転職面接での「自己紹介・自己PR」の回答事例と注意点




転職面接で、必ず聞かれる質問が「自己紹介・自己PR」です。自己紹介・自己PRは、実は苦手な方の多い質問でもあります。今回は、自己紹介・自己PRの組み立て方を紹介しつつ、面接官に高い評価をもらうためのポイントを解説していきます。

転職面接における「自己紹介・自己PR」の基本とは

まずは、「自己紹介・自己PR」の基本を押さえましょう。どうして「自己紹介・自己PR」が行われるのか、どのタイミングで聞かれるのかなどを理解しておくことで、慌てずに回答できるようになりますよ。

面接の流れをチェックしよう

中途採用における面接の一般的な流れを知っておきましょう。自己紹介に関しては、聞かれるなら「初回の面接の導入部分」とほとんどが決まっています。ただ、その後の内容は企業や選考段階によって変わるため、必ずしも自己紹介を求められるとは限りません。

まずは導入として今回取り上げる自己紹介を行います。その後、職務経歴を聞かれ、あなたがなぜ転職しよう敏孝の理由を問われます。そのあとに志望動機を聞かれ、企業ごとの細かな質疑応答に入ります。あとは面接官から募集内容の説明や条件の確認をされます。最後に逆質問があって、終了となります。

面接において自己紹介の役割とは?

たまに勘違いしている方がいるのですが、特に転職面接においては、「面接を受けるのはこんな人物です」と伝えることに終始すればよいのです。自己紹介では詳しい経歴の説明や自己PRは過剰に行わず、1~3分程度で簡潔に自分のことを伝えてください。 

これまでの業務内容や経験・スキル、転職の理由などはその後行っていきますから、自己紹介のタイミングですべてを伝えようと身構えなくて大丈夫です。採用担当者との信頼関係を築くことを念頭に置いて、落ち着いて簡潔に伝えるようにしましょう。

面接官が自己紹介・自己PRを求める理由

自己紹介で面接官があなたを見るとき、どのような目線で見ているか気になりますよね。基本的に、あなたが一体どんな人なのかを知りたがっているのです。自己紹介は、面接官にあなたが入社後に活躍できる人か教える第一歩と考えていいでしょう。

そのなかで、応募者のビジネスパーソンとしてのコミュニケーションスキルも確認しています。つまり、自己紹介・自己PRの話し方で与えた第一印象がよければ、内定に一歩近づくといっても過言ではないのです。さらに詳しく見ていきましょう。

理由その1 自分自身を客観的に捉えられているか見たい

自己紹介や自己PRは、自分はどんな人間で、どんなことが得意かなどを客観的に話します。それがうまくできているかを確認したいと思っているのです。なぜなら、仕事において客観的に自分を捉えられない人は、物事を俯瞰的に見られず、仕事能率も悪いといえるからなのです。

一緒に働く上で自分を見つめられている人と働きたいと思うのは、企業にとって当然です。自己紹介では、自分自身を客観的に捉えられている人材かを見せるように心がけましょう。

理由その2 経験やスキルが自社とマッチするか確認したい

自己PRや自己紹介では、個人が持っているスキルや強みを見られます。その内容と会社が求める内容がマッチしているかを面接官は確認しているのです。

さらに、自己PRで言われたことを面接官がその後の面接で深掘りすることで、さらに深く、企業とのマッチレベルとスキルの習熟度をチェックしようとしています。そのため、先述のとおり、あまり多くを語る必要はなく、簡潔さを求められるわけです。

面接で話す自己紹介・自己PRはどんな内容を話すべき?

それではさっそく、自己紹介・自己PRの内容について見ていきましょう。面接官に優秀な人材だと思ってもらえる、第一印象が良くなる自己紹介のアピールポイントを解説していきます。どのような点をピックアップして話せばいいか、ふたつの基準に照らし合わせてチェックします。

仕事上の実績・スキルは「裏付け」があるものを話す

自己紹介においてやってしまいがちなのですが、「いつも明るく前向き」「優しいと言われる」などといった人柄的な強みは不要です。自己紹介・自己PRでこれまでの仕事で上げた実績やスキルを話すときは、具体的な数値に裏付けられたものだけに絞ってください。

