目の当たりの意味とは?
目の当たりというのは、「実際に自分で目の前で見る」という意味です。
他の人から聞いたことなどでなく、直接自分の目の前で事故や事件などを見たり、その場にたまたまいて見たりすることを、目の当たりにするといいます。
目の当たりの読み方は、「もくのあたり」あるいは「めのあたり」ではなく、「まのあたり」です。
「目」という漢字は、「まぶた」「まなざし」「まつげ」「まぶち」などの別の言葉と組み合わせる時は、「ま」と読むことが多くあります。
目の当たりの使い方とは?
ここでは、目の当たりの使い方についてご紹介します。
目の当たりにする
目の当たりは、「目の当たりでした」「目の当たりです」などとは使わなく、動詞の「する」などをつけて使います。
一般的に、「目の当たりにした」「目の当たりにする」などがあります。
目の当たりは物事を体験したり知ったりした時に使う
目の当たりは、新社会人が厳しい社会の現状を体験したり、知ったりした時にも使います。
物事の本当のことを体験したり、知ったりした時には、「現実を目の当たりにした」などと使います。
良くない出来事にもいい出来事にも目の当たりは使う
目の当たりは、目の前で「悲劇を目の当たりにする」「惨状を目の当たりにした」などというように、良くない出来事やネガティブな出来事を見た時によく使います。
しかし、「美しい風景を目の当たりにする」「奇跡を目の当たりにした」などというように、いい出来事やポジティブな物事を見た時にも使えます。
目の当たりを使った例文
ここでは、目の当たりを使った例文についてご紹介します。
- 「素晴らしい光景を目の当たりにして、感動して思わず叫んでしまった。」
- 「災害の実情を目の当たりにして、言葉が出ませんでした。」
- 「普段は落ち着ている彼の取り乱した状態を目の当たりにして、全員が騒然となった。」
目の当たりにするの例文とは?
目の当たりにするは、いい意味でも良くない意味でも使われます。
ここでは、目の当たりにするの例文についてご紹介します。
現実を目の当たりにした
いいことでも、良くないことでも、現実をなんらかのことについて知った時には、現実を目の当たりにしたを使うこともあります。
例えば、厳しい仕事の現実を新社会人が知った時や、甘く婚活を考えていた人が初めて婚活パーティーに参加した時などには、現実を目の当たりにしたといったりします。
不倫のシーンを目の当たりにした
「この目でちょうど見た」ということを伝える時にも、目の当たりにしたということがあります。
例えば、「不倫のシーンを目の当たりにした」などと言うように、自分の目でそのまさに瞬間のシーンを見た様子をいいます。
惨状を目の当たりにした
事故や自然災害などに遭った時は、惨状を目の当たりにしたがよく使われます。
「目の前で現実として見た」ということをいいたい時に、目の当たりにしたという時もあるでしょう。
目の当たりにするを使った表現とは?
ここでは、目の当たりにするを使った表現についてご紹介します。
人が亡くなるのを目の当たりにする
人が亡くなるというのは、非常に悲しいことです。
特に、人が自分の目の前で亡くなるのを見た時は、人の命について考えるようになるでしょう。
自分の身内が危篤状態になって病院に行った時に、その身内がまだ生きていて自分の目の前で亡くなったなどの時は、看取れた喜びもあるでしょうが、人が亡くなるのを目の当たりにして非常に悲しくなるでしょう。
現実を目の当たりにする
現地の情報をラジオやテレビなどで聞いており、現地に実際に行ってみると聞いていたよりも現地は酷かったなどという時に、現実を目の当たりにするという表現が使われます。
例えば、東日本大震災が2011年3月11日に発生して、多くの人を大きな津波が飲み込みました。
現地に多くのボランティアがこの後に駆けつけましたが、ボランティアたちが現実を目の当たりにしてショックを非常に受けたそうです。
例えば、人の遺体はテレビなどではぼかしていますが、当然ですが、このようなものは現地ではありません。
そのため、現実を目の当たりにするようになりました。
目の当たりの類義語とは?
ここでは、目の当たりの類義語についてご紹介します。
遭遇する
遭遇するの意味は、「思いがけなく人や物事などに出会う」ということです。
いつものように出会う人や物事ではなく、不意に考えてもないようなところで出会ったり、予想しないで巡り合ったりすることです。
「目の前で見ること」という意味では目の当たりも同じですが、遭遇するのニュアンスとしては「不意に」「思いがけず」「予期せずに」というようなものが含まれています。
遭遇するを使った例文としては、次のようなものなどがあります。
- 「一人でこのようなところを歩いていると、イノシシに遭遇するかもしれない。」
- 「何年も連絡を取っていなかった友達と、ばったりと旅行先で遭遇すると驚くでしょう。」
目撃する
目撃するの意味は、「目の前でその場にいて見る」ということです。
事故や事件などが発生する現場にいて、自分で実際に見ることです。
「自分の目の前で物事を直接見ること」と目の当たりもほとんど意味が同じであるため、目撃すると内容によっては言い換えることもできます。
目撃するを使った例文としては、次のようなものなどがあります。
- 「信じられないような光景を、私は目撃しました。」
- 「殺人事件をこのようなところで目撃するとは考えなかった。」
居合わせる
居合わせるの意味は、「そのところにちょうどいる」ということです。
ある人や出来事と同じところにいることをいいます。
目の当たりはの意味は「目の前である出来事を見ること」ですが、居合わせるの意味は何かを見るよりは、そのところにいたという意味合いが強いものです。
居合わせるを使った例文としては、次のようなものなどがあります。
- 「彼女と同じイベント会場に居合わせる。」
- 「事件現場には居合わせたが、違った方向に歩いていたので事件現場は見ていません。」
目の当たりの英語表現とは?
「witness」が、「目の当たり」の英語表現としては当てはまります。
「witness」の意味としては、「立ち会う」や「目撃する」ということがあります。
意味合いとしては「ある出来事を見てそれが説明できる人」ということもあり、「証言する」や「証人」などの意味としても法的なシーンにおいては使われます。
「witness」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。
- 「She witnessed an accident.」(事故を彼女は目の当たりにした。)