こんにちは、トイアンナです。今年は新卒・転職市場ともに売り手市場。有名企業もこぞって大量採用に乗り出し、給与も上がっています。いっぽう、「好景気だから採用されるはずだ」と甘い転職活動を試みて苦戦される方が後を絶ちません。
人材不足なのになぜ自分だけ無内定になってしまうのか。その理由は起業側が「大量採用をするうえでも、ハードルは下げていない」からです。
企業が取り払ったハードルは経験者優遇
好景気となり、企業が人手不足にあえいで最初に取っ払ったハードルは「経験者優遇」でした。私が新卒から経験しているマーケティング職などは本来、経験者のみが転職できる業界です。といっても従来から、私のように根幹の戦略立案(別名、机上の空論)をやる人間は未経験でもガッツで採用されていました。
しかし知識が必須となるウェブマーケティングの分野などは、従来「経験者のみ」採用をしていたのです。しかし現在、未経験でもウェブマーケティングなどへ転職しやすくなりました。
残った意外なハードルは「学歴」
一方、大手企業が取り払っていない採用のハードルには「学歴」があります。最近、転職活動で「なにが理由でうまくいかないのでしょうか」とご相談をいただきます。そこで目立つのが、学歴不足であるにもかかわらず大手へ絞った転職をされる方です。
大手企業は大卒縛りならまだしも、「東大生が8割、早慶は宴会芸担当」などときわめて厳しい学歴制限を設けているところもあります。一部トップ企業では通っていた高校名や所属していたサークルから選別するところも。となれば、中途でもまず学歴をチェックされます。日本はまだ学歴差別が少ないほうだとは言われますが、それでも転職市場ですら学歴は項目に残されているのです。
転職では学歴を超えるような「何か」を携えて
もっとも、これらの背景には「学歴差別をした方が、結果的に優秀な人材が採れている」という採用側の成功体験もあるようです。
「いちど学歴差別を撤廃してひろく採用したことがあるけれど、全員成果が出せずに左遷された。それから学歴主義が復活しましたね(専門商社、32歳)」
「信仰上の理由や親の転居など、やむをえない理由で偏差値の低い進学先を選ぶ方もいると思う。それでもロジカルシンキングや胆力の差をみると、どうしても学歴が高い方が優秀な傾向にあるから仕方ない(コンサルティングファーム、29歳)」
もし学歴ナシで大手企業へ行きたいなら「私は例外的に優秀だ」と示す手土産を持参しましょう。たとえば難関資格や他社でのとびぬけた実績です。好景気だから大手へ行きたいと願っても、学歴か手土産なしでは残念ながら「こんなはずじゃなかった」とつらい思いをすることになります。油断せず、よりよいキャリアを掴んでください。
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トイアンナ
ライター。新卒で外資系企業に勤めて以来、数百名の消費者ヒアリングを重ねました。その経験から恋愛・キャリアを主なテーマに執筆しています。
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