数値やキーワードでシンプルに伝えられるものがいいでしょう。いままでの経歴や頑張ったことも、ここでは言う必要はありません。基本的に面接官は仕事で残した実績や成果を知りたいので、アピールする点は仕事上の強みに絞って話すことが重要です。

応募先の会社・職種で活かせる内容に絞って話す

二つ目の基準が、「応募先の会社・職種で活かせる内容に絞って話す」です。これはどういうことかというと、自己紹介やPRをする際に自分の実績やスキルばかりを話してしまうのはNG,ということです。

まずは求人情報をベースにして、「求める人物像」「業務内容」「成し遂げてほしいミッション」とに自分が近いかどうかを一度考えてみてください。そして、それに関係のある実績やスキルを選んでアピールすることで、面接官の評価が上がります。

転職面接においてやりがちなミスが、テンプレート化した自己紹介です。同じ職種や業務内容であったとしても、企業によって重視するポイントは異なるため、応募先の企業で求められている人材がどんなものなのかは必ず確認してください。

どうしてもアピールポイントが見つからない場合

経験職種への転職ならいざ知らず、異業種、異職種への転職にチャレンジする場合、アピールできるポイントが見つからないこともあるでしょう。そんな時は、企業そのものではなく、その「仕事」においてどんなことが必要とされているか、自分が持っている実績、スキルとの共通点がないか探してみましょう。

仕事というのは、必ず何かを達成しなくてはなりません。自分が今までどんな目標に挑戦し、成し遂げてきたかを話すことで、どこかで必ず応募先企業、応募職種とリンクするはずです。そうすれば、面接官の質問意図に沿った回答となり、応募職種にも応用できることを伝えられます。

面接での自己紹介・自己PRの伝え方

面接で大事なのはコミュニケーションです。自分がいかに優秀であっても、それを上手に伝えられなくては何の意味もありません。面接官から良い評価を得るための自己紹介・自己PRの伝え方のポイントを学んでおきましょう。

結論から話し始めるのが鉄則

社会人になって、業務の報告をするときにダラダラしている人がいますよね。それはなぜなのか、その理由は「結論から話していない」ことにあります。ビジネスの基本として、結論から話し始めるのが鉄則です。なぜなら、今から話すことが何なのか整理され、相手に伝わりやすくなるからです。

「自己PRをしてください」と言われたら、まずは一番アピールしたい実績やスキルを結論として話しましょう。そこに続いて、その実績を達成するために具体的にどのような行動をしたのかを説明します。

具体的な行動、将来の展望につなげる

そこからさらに、実績を達成するための具体的な行動を伝えます。ここで、その実績を達成するために使ったスキルの詳細を話してもいいですね。

最後に、今後の展望を話しましょう。ポジティブな印象を与えられるよう、今後自分が、今話したことをこの仕事でどのように活かしたいと考えているかを伝えるといいですね。

これらを話すときは、簡潔に話すことを心がけてください。いくつも紹介すると長くなるので、面接官へ本当に伝えたかった部分が伝わらない場合もあります。時間を自分で測り、シミュレーションしながら調節しましょう。また、簡潔に述べることで、面接官自身が気になる点を深掘りしてくれる余白も生まれます。

はきはきと話し、明るく謙虚な姿勢で伝える

面接全体を通じて言えることなのですが、基本的に前向きに明るく話すことは大前提です。緊張しているのはよくわかりますが、やはり怖い面持ちの人よりも、柔らかな雰囲気の人と働きたいと思うのは当然でしょう。

自分の実績やスキルを話すとき、上から目線になったり不遜な態度をとったりするのも絶対にNGです。謙虚な姿勢を心がけてください。

人間的に尊敬できない人とは、誰だって一緒に働きたくないと思うでしょう。もし自分にスキルが不足していても、高慢な態度や横柄な物言いをする人より謙虚な人のほうが、組織は求めています。

時間は1分〜3分の間で調整する

基本的に、自己紹介と自己PRは1-3分の間で行うのが定番です。稀に、企業から時間指定をされる場合もありますが、ない場合はこの時間で留めれば問題ないでしょう。

長く話したいけれど時間がないからと言って早口で喋らないようにしてください。聞き取りやすいