「称賛」と「賞賛」の違いとは? 使い分け方や類義語などを解説




「称賛」と「賞賛」の違いとは?

ここでは、「称賛」と「賞賛」の違いについてご紹介します。

「称賛」の意味

「称賛」の意味は、言葉にしてほめることです。

「称賛」の「称」の意味は、言葉に出してほめる、となえるということです。

一方、「賛」の意味は、ほめる、たたえるということがあり、「称賛」とすることによって意味が言葉にしてほめるということになります。

「賞賛」の意味

「賞賛」の意味は、金品をあげてほめることです。

「賞賛」の「賞」の意味は、金品をあげてほめる、優れたことを述べてほめるということで、単純に「褒美」という意味もあります。

そのため、「賞賛」の意味は、褒美をあげて優れたことをほめる、ほめて金品をあげるということになります。

「称賛」と「賞賛」は金品が関係するかどうかが違う

「称賛」と「賞賛」は、意味がいずれもほめるということですが、金品が関係するかどうかが違います。

「称賛」は、言葉でほめるときに使います。

一方、「賞賛」は金品をあげるという意味合いが含まれます。

そのため、物をあげないときは「称賛」が適しています。

「称賛」と「賞賛」の使い分け方とは?

ここでは、「称賛」と「賞賛」の使い分け方についてご紹介します。

一般的に「称賛」を使う

一般的に、「しょうさんする」のときは「称賛」を使います。

例えば、子供を親がほめる、生徒を先生がほめる、部下を上長がほめるなどのときは、「称賛」を使います。

「称賛」は、少し「ほめる」よりも改まった表現であるため、権力がある人が「(~を)ほめる」というときによく使われます。

「称賛」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「彼の今期の営業成績は、全ての営業部の社員の中でも称賛に値する。」
  • 「称賛されるようなことをしたのであるため、謙遜することはない。」
  • 「全ての社員の努力の結果であると、大いに称賛したい。」

「しょうさんの声が上がる」のときは「称賛」を使う

「しょうさんの声が上がる」という表現は褒めたたえる声が沸き起こるようなときに使いますが、このときは「称賛」を使います。

意味は「言葉でほめる」ということの表現であるため、「称賛」になります。

また、「しょうさんの拍手を送る」という表現のときも、「称賛」を使います。

「称賛」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「世界大会での彼の成績に、称賛の声が日本中から上がっている。」
  • 「称賛の拍手を惜しみなくおくる。」

「賞賛を贈る」は副賞があるときに使う

「賞賛」は、一般的に副賞があるときに使われます。

例えば、スポーツにおけるトロフィーやメダルなど、賞金の受け渡しがあるときは「賞賛」を使います。

「賞賛」は、スポーツのときのみでなく、社内で表彰するときなどでも使うことができます。

「賞賛」を使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「困難といわれたコンペに勝った賞賛として、ボーナスが臨時に出た。」
  • 「記念すべき大会ということもあり、いろいろ賞賛がトロフィーのみでなく贈られた。」
  • 「毎年、賞賛の盾がトップの営業成績の人に贈られるのは、自社の伝統である。」

テレビや新聞などのメディアでは「称賛」を使っている

「称賛」と「賞賛」は意味合いが違っていますが、テレビや新聞などのメディアは主として「称賛」を使っています。

「賞賛」を使うシーンが限られているということもありますが、よりわかりやすくするためということも理由の一つです。

また、辞書でも同じ項目で「称賛」と「賞賛」を解説していることも多くあり、「称賛」を日常的には使っていると問題ないでしょう。

「称賛」と「賞賛」の英語表現の違いとは?

ここでは、「称賛」と「賞賛」の英語表現の違いについてご紹介します。

「称賛」の英語表現としては、次のようなものがあります。

「admire」「admiration」は、ある人が勝ったことややり遂げたことなどを主として言葉でほめることです。

「applaud」は、複数の人が拍手喝采するような形でほめることです。

「laudation」は、少しフォーマルな意味合いでほめることです。

「賞賛」の英語表現としては、次のようなものがあります。

「praise」は、その人の実績、行為などを評価して褒めること、賞金、賞品などを与えて褒めることです。

「admire」「admiration」は、その人をほめること、賛美することです。

「称賛」と「賞賛」の類義語とは?

ここでは、「称賛」と「賞賛」の類義語についてご紹介します。

「称賛」と「賞賛」の類義語としては、「称讃」や「賞讃」があります

「讃」という漢字の意味も、ほめるということがあります。

しかし、「讃」は常用漢字ではないため、公文書や新聞などでは使えません。

「称讃」と「賞讃」は、同じ意味でも、使われることが少ない表現になります。

「称賛」「賞賛」「称讃」「賞讃」の違いとは?

ここでは、「称賛」「賞賛」「称讃」「賞讃」の違いについてご紹介します。

「称賛(しょうさん)」の意味は、言葉でほめて、心の底から感嘆することです。

「賞賛(しょうさん)」の意味は、金品などを与えてほめることです。

「称讃(しょうさん)」の意味は、「称賛」と同じです。

しかし、「讃」が常用漢字ではないため、「称讃」に書き換えるのがおすすめです。

「賞讃(しょうさん)」の意味は、「賞賛」と同じです。

しかし、「讃」が常用漢字ではないため、「称讃」に書き換えるのがおすすめです。

「称賛」と「賞賛」の意味は、ほめたたえるということです。

意味が同じ言葉として使われることがありますが、違いがあります。

「称賛」の「称」の意味はとなえるということがあり、言葉で素晴らしい成績などをあげた人などをほめ、心の底から感嘆することをいいます。

「賞賛」の「賞」の意味はほうび、たまものということがあり、金品などを与えて素晴らしい成績をあげた人などをほめることをいいます。

「称讃」は「称賛」の書き換えで、「賞讃」は「賞賛」の書き換えです。

「讃」と「賛」は意味が同じであるため、いずれの漢字を使っても問題ありませんが、「讃」は常用外漢字です。

そのため、「称賛」「賞賛」が一般的に使われています。




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RUN-WAY編集部

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