「リアリスト」の意味とは?
「リアリスト」というのは、簡単にいえば「現実主義者」という意味です。
「リアリスト」は、「現実に即して物事を処理する人」「現実に即して物事を考える人」になります。
「実際家」と「リアリスト」はいわれることもあります。
例えば、人の思想・主義や考え方を「彼女はリアリストである」というように表現します。
一般的に、「リアリスト」は「現実主義者」のことですが、芸術のジャンルにおいては「写実主義者」のことをいいます。
「写実主義者」というのは、「そのまま現実を再現しようという人」です。
一方、哲学のジャンルにおいては、「実存論者」という意味に「リアリスト」はなります。
「リアリスト」の特徴とは?
ここでは、「リアリスト」の特徴についてご紹介します。
感情に惑わされない
「リアリスト」は、仕事をする時に感情に惑わされずに臨むことができます。
たとえ相手が嫌いな人でも最低限の礼儀は決して失わなく、人事考査などを頼まれた時でも計画を進めるために非常に中立的かつ厳正な結論を出すことができます。
しかし、一旦決定した案については、他の人がどのようにいっても計画を遂行するので、態度が計画の内容よりも怒りを呼んで、思ってもみなかったような波紋が広がることも多くあります。
しかし、「リアリスト」は相手のことを冷静に見られるタイプでもあるので、意図して悪口をいったり、対応するのが困難な時期に発表したりするなどというような嫌がらせの幼稚なものは絶対に行いません。
内心は好きでない相手でも、きちんと評価すべきところは評価する心の広さを持っています。
ビジョンがはっきりしている
ロマンチストといわれる大きな目標や夢を持っている人は多くいますが、具体的に計画していないことが多くあります。
しかし、「リアリスト」が立案する計画は、ビジョンがわかりやすくてはっきりしており、魅力的な時が多くあります。
なお、他の人に話をすることによって、他の人に途中で横取りされたり邪魔されたりするかも知れないと思うので、「リアリスト」は同僚や部下に本心を語ることはほとんどありません。
後輩や部下に対しては指示を的確に飛ばしたりしますが、これ以上のことはいわない傾向もあります。
対人関係を見捨てることが多い
「リアリスト」は、パーティーや飲み会などというような仕事外の付き合いを全て断る時が多くあります。
誘いが上長からの時でも、悪びれも特にしないで断る時も多くあります。
「リアリスト」としては悪気があるということではなく、対人関係を見捨てる傾向があるからです。
意味が会合にあるか、愚痴や自慢に付き合うことによって何かメリットが自分にあるかを考えて、もし無いようであれば簡単に見捨てます。
有益でない精神論が好きでない
成果をやる気や根性というような計測できない精神論で獲得しようとする人は多くいますが、「リアリスト」にとっては、このようなことは全く受け入れられないことです。
しかし、「リアリスト」はとにかく「結果」を仕事に要求するので、仕事を直接していなくても、士気が全体的にアップし、最終的に作業効率がアップする時は、受け入れられる時も多くあるでしょう。
上長に自分がなった時に、楽しそうな部下からの遊びやイベントなどにも付き合うだけの心の広さを見せる時もあります。
「リアリスト」の類義語とは?
ここでは、「リアリスト」の類義語についてご紹介します。
「功利主義」「現実主義」
「リアリスト」の類義語としては、「功利主義」あるいは「現実主義」があります。
「功利主義」というのは、第一に巧名と利益である「功利」を考えることを意味します。
なお、「功利主義」は、イギリスのベンサムによって提唱された「最大多数の最大幸福」に代表されるような、最大の社会や人生の目的に「幸福」をする政治学説・倫理感をいう表現としても使われます。
一方、「リアリスト」を日本語に訳したものとしても「現実主義」は使われます。
「無神論者」「無宗教」
「リアリスト」の意味は、目の前にある現実の事柄だけを信用するということで、「無神論者」や「無宗教」と共通するところがあるといわれる時があります。
「無神論者」の意味は、「神がいないことを主張する人」ということです。
一方、「無宗教」の意味は、「宗教自体を持たないという立場」「特定の宗教を信仰しないという立場」になります。
そのため、「無神論者」「無宗教」が「リアリスト」ということではありませんが、「無神論者」あるいは「無宗教」は「リアリストである」というように表現される時があるようです。
「リアリスト」の対義語とは?
「ロマンチスト」が、「リアリスト」の対義語になります。
「ロマンチスト」の意味は、「甘美な空想が好きな現実離れした人」ということです。
意味が同じような単語としては「夢想家」がありますが、「夢想家」の意味は「実際に出来そうもないことのみを考える人」ということです。
「リアリスト」は現実的で儲けを追求しますが、「ロマンチスト」は理想・希望・夢などの現実的でないことを考えるといえるでしょう。
「冷酷」と「リアリスト」の違いとは?
「冷酷」といわれるような人は、温情を目標に向けて挟まないということでは「リアリスト」と同じですが、相手に情けを持って接しようという気持ちがもともと薄いので、人間味が大元の目標を設ける理由そのものにない時も多くあります。
性格が「冷酷」な人は、地位が自分より下の人を潰したり、弱い人を叩いたりすることに快感を覚えることがあるので、優位に自分がなれば、勝利を最短で目指さないで、相手をジワジワと弱らせるような戦略を好みます。
一方、「リアリスト」は、スポーツでもビジネスでも、「結果」を常に追求するという特徴があります。
許される限度のシビアなことを「結果」のためにはしてもいいとも考え、同僚や仲間に対する要求も非常に高くなりがちです。
しかし、「リアリスト」の要求は、目前のハードルを乗り越えるために、容赦なく立ち回ったためであり、情けがもともとないということではありません。
「冷酷」と「リアリスト」は、人間らしい情けや温かみがあるかどうかが違っており、容赦ない方法を短期的には取っても、目的そのものは誠実であったりすることが違っています。
「リアリスト」の英語表現とは?
「realist」が、「リアリスト」の英語表現になります。
なお、「実利主義」ということをアピールしたい時は、「utilitarian」を使うこともあります。
また、ビジネスシーンでの「利益第一主義」「実利主義」をアピールしたい時は、「capitalism」を使うのが適切です。