走馬灯(そうまとう)の意味とは? 由来や使い方などを解説




走馬灯(そうまとう)の意味とは?

走馬灯(そうまとう)は、伝統的な日本の照明器具の灯籠の一種で、走馬燈と表記することもあります。

灯籠の中にある影絵が回りながら写るようになっており、回り灯籠ともいわれています。

影絵であるため、主として夏の玩具として子供を喜ばせるものでしたが、時代が変わるにつれて現在ではこのように走馬灯を考える人は多くありません。

これに代わって、現在では走馬灯という言葉は、影絵が回る様子が自分の人生をまるで表現しているように見えるため、感慨深く懐かしい過去の良かった記憶や思い出などを表現するときに使われるようになっています。

走馬灯の由来とは?

走馬灯の照明器具としての由来は中国で、これが日本に江戸時代初期に入って、各地に夏の納涼玩具として広まりました。

現在は、照明器具として走馬灯を使うことは多くありませんが、お寺などでは使われています。

また、お盆のときは、走馬灯を使う習わしが残っているところも多くあります。

なお、走馬という駒が大局将棋にはありますが、直接走馬灯とは関係がないとされています。

走馬灯の使い方とは?

ここでは、走馬灯の使い方についてご紹介します。

走馬灯現象

走馬灯現象というのは、昔の記憶がよみがえることです。

感情の揺れが高まったときに走馬灯現象は起きるとされており、思い出が自然と溢れます。

例えば、走馬灯現象を使った例文としては、「学校の門を出た瞬間に、走馬灯現象のように過去の3年間の思い出が蘇ってきた。」などがあります。

この例文は、感情が卒業で高まったことによって、過去の3年間の思い出が蘇ってきた様子を表現しています。

走馬灯のように過ぎる

走馬灯の一つの使い方として、走馬灯のように過ぎるがあります。

走馬灯のように過ぎるは、走馬灯を使った一つの比喩表現です。

走馬灯を使って、思い出が次々と頭の中を駆けめぐる様子を表現しています。

走馬灯のように過ぎるを使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「悲しい思い出が走馬灯のように過ぎていったが、過去を思い出して落ち込んでいるときではない。」
  • 「懐かしい思い出が走馬灯のように過ぎていき、涙が出てきた。」

走馬灯がよぎる

走馬灯の一つの使い方として、走馬灯がよぎるがあります。

走馬灯がよぎるは、昔の記憶が感情が高ぶった状況でよぎることを表現します。

感情の高ぶりが走馬灯を見る条件としてありますが、死に際も走馬灯を見る条件の一つです。

走馬灯がよぎるを使った例文としては、次のようなものなどがあります。

  • 「死ぬことを覚悟した瞬間に走馬灯がよぎった。」
  • 「10年間暮らした部屋を見ていれば、いろいろな思い出が走馬灯のようによぎった。」

走馬灯を使った例文

ここでは、走馬灯を使った例文についてご紹介します。

  • 「走馬灯のように20年間の出来事が蘇った瞬間に、死を覚悟した。」
  • 「短い3ヶ月という期間であったが、走馬灯のように多くの思い出が蘇ってきた。」

走馬灯現象は海外でも研究されている

走馬灯のようにというようになった理由は、記憶が続いて蘇る様子がくるくると走馬灯の馬の影が回り続けるためでしたが、死の間際にいつから見られるようになったかははっきりしていません。

これは、奇跡的に瀕死の状態から生還した人などの意見をベースにして、おそらくいわれるようになったのでしょう。

走馬灯現象は、日本オリジナルのものではなく、外国でもパノラマ記憶ということで認識されています。

パノラマ記憶というのは、イギリスでの研究によれば、非常に速いスピードで蘇る人生の記憶を、客観的に映画を見るように見る体験であり、一つのスクリーンにこの記憶は映し出されるのではなく、同時にいくつかのスクリーンに映し出されるそうです。

また、このときには、音楽がBGMのように流れることもあるそうで非常に興味深いものです。

記憶が走馬灯のように蘇る状況とは?

走馬灯を見るのは、アメリカの心理学者の研究によれば突然死のケースが意外にも多いといわれています。

つまり、突然の転落事故死や自動車事故死、溺死などで、死を確信した、死に直面した極限状態です。

では、どうしてこのようなことになるのでしょうか?

というのは、危機的な死に直面した状況になれば、人は助かりたいために助かる方法をなんとか考えようとして一斉に記憶が蘇るためです。

また、溺死のときは走馬灯を見る確率が最も突然死の中で高く、記憶を管理する海馬という脳の器官が、酸素が足りないために記憶を正常に管理できなくなった結果、記憶が支離滅裂に溢れ出します。

さらに、死に急に直面したことによって、アドレナリンが多量に分泌して変化を脳にもたらして記憶を蘇らせるなど、一つの理由だけではありません。

走馬灯の類義語とは?

走馬灯の類義語としては、回り灯籠があります。

回り灯籠は、走馬灯と意味が同じで呼び名が違うのみです。

また、フラッシュバックは、昔の記憶が蘇るということで走馬灯の類義語になります。

類義語ですが、フラッシュバックの意味は過去に受けたトラウマ体験を思い出すことであるため、走馬灯とは意味がちょっと違ています。

走馬灯の仕組みとは?

影絵と走馬灯の仕組みは同じです。

電気やろうそくなどの光源を中心に筒が二重にあり、人型や馬型に切り取った紙を内側の筒に貼ります。

スクリーンの役目が外側の筒にはあり、影が明かりを灯すことによって浮き上がります。

風車が紙を貼った内側の筒にはついており、内側の筒が風車とろうそくの熱によって回ります。

内側の筒が回ることによって、影絵が回っているように見えます。

走馬灯の英語表現とは?

「revolving lantern」が、走馬灯の英語表現になります。

「revolving」の意味は回転するということで、「lantern」の意味は灯籠ということです。

そのため、「revolving lantern」の意味は、回転する灯籠、つまり、走馬灯と同じになります。

「revolving lantern」を使った例文としては、次のようなものがあります。

  • 「A memory with her runs like a revolving lantern.」(走馬灯のように彼女との思い出が駆け巡る。)
  • 「I remember the life like a revolving lantern.」(走馬灯のように人生を思い出す。)




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RUN-WAY編集部

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