マイルストーンの意味とは?
マイルストーンというのは、もともとは1マイルおきに道路に置いてある標石のことです。
日本でいえば一里塚と同じようなものですが、ビジネス用語でマイルストーンというときの意味は、経過点、大きな節目、中間目標点ということになります。
ビジネスシーンにおいては、マイルストーンという言葉をどの程度までプロジェクトが進行しているかをチェックするポイントという意味で使います。
マイルストーンという考え方がわかると、主なポイントをプロジェクトの工程で設けて、予定通りマイルストーンが達成できているか、計画した通りに目標に向けて進行しているかをチェックするというスケジュール管理に利用することができます。
マイルストーンの使い方とは?
マイルストーンは、複雑な工程や長期にわたる仕事などを組むようなときに使われます。
スケジュールにマイルストーンを落とし込んで、一般的に工程表として完成するような使い方になります。
特に、マイルストーンを設けるシーンは、建設業における工事のスケジュールやIT業界におけるシステムの開発プロジェクトなどで多く目にします。
マイルストーンを工程表の中に表示することによって、チームの全てのメンバーが、どの仕事をいつまでに終了させる必要があるかがはっきりします。
予定した通りにマイルストーンが終了するといいでしょうが、マイルストーンの終了がもし遅れると、全体のプロジェクトが遅れるときもあるため、協力や調整がメンバー間で必要になります。
連携体制をこのように組めることも、前もってマイルストーンを設けておくことのメリットでしょう。
マイルストーンのプロジェクトにおけるケース
社内プロジェクトのときは、従事する人数の仕事の数の規模も大きくなるため、マイルストーンを設けて、担当者と期日を決めることが非常に大切になります。
ここでは、マイルストーンの使い方として、企業のホームページを作るプロジェクトのケースについてご紹介します。
- まず、ホームページのコンセプトを作ります。
- ホームページのそれぞれのページを作ります。
- ページ同士をリンク付けして、全体をチェックした後顧客に提出します。
マイルストーンはこのように設けます。
それぞれのマイルストーンの中で、ホームページを作る全体のスケジュールに対してそれぞれのページの作り込みが大きく影響するでしょう。
このケースでは、1週間をリンク付と全体のチェックのみに割り当てているため、ページの作り込みが遅れると、次の週でコントロールすることを考えています。
このように、万一のときも考えて、余裕をマイルストーンの期日に持たせることが必要です。
なお、契約方法としては、マイルストーン払いというものがあります。
マイルストーンの1つだけを担当して、報酬をこの仕事についてもらうものです。
例えば、先にご紹介したホームページを作るプロジェクトのときは、1つの事業部のページの作り込みだけを担当するようなものです。
フリーランスで仕事をしているプログラマーやウエブデザイナーにとっては、比較的一般的な契約方法のようです。
マイルストーンの例文とは?
では、マイルストーンはビジネスシーンでどのように使われているのでしょうか?
ここでは、よくビジネスシーンで使われるマイルストーンの例文についてご紹介します。
- 「マイルストーンを設けてください。」
- 「作業をマイルストーンに影響しないように進めてください。」
- 「特に次のマイルストーンまでの進捗には注意してください。」
- 「このマイルストーンが今回のプロジェクトではポイントになる。」
- 「次の新しいプロジェクトは大きなもので、自社にとってはマイルストーンになるだろう。」
ビジネスシーンでマイルストーンを利用するメリットとは?
ここでは、ビジネスシーンでマイルストーンを利用するメリットについてご紹介します。
関係者のモチベーションがアップする
プロジェクトを実行するときに、中間目標をマイルストーンによって示すことによって、プロジェクトの関係者がいつまでに何を行う必要があるかが明確になって、モチベーションがアップする効果があります。
また、今後の予定をマイルストーンは具体的にしたものであるため、プロジェクトの初めに決定されます。
プロジェクトを長期的に達成するためにも有効である
IT業界におけるシステムの開発プロジェクトや長期間にわたる建築業などのプロジェクトなどの工程が複雑になることが予測されるようなときに、マイルストーンは利用されています。
マイルストーンによって関係者に中間目標をわかりやすく示すことによって、何をいつまでにそれぞれの人が終了させる必要があるかがはっきりします。
マイルストーンで注意することとは?
マイルストーンを設けるときは、次のようなことに注意する必要があります。
整合性をマイルストーン同士で図る
例えば、マイルストーンとして製品の組み立てと部材の調達というものがあったときは、部材を調達していないと製品の組み立てを先に行うことができません。
多くマイルストーンがあり、複雑になるほど、このような間違いをするため注意しましょう。
重複や偏りがマイルストーンの担当者にない
これは、複数のメンバーで1つのプロジェクトを実行するときにいえることです。
いくつものマイルストーンを同じ期間でやらせたり、多くのマイルストーンを1人の担当者に抱え込ませたりしないようにしましょう。
仕事をこのように担当者に割り当てると、マイルストーンの終了が遅れて、最終的にプロジェクトの進行自体が遅れるリスクがあります。
マイルストーンの書き方とは?
順調にプロジェクトを進めるためには、マイルストーンのレベルも非常に影響を与えます。
ここでは、マイルストーンの書き方についてご紹介します。
目標を達成するまでの課題を全て洗い出す
プロジェクトの目標を達成するまでにどのようなことをする必要があるか、いくつも課題があるでしょう。
まず、このような課題を全て洗い出して書きます。
リストに課題を書いてマイルストーンを設ける
先に洗い出した課題を、例えば、リストに工程1、工程2などというような感じで書いて、何時までにそれぞれの工程を終了させるかを決定して、ここをマイルストーンとして設けます。
作ったマイルストーンをベースにして担当者と打ち合わせする
ある程度の情報を集めてマイルストーンを作りますが、作業者が実際に確認すれば「ちょっとこれは難しい」というときもあります。
そのため、マイルストーンを確定する打ち合わせを作業を実際に行う前にする必要があります。