「黙祷(もくとう)」の意味とは? 使い方や由来、類義語などを解説




「黙祷(もくとう)」の意味とは?

「黙祷」の意味は、黙って祷る(祈る)ということで、神などに無言で祈りを捧げることです。

「黙祷」は、主として人が亡くなったときや亡くなった人の冥福を祈るときなど、次のようなシーンなどで行われることが多くあるとされています。

  • 災害や戦争によって亡くなった人の冥福を祈るとき
  • 終戦記念日の式典のとき
  • 広島、長崎の平和祈念式典のとき
  • 事故、震災の後に行われる追悼式典のとき
  • その世界の功労者などが亡くなったとき
  • スポーツの試合の前のとき
  • 逝去によって会えなくなった方を追悼するとき
  • 同窓会、葬儀のとき

「黙祷」の使い方とは?

「黙祷」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「宗教に関係なく黙祷をする文化があります。」
  • 「海外の影響を日本の黙祷は受けている。」
  • 「きまりは黙祷の時間にありません。」
  • 「黙祷を15時30分に捧げる。」

これ以外にも、「黙祷」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「黙祷を1分間捧げます。」
  • 「今回の黙祷の時間は30秒間にします。」
  • 「黙祷の方法を教えてください。」
  • 「被災した土地の方向に黙祷する。」
  • 「黙祷の文化は英語圏にもあります。」
  • 「瞑想と黙祷は違います。」

「黙祷」の由来とは?

「黙祷」の由来は、「韓愈」という中国の唐王朝の詩人の詩に「黙祷」が使われていることです。

「黙祷」が日本で普及したのは、1923年の関東大震災で被災した人を追悼する慰霊祭で、「黙祷」が行われてからです。

正しい「黙祷」の方法とは?

では、どのように「黙祷」は行うのでしょうか?

正しい「黙祷」のルールや作法などがあるのでしょうか?

ここでは、「黙祷」の方法についてご紹介します。

厳密な決まりは「黙祷」の方法にない

「黙祷」には、厳密な決まりや方法などはありません。

一般的に、「黙祷」の方法は、起立して、目を瞑って、祈りを無言で捧げることです。

さらに、日本では、頭を下げたり、手を合わせて合掌したりする人も多くいます。

式典などのときは、司会者からアナウンスで「目を瞑って黙祷してください」などの指示があることがまれにあります。

指示があったときは、「黙祷」をアナウンスに従って行いましょう。

「黙祷」を行う時間

厳密な決まりは、「黙祷」を行う時間もありません。

一般的に、「黙祷」を行う時間は1分間くらいが多く、追悼式典の平和祈念式典、阪神大震災、東日本大震災などや終戦記念日の式典などでも行われています。

厳密に時間を測って「黙祷」が行われることもありますが、司会者に任せられるときも多いため、アナウンスに従って行いましょう。

また、終戦記念日の式典などのように、サイレンを「黙祷」しているときに鳴らすこともあります。

サイレンがなっているときは、「黙祷」を静かに行いましょう。

「黙祷」の類義語とは?

「黙祷」の類義語としては、神や仏に請い願うという意味の「祈り」、願いが叶うように神や仏に祈るという意味の「祈念」、神や仏の加護を願って除災増福を言葉によって祈るという意味の「祈祷」などがあります。

「黙想」と「黙祷」の違いとは?

ここでは、「黙想」と「黙祷」の違いについてご紹介します。

「黙想」と「黙祷」の違い

「黙想」と「黙祷」の違いをわかりやすくいうと、「黙想」は考えを無言でめぐらすことで、「黙祷」は無言で祈ることです。

「黙想」と「黙祷」の使い方の違い

「黙想」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「母親はしばらく黙想してから話をした。」
  • 「黙想はどのような効果がありますか?」
  • 「柔道の練習の終わりに黙想する。」
  • 「今日の黙想会は終わりました。」
  • 「学校では黙想を取り入れています。」
  • 「黙祷」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。
  • 「多くの被災者に黙祷を捧げた。」
  • 「事故の犠牲者に黙祷を捧げる。」
  • 「黙祷はどの程度の時間ですか?」
  • 「黙祷は宗教的な行いとは必ずしも限りません。」

「黙想」と「黙祷」の使いわけ方

「黙想」と「黙祷」は、いずれも静かに無言で行う行為ですが、使い方や意味が違います。

「黙想」の意味は、考えを無言でめぐらすことです。

自分の内面に黙って集中し、考えをめぐらせることです。

心を落ち着かせたり精神を統一させたりするために、学校や武芸などで取り入れられています。

「黙祷」の意味は、無言で祈ることです。

故人を偲ぶ法事や、災害や戦争などで亡くなった人々を追悼する式典などで、故人や戦没者などに対して黙って静かに冥福を祈る行為です。

そのため、「黙想」は集中力を高めたり自分の考えを整理したりすることで、「黙祷」は他の人に対する祈りです。

いずれも無言の行為であるため、同じように表面的には見えますが、目的が違っています。

「黙想」と「黙祷」の英語表記の違い

「黙想」の英語表記は「muse」「meditation」です。

例えば、「しばらく黙想する」の英語表記は「muse for some time」になります。

一方、「黙祷」の英語表記は「moment of silence」「silent prayer」です。

例えば、「黙祷する」の英語表記は「offer a silent prayer」です。

「黙祷」の英語表現とは?

ここでは、「黙祷」の英語表現についてご紹介します。

「silent prayer」

「黙祷」の英語表現は、「silent prayer」です。

「silent」の意味は「黙る」、「prayer」の意味は「祈り」です。

「a moment of silence」

「黙祷」の英語表現としては、「silent prayer」以外に「a moment of silence」もあります。

日本で「黙祷」をするときは合図がありますが、英語表現では「a moment of silence」になります。

「moment」の意味は「瞬間」で、「silence」の意味は「無言」「沈黙」ということとともに「黙祷」ということも含まれています。

そのため、「a moment of silence」の意味合いは、「ほんの少しの時間、無言で祈る」ということです。

また、「a minute of silence」(1分間の黙祷)と使われるときもあります。




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RUN-WAY編集部

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