初めての転職活動を始めるにあたり、経験者たちは転職の際にどのようなことで悩んだのか気になっている方は多いのではないでしょうか。
転職は必ずしもスムーズにいくとは限らないのが事実。思っていたようにうまくいかず、ときには、ネガティブな気持ちになってしまうこともあるかもしれません。
そこで、今回は転職活動で悩みやすい部分をご紹介します。
転職活動で悩んだことはこれ!経験者が教える「つらかったこと」「落ち込んだこと」10選
転職活動の経験者たちが悩んだことは一体何だったのでしょうか。
つらかったことや落ち込んだこと、不安に感じたことなど、よく聞く声を中心に幅広くご紹介します。
不採用通知の数に落ち込む
転職活動において、多くの経験者が悩んだ経験があるのが「不採用通知」です。
2~3回程度であれば「仕方がない」と気持ちに折り合いを付けられる余裕があったものの、5回を超えてくると、自分は社会に必要とされていないのではないか、と悩む方が少なくありません。
また、これまで前職で活躍してきた方であっても、不採用通知が重なることで、自分のスキルや経験を否定されたような気持ちになってしまうものです。
しかし、不採用通知は、あくまでも「企業と応募者の意向が合わなかっただけ」に過ぎません。決して否定的な意味合いを持つわけではないことを覚えておいてくださいね。
履歴書や経歴書の作成の時間を確保できない
転職活動をしたいのに、忙しくて履歴書や経歴書の作成が進められないといった経験をしたことがある方も多いようです。
とくに、企業に在籍したまま転職活動をしていると、本業が1日の時間の大半を占めるので、なかなか必要書類を準備するための時間を確保できないケースがあります。
また、残業が多かったり、休日出勤が常態化したりしている職場にいると、なおさら履歴書・経歴書のためにまとまった時間をとりにくくなってしまいます。
普段忙しい方は、スキマ時間で書類に作成する情報をスマホのメモに入力しておくなど、時間があるときに一気に進められるように準備することがおすすめです。
情報収集のための時間を確保できない
転職活動では、応募先企業について調べたり、業界の事情や給料水準などについてリサーチしたりする工程がありますが、前項同様忙しいとなかなかそのための時間を確保できません。
移動時間を活用したり、普段よりも10~15分早く起床して情報収集の時間を確保したりするのが一般的ですが、難しい場合には有給や半休を取得して、十分に時間をとれるようにすることも検討してみてください。
面接のための時間を確保できない
転職活動で非常に多くの方が悩むのが「面接のための時間を確保できない」です。
履歴書・経歴書の作成や、情報収集とは異なり、スキマ時間で進められない工程なので、退職をしていない方にとっては大きな壁とも言えます。
まずは、日程調整が可能であるかを確認したうえで、就業前や就業後、もしくは土日などで面接を実施してもらえるかを相談してみましょう。難しい場合には、Zoomなどを活用した面接をお願いするといった選択肢もあります。
とはいえ、企業の都合上、平日の営業時間帯のみ、対面面接のみ、といった場合もあるのが事実です。その場合は、有給休暇を取得して、複数の企業の面接をまとめて設定することをおすすめします。
転職活動では想像以上にお金がかかる
転職活動で意外にも盲点になりやすい部分でもあるのが「想像以上にお金がかかった」といった点です。
履歴書・経歴書や証明写真の購入費、面接の際の交通費、その他必要であれば、美容院代やスーツの新調など、さまざまな部分で出費が発生します。
転職活動の出費を具体的に想定していないと、「生活費がカツカツに……」といった事態に陥ってしまう場合があるので注意してください。
現職の社員の目が気になる
在職中の状態で転職活動を始めると、「他の社員の目が気になる」といった声も少なくありません。
辞めようとしている社員に対し、あまり良い印象を抱かない方もいるのは事実です。実際、転職活動をしていることを知った同僚から、心ないことを言われた経験のある方もいます。
思わぬトラブルに発展してしまうこともあるため、転職が確定するまでは周囲に正直に話す必要はありません。ただ、必要に応じて信頼できる上司や直属の上司などには伝えておくと、転職活動のための休暇取得で理由を察してくれるので、専念しやすくなる可能性があります。
アピールポイントが少なく面接に苦手意識を感じてしまう
面接の苦手意識は、転職の成功チャンスに直結するといっても過言ではありません。面接が苦手と感じる背景には、「アピールポイントが少ない」が挙げられます。自分の実績やスキル、経験などに自信がないことから、面接を通じて自分の評価がどんどん下がってしまうことがあるのです。
アピールポイントが少ないと感じる場合には、まずはキャリアの棚卸しをしてみましょう。自分の強みやこれまで関わってきた業務などが明確になり、アピールできそうな要素が見つかりやすくなります。
他にも、転職活動前に資格を取得しておくなど、実績やスキル、知識の保有がわかりやすいようにしておくのもいいでしょう。
現職よりも条件の良い求人が見つからない
現職よりも条件の良い求人が見つからないことに悩む事例も存在します。とくに、業務内容に対して給料が高かったり、休日の日数が多かったりするなど、すでに条件の良い職場で働いていると、転職活動で目にする求人の条件が物足りなくなってしまうことが少なくありません。
なかなか理想の求人が見つからない場合には、特色の違う求人サービスを利用することをおすすめします。「若手向け求人サイト」「ハイキャリア向け求人サイト」「ハローワーク」「希望の業種に特化した転職エージェント」など、いろいろなサービスを利用することで、目にする求人の片寄りを解消しやすくなります。
結果的に理想の求人が見つかりやすくなるので、少なくとも3~4つのサービスは利用することを目指してみてください。
興味のある仕事ややりたいことがないことに気が付く
現在の仕事に不満を抱えて転職を決意したものの、いざ転職活動を始めてみたら、自分には興味のある仕事ややりたいことがないことに気が付くケースがあります。どこに転職したらいいのか、どんな企業なら満足できるのかなどが明確になっていないので、転職活動も難航しやすくなってしまうかもしれません。
興味のある仕事ややりたいことが見つからないときには、そもそもなぜ転職したいと思ったのかを掘り下げて考えてみるところから始めてみましょう。
「転職を後悔するのでは」と後ろ向きな気持ちになる
いざ転職をスタートしたとき、意外にも多くの方に経験があるのが「もしかしたら転職を後悔するかもしれない」といった後ろ向きな気持ちになることです。
転職が必ずしも成功するとはわからない中、やはり今の仕事を続けていたほうがいいのではないかと感じるのは当然のこと。もしも失敗したら……と思ったら、ネガティブな感情になってしまうのも無理はありません。
後ろ向きな気持ちになってしまうときには、周囲の転職経験者に相談をしてみたり、キャリアコンサルタントやアドバイザーなどのカウンセリングを受けたりして、気持ちのコントロールができるようにしましょう。
まとめ
転職活動では、大なり小なり多くの方が悩みを抱えているものです。しかし、あらかじめどのような悩みが多いのかを知っておくことで、事前に対策ができたり、心の準備にもつながったりして、転職活動を有利に運びやすくなります。
ぜひ、転職活動を前にして不安を感じている方は、今回ご紹介した内容をヒントにしながら、自分なりに「悩みやすい部分」の対策を考えてみてはいかがでしょうか。
粕谷麻衣
ライター・キャリアコンサルタント。「子育てと仕事を両立したい」「自分らしく働きたい」「自分の好きなことを仕事にしたい」など、今どきの働き方にフォーカスした情報を発信。取材やインタビューを通して、リアルな声を追求していくことが好き。
自身は一児の子どもを持つシングルマザー。ワーキングマザーとしての人生を楽しく謳歌中。