よもやの意味とは?
ここでは、よもやの意味についてご紹介します。
よもやの意味は、いくらなんでも、万が一にも、たぶん、きっと、ということです。
いくらなんでもの意味でよもやを使うときは、いくらなんでも~しないだろうなどというように打ち消しする言葉を後に付けます。
よもやは、こちらの意味で使うことが多くあります。
たぶん、きっとの意味でよもやを使うときは、よもや~だろうなどというように推定の言葉を後に付けます。
よもやは、副詞のよもに、やの助詞が付いたものです。
よもは昔からあるもので、古文で「よも‥じ」という形の副詞の呼応を学習したことがあるのではないでしょうか。
よもやは、よもにやの助詞を付けて強い意味にしたもので、いくらなんでも、万が一にも、たぶん、きっとという意味になります。
よもやの由来
よもは、古語として古くから使われているもので、次のような使用例が平安時代に書かれた「枕草子」にもあります。
「よも起きさせ給はじとて、臥しはべりにき」
この意味は、寝ていたためにまさか起きないだろうと思って私も寝てしまいました、ということです。
意味はよものみでも通じますが、現在ではやという助詞をさらに付けることがよくあります。
やの意味としては、問いかけ、疑問、反語などのいくつかのものがありますが、強調の意味としてここでは使われています。
そのため、よもやの意味はいくらなんでも、万が一にもということになります。
よもやの使い方とは?
よもやは、打ち消しの言葉を後に付けて、いくらなんでも、万が一にもという意味で使ったり、推定の表現を後に付けて、たぶん、きっとという意味で使ったりします。
よもやの使い方としては、次のようなものなどがあります。
- よもや~まい
- よもや~だろう
- よもや~ないだろう
ここでは、よもやを使った例文についてご紹介します。
例文1
「大卒であれば、よもや英会話くらいは可能だろう。」
英語の試験が大学に入るときにはあり、英語の授業がいずれの学部でもあります。
大学を卒業したのであれば、英会話くらいは当然可能であるだろうと考えているときの表現です。
例文2
「よもや主催者が来ないことはないだろう。」
打ち合わせなどで全員が集まっているにも関わらず、主催者が遅れているときの表現です。
主催者は全員を集めているため、余程の理由がなければ来ないことは許されません。
例文3
「いきなりヒットとはよもや単なる趣味ではあるまい。」
草野球に参加して、初めの打席でいきなりヒットを打ったとします。
単なる趣味ではなく、本格的に野球をやっていたのではないかと全員が考えるでしょう。
よもやの類義語とは?
よもやの類義語としては、次のようなものがあります。
- まさか
- もしや
- いくらなんでも
- 万が一にも
- ひょっとすると
実現性が低いことを仮定するということでは、いずれの言葉も共通しています。
いくら何でもと万が一にもは、意味がほとんど同じです。
そのため、いくら何でもと万が一にもは、よもやの同義語であると考えていいでしょう。
なお、同じような言葉としてはもはやがありますが、もはやの意味は今となっては、もうなどです。
もはやを使った例文としては、次のようなものなどがあります。
- 「もはや手遅れである。」
- 「もはやこれまでだ。」
もはやは、すでに物事が相当進んでおり、これから軌道修正したりやり直したりすることができない状態を意味します。
もはやこれまでという台詞がよく戦隊モノなどで出てきますが、この台詞の意味はもう手遅れであるということで使われています。
よもやとは違って、もはやは時間的に手遅れな様を表現する言葉であるため、間違わないようにしましょう。
もはやとよもやの違いとは?
よもやと同じような言葉としては、もはやがあります。
同じように3文字のひらがなで、終わりがやであるところも同じです。
もはやとよもやは、間違ったり、いずれを使うといいか迷ったりするでしょうが、意味が違っています。
もはやは、あることが実現してしまっている、あるいは実現しようとしている、ときに使います。
一方、よもやは、今から起きることについて予想するときに使います。
もはやの意味は、あることが変えられないところまで進んでいる様、あることが実現しようとしている様です。
まさに、早くもという、そのことが起きかけているときや、すでに、もう、今となってはという、そのことが起きてしまってもう結果は変わらないときに使います。
もはやを使った例文としては、次のようなものがあります。
- 「もはや彼は立ち上がることもできなかった。」
- 「もはや彼女は子供ではない。」
- 「もはや自分には時間がない。」
- 「もはやこれまでか。」
よもやとは、いずれの例文も、そのことが起きかけていたり、すでに起きていたりすることが違っていることがわかるでしょう。
つまり、もはやとよもやの違いとしては、もう変えられないことに対してもはやは使うことで、そうだろう、そうならないだろうという推定するときによもやは使うことです。
しっかりともはやとよもやの違いを把握して、自信が持てるように使いましょう。
よもやよもやだの意味とは?
よもやよもやだは、立場的にその人が許されないミスをしたときの台詞という意味です。
元ネタは、「鬼滅の刃」という週刊少年ジャンプに連載されている漫画です。
漫画の内容は人食い鬼に主人公が敵討ちするというものですが、この漫画に登場する人物の「煉獄杏寿郎」が「よもやよもやだ!柱として不甲斐なし!!穴があったら入りたい!!」と、ミスしたときに自分を恥じていったことから引用されています。
よもやの英語表現とは?
ここでは、よもやの英語表現についてご紹介します。
よもやの英語表現は、「surely」です。
「surely」を使った英語表現としては、次のようなものなどがあります。
- 「not…by any possible contingency」(よもや(まさか)‥まい)
- 「a visit with a friend」(友達とのよもやま話)
- 「Surely it cannot be false.」(よもやうそではあるまい。)
- 「Surely it can not be true.」(よもや本当ではあるまい。)