ミレニアル世代とは?
ミレニアル世代というのは、生まれたのが1980年、あるいは1981年〜1990年代半ば頃の世代です。
もともとはアメリカで生まれた世代の呼び方で、「Millennials」(ミレニアルズ)と英語ではいわれています。
ミレニアル世代を定義したのは、Jean Twengeという心理学者です。
また、Y世代というのは、生まれたのが1980年代~1990年代の世代をいうことが多くあり、一部ミレニアル世代と被っています。
アメリカのミレニアル世代は、生まれたのが1945年〜1964年のベビー・ブーマー世代をオーバーする、最も歴史上で人口が多い世代です。
日本では、ミレニアル世代が総人口の20%くらいを占めています。
ミレニアル世代の特徴とは?
ミレニアル世代は、飛躍的にネット環境が整備された時代に育ったため、高いITリテラシーの特徴があります。
SNSに10代の頃から親しんでおり、ネット上で国内外のいろいろな人々と交流しているため、個を重要視する傾向が従来の世代と比較してあり、多様性を受け入れる素地も同時に持っています。
消費傾向としては、「経験」や「体験」を希望する傾向があります。
体験したことをSNSなどで仲間と共有し、共感を得ることを重要視することもあり、会社の広告よりもインフルエンサーの発信や親しい人などの口コミを信用する傾向もあります。
また、ある調査によれば、気候変動や環境についてのミレニアル世代の心配は、ヘルスケアや失業に次ぐものであり、環境問題に対する関心の高さが窺えます。
仕事に対するミレニアル世代の価値観とは?
ミレニアル世代は、別の世代とは仕事に対する価値観も違っているといわれています。
ここでは、仕事に対するミレニアル世代の価値観についてご紹介します。
いろいろな働き方を求めるとともに不安も持っている
ミレニアル世代は、自分のキャリアについてスラッシュキャリアで考えているときが多いといわれています。
スラッシュキャリアというのは、1つに職業を限定しないで、いくつかの活動、仕事を行いながら、活躍をいろいろな方面で目指す働き方です。
しかし、1つに職業を限定しないというのは、将来への不確実性を持っていることや収入の不安定さと表裏一体です。
ミレニアル世代は、収入が安定しなく将来に対して不安を持っているために、自分のキャリアを複数にして、いろいろな方面での活躍を目指すといわれています。
ワークライフバランスを重要視する
ミレニアル世代は、厳密にプライベートと仕事を区別しようとしなく、むしろ、遊びと仕事の融合を目指しています。
ワーケーションやリモートワークなど、仕事をプライベートの領域であると従来は考えられていた領域に融合させようとします。
ミレニアル世代の特徴は、プライベートと仕事に境界を設けないで、このバランスを図ることを考えているため、ワークライフバランスを重要視した仕事観を持っていることです。
Z世代とミレニアル世代の違いとは?
ここでは、Z世代とミレニアル世代の違いについてご紹介します。
Z世代よりもミレニアル世代は顧客体験にお金を多く払う
顧客体験への期待がミレニアル世代は高く、お金をいい体験のために使います。
最近の調査によると、従来よりも顧客体験に対する期待水準がアップしたと答えたのは、Z世代が53%でしたが、ミレニアル世代は66%でした。
また、76%のミレニアル世代は、高い料金を優れた顧客体験に対して払うと答えています。
会社がもたらすイノベーションへの期待値がZ世代は高い
Z世代は、新しい商品やサービスをミレニアル世代以上に求めています。
また、ミレニアル世代よりも、Z世代は既存の商品やサービスのデジタル化を会社に希望する傾向が高くなっています。
急速なイノベーションの時代にZ世代は育ったため、イノベーションをさらに期待しているのでしょう。
例えば、ミレニアル世代の思い出がビデオレンタル店であるのに対して、Z世代はTikTokやYouTubeなどのコンテンツ視聴プラットフォームを、モバイルで自宅にいながら楽しんでいます。
Z世代は会社をミレニアル世代ほど信頼していないが、意見を変更しやすい
最近の調査によれば、会社を信頼していると答えたのはミレニアル世代が50%でしたが、Z世代は42%でした。
また、この調査では、ミレニアル世代の57%、Z世代の59%が、会社の個人情報の扱いについてコントロールが自分たちにはできないと思っていると答えています。
最近のデータによれば、ミレニアル世代とZ世代で会社に対する信頼感の感じ方が全く違う結果がありますが、近年いずれも低下してきています。
Z世代はミレニアル世代に比較して会社に対する信頼感が全体的に低く、ほとんど会社が信頼を得る方法はありません。
ミレニアル世代は理想主義、Z世代は現実的
ミレニアル世代は、一般的に周りの大人や親に甘やかされた楽観的な世代であると考えられています。
この証拠として、「トロフィーが参加するのみでももらえる」ということわざが英語にはあります。
一方、もっとZ世代は現実的です。
好景気の時代にミレニアル世代は育ちましたが、Z世代は不況の時期に育ちました。
Z世代は、プレッシャーを経済的に受けた地域社会や親が、家計や雇用のことで苦しむ様子を見て育ちました。
そのため、Z世代向けの最も成功したマーケティングは、賢い投資や長期的な価値にスポットを当てています。
体験をミレニアル世代は重要視、コスト削減をZ世代は重要視
Z世代は、ミレニアル世代が同じ程度の年齢であったときと比較して、高い関心を貯金に持つ傾向があります。
お買い得感のある商品にZ世代は魅力を感じますが、商品を購入するという全体の体験にミレニアル世代は興味を持っています。
Z世代の支出を控えることへの関心は、育ったのが経済の混乱の中であることによる必然的なものであり、派手な消費活動にZ世代は魅力を感じていません。
お金が無くなることをむしろ心配しています。
マーケティングをZ世代に行うときは、高い質の投資をアピールし、お買い得品やおまけや送料無料などの特典をサービスするのが賢い戦略でしょう。