎ、いよいよ冬の到来となりました。」
  • 「落ち葉舞い散り、身近に冬の到来が感じられる頃になりました。」
  • 「木枯らしが身に染みる今日この頃。」
  • 「霜に草木の露も変わり、いよいよ冬の気配が濃くなってまいりました。」
  • 「ひだまりが恋しい時期になりました。」
  • 「七五三の晴れ着姿を目にする時期になりました。」
  • 「おこたが恋しい季節になりました。」

個人的な「口語調」の11月の結びの挨拶

カジュアルな表現が、個人的に使う結びの挨拶も好まれます。

挨拶の内容は相手によって考えてみましょう。

ここでは、個人的な「口語調」の11月の結びの挨拶についてご紹介します。

  • 「どうぞ朝晩の寒さにはご用心くださいませ。」
  • 「季節の変わり目、十分にご自愛ください。」
  • 「寒さに向かう折、体調を崩しませんようお身体をおいといください。」
  • 「寒さが日毎につのりますので、お風邪などを召されませんように十分に注意してお過ごしください。」
  • 「寒さにこれから向かいますので、どうぞお元気にお過ごしください。」
  • 「ひときわ今年は寒いようなので、十分にご自愛してお過ごしください。」
  • 「寒さが身にしみて温泉に入りたくなりましたら、お供いたしますのでご連絡ください。」
  • 「寒がりのあなたのこと、お体にはどうぞ気をつけてください。」
  • 「とりとめのないことを夜長のつれづれに書き連ね、失礼いたしました。」

11月に使える季節の話題

ここでは、11月に使える季節の話題についてご紹介します。

季節の話題を使ってみると、季節感が出るでしょう。

11月の風物詩

11月の風物詩としては、七五三、日向ぼっこ、紅葉狩り、冬支度、暖房器具の準備、紅葉、喪中・年賀欠礼状の準備、文化祭、インフルエンザの予防接種、酉の市、新そば、ボジョレーヌーボー、酉の市、千歳飴などがあります。

旬の野菜  

旬の野菜としては、えのき、エンリギ、かぶ、かぼちゃ、カリフラワー、ぎんなん、くわい、ごぼう、さつまいも、さといも、さんしょう、しいたけ、じゃがいも、しゅんぎく、だいこん、ちんげんさい、ながいも(やまいも)、ながねぎ、なめこ、にんじん、のざわな、はくさい、ブロッコリー、ほうれんそう、マッシュルーム、むかご、ゆりね、ルッコラ、レタス、れんこんなどがあります。

旬の果物

旬の果物としては、かき、かりん、キウイ、みかん、ゆず、りんごなどがあります。

旬の海産物

旬の海産物としては、いなだ・はまち、うなぎ、かます、きんき(きちじ)、こはだ(このしろ)、さけ、さば、さわら、ししゃも、太刀魚、にしん、はたはた、はも、ひらめ、ふぐ、ぼら、いくら、いせえび、タラバガニ、けがに、たらこ、のりなどがあります。




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RUN-WAY編集部

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