「やさぐれる」の意味とは? 由来や類義語などを解説




「やさぐれる」の意味とは?

現在使われている「やさぐれる」は、江戸時代に誕生した言葉です。

「やさぐれる」は、古くから日本にある言葉ですが、漢字表記はありません。

「やさぐれる」は、「やさぐれ」の名詞に「る」を付けて動詞にしたものです。

「やさぐれる」の意味としては、次のようなものがあります。

  • 家出する、宿がない状態でふらふらする
  • ふくれる、すねる
  • 投げやりで無気力になる

「やさぐれ」のもともとの意味としては、「家出」というものがありました。

なお、「ぐれる」の意味は「不良化する」ということもあります。

「やさぐれ」は、「ぐれる」の意味の「不良化する」と混同されたと考えられています。

「やさぐれ」(家出)と「ぐれる」(不良化する)が、江戸時代に組み合わさったようです。

この2つが組み合わさって、「投げやりになる」や「すねる」というような意味合いでも日本語として使われるようになりました。

現在の「やさぐれる」になり、現在ではこちらがメインに使われる意味になりました。

「投げやりになる」も「すねる」も、家出している不良の少女や少年がやりそうなことでしょう。

「やさぐれる」の由来とは?

「やさぐれる」の「やさ」は、刀の鞘(さや)を逆に読んだものです。

「ぐれ」の意味は、外れるということです。

単語の意味の通りであれば、「やさぐれ」の意味合いは「刀の鞘から外れる」ということになるでしょう。

しかし、「やさぐれ」は、このような意味ではなく、「家出すること」や「家出人」を暗に示す隠語として使われていました。

「刀の鞘から外れる」から「収まるべきところから外れる」、さらに「人が帰るべきところから外れる」から「家から外れる」というように、意味が少しずつ変わっていきました。

「やさぐれる人」の心理とは?

ここでは、「やさぐれる人」の心理についてご紹介します。

放っておいて欲しい

「やさぐれる人」は、他の人をやさぐれた態度を取ることによって拒もうしていると思っていいでしょう。

他の人にかまって欲しいために、わざとやさぐれることも中にはあります。

しかし、「自分に関わらないで」という意思を示すために、やさぐれることの方が多くあります。

では、そのような気持ちにどうしてなるのでしょうか?

いくつかの理由がありますが、「ショックなことが何かあった」というものが多くあります。

例えば、恋人に急にフラれたとします。

長く付き合ってきた恋人で、上手く関係がいっていると考えていたというようなときは、急にフラれると誰でも非常にショックを受けます。

このときは、話を友達にすることによって、多くの人はショックを和らげようとします。

しかし、ショックが非常に大きいときは、「話を他の人とする気にもなれない」という気持ちになるときもあるでしょう。

どのように対処するといいかわからなくなれば、人は孤独になることを好むときがあります。

このときの「やさぐれる人」の心理を表現すれば、「放っておいて欲しい」ということになります。

人間不信で素直に相手の言葉を受け取れない

他の人に痛い目にあったり、誰かに騙されたりしたために、人間不信になるときがあります。

このような状態になれば、額面通りに他の人の言葉を受け取ることができません。

例えば、何か優しい言葉を他の人からかけられたとします。

普通の状態のときは、嬉しくその言葉を感じ、感謝の気持ちを相手に対して間違いなくいだくでしょう。

しかし、他の人に傷つけられて人間不信になると、相手の優しい気持ちから優しい言葉が出たものであると考えることができなくなります。

そして、「あんなに上手いことを口ではいっているが、逆のことを心の中では考えているに違いない」と思って、やさぐれた態度やひねくれた反応を取るようになります。

しかし、このときは、意図的にやさぐれているということではありません。

他の人が信じられないために、自然にやさぐれると思っていいでしょう。

このように、「やさぐれる人」は、他の人から優しくされるほど、他の人にかまわれるほど、やさぐれた態度をますます取ってしまいます。

自分に自信がなく自暴自棄になっている

あることをきっかけに、自分に自信が持てなくなって、やさぐれて、自分の殻に閉じこもることがあります。

きっかけがやさぐれるためにはあり、信頼をなくしたり、他の人が信じられなくなったりするなどがあります。

このようなきっかけでやさぐれてしまいます。

何を考えても思考がマイナスで、良く取れなくて全て悪く取ってしまったり、裏が他の人からの優しさもあるのではないかと疑ったりします。

このようなやさぐれる人の心理には、自分に対する信頼感もなくなっていると思われます。

自分が嫌いになって、思い詰めてどうせ自分なんかと考えてしまいます。

自分が愛せなくなれば、敵に全ての人が見えてきます。

自分に近づく人を、嫌な雰囲気をわざと出して近寄らせなかったりします。

しかし、寂しいということが深層心理ではあるため、さらにやさぐれてしまいます。

負のオーラは余計に負に引き連れてきて、ネガティブなマインドから出られなくなって、さらに悪くなってしまいます。

一旦やさぐれて後ろ向きにどんどんなって、やさぐれることがよくあるでしょう。

「やさぐれる」の類義語とは?

ここでは、「やさぐれる」の類義語についてご紹介します。

「自暴自棄(じぼうじき)」

「やさぐれる」の類義語としては、「自暴自棄」があります。

「自暴自棄」の意味は、やけになることです。

乱暴に自分自身を扱い、大切にしないことで、自分自身にダメージを与える行いです。

「やさぐれる」が持っている投げやりという意味合いも含まれているため、言いかえ表現としても使えます。

「腐る(くさる)」

「やさぐれる」という状況は、何かに対する不服や不満がその人の中にあることがイメージできます。

この何かに対する不服や不満を持っている気持ちそのもののことを、「腐る」と表現するときもあります。

「腐る」も、「やさぐれる」の類義語の一つです。

「腐る」というのは食べ物などが腐敗することですが、人の心にこの腐敗を見立てています。




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RUN-WAY編集部

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