理路整然(りろせいぜん)の意味とは?
理路整然(りろせいぜん)は、きちんと話の考えや筋道が整っていることという意味です。
理路と整然という言葉が組み合わさって理路整然になっています。
理路の意味は話や考え方の筋道で、整然の意味はきちんと整っている様子です。
そのため、理路整然の意味は、きちんと話の筋道がしていることになります。
理路整然は、話をするときに起承転結を整えるなど、話し手がきちんといいたいことをまとめた状態で、「◯◯であるため、◯◯です。」などと聞く人もわかりやすいような話し方をいいます。
理論整然と理路整然は同じ意味でいわれるときがありますが、これは間違っています。
理論の意味は、体系的に現象や事実を説明するための知識です。
そのため、理論が物事を説明するための道具になります。
ニュアンス的には、きちんと理論が整っているというようなことで使われそうな感じもするでしょうが、理路と理論の言葉の違いを考えれば、同じような響きでも、意味が違ってしまうことがわかるでしょう。
基本的に、理論整然という言葉はないため、間違って使わないようにしましょう。
理路整然の使い方とは?
ここで、理路整然の使い方についてご紹介します。
理路整然と○○する、理路整然とした○○
理路整然は、理路整然と○○する、理路整然とした○○などと使います。
例えば、話し方であれば、理路整然と話す、理路整然とした話し方になり、意味としては、順序を立ててしっかりと話す、筋道が通った話し方ということになります。
道理に当てはまったり、話の内容がわかりやすかったりする状況で使いましょう。
理路整然な思考
理路整然な思考の意味は、筋道がしっかりと通った考え方ということです。
理路整然な思考は、順序立てて自分が話すことや相手にいいたいことなどが考えられていることをいいます。
理路整然は文章や発言にも使える
理路整然の使い方としては、理路整然とした文章、理路整然とした発言などと使います。
文章や発言について順序立てされている、あるいは筋道が通っていると感じた状況で使ってみましょう。
理路整然を使った例文
ここでは、理路整然を使った例文についてご紹介します。
- 「理路整然とした彼の話を聞いていれば、妙に納得するでしょう。」
- 「物事を理路整然と発言できる人は、どこでも重宝される。」
- 「理路整然な思考を普段から心掛けているが、上手くまとまらなくて混乱した。」
- 「理路整然とした同僚の説明のおかげで、なんとか理解してもたえた。」
理路整然の類義語とは?
ここでは、理路整然の類義語についてご紹介します。
論理的
論理的の意味は論理にかなっていることで、理路整然の類義語になります。
例えば、理路整然とした考え方は、類義語の論理的を使うと、論理的な考え方になります。
一貫性
理路整然の類義語としては、一貫性という矛盾が終始無く、同じ状態を保つことを意味するものがあります。
例えば、一貫性のある発言というように使えます。
一貫性は、矛盾が無いときや、初めから終わりまで筋が一本通っていることをいいたいときに使うといいでしょう。
理路整然の対義語とは?
ここでは、理路整然の対義語についてご紹介します。
支離滅裂
理路整然の対義語としては、支離滅裂(しりめつれつ)という筋道が通っていなくてばらばらの状態であるという言葉があります。
例えば、支離滅裂な考え方という例文の意味は、ばらばらで道筋が通っていない考え方ということになります。
整合性
整合性の意味は、辻褄が合う、矛盾のないということです。
理路整然とした文章や考え方にする方法とは?
ここでは、理路整然とした文章や考え方にする方法についてご紹介します。
筋道を論理や話の流れに立てる
意識して論理的に話すようにしましょう。
例えば、「AであればBで、BであればCです。そのため、AであればCです。」などのように話しましょう。
起承転結を意識する
起床転結は漢詩の内容をもともと表現した言葉ですが、物語の流れや展開を表現するものとして現在ではよく知られています。
ヒトコマ漫画の流れとして、起承転結を耳にしたこともあるでしょう。
起承転結は、それぞれ次のような意味があります。
- 起は話の導入
- 承は、起を受けて話を転に向かって進める箇所
- 転は話のクライマックス、展開
- 結は話のオチ、結論
必ずしも起承転結は論理的ではないというような意見もありますが、納得感が聞き手にとってはある話の進め方であるため、役立つでしょう。
5W1Hを意識する
When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、Why(なぜ)が5Wで、はHow(どのようにして)が1Wです。
5W1Hを意識すると事実関係がはっきりして、わかりやすい過不足のない説明になります。
一貫性を持って説明する
話す分量や内容がおしゃべりな人は多くありますが、必ずしも話の内容は理路整然としているということではなく、いろいろな方向に話が飛ぶ傾向があります。
支離滅裂ではなくても、内容が脈絡のないものになり、どのような話をしていたかわからなくなることがよくあります。
少々枝葉に飛ぶことは話の都合上許される範囲ですが、一貫性を持って話の主題からそれないで説明することが必要です。
明快性
先にご紹介したこと以外に、次のような説明の方法をすれば、話の内容がわかりやすく、理路整然としたイメージを与えます。
先に結論を述べる
論理的な話でも、複雑な内容や流れであれば、上手く受け止めてくれないときがあります。
このようなときは、先に結論を述べると内容がわかりやすくなります。
例えば、「○○は△△です。この理由は□□です。」などのようにいうと、説明も短くて簡潔になるでしょう。
先に説明するポイントを述べる
例えば、「ではまず、簡単に我が社のビジネスについて述べて、それから○○さんにやって欲しい仕事内容を述べて、終わりに今からの手続きについて述べます。」などです。
どのような説明が今からあるかがわかって、理解しやすくなります。
説明することの数を伝える
例えば、「3つ説明する内容はあります。一つ目の内容は○○についてです。二つ目の内容は~」などです。
説明することがわかりやすくなります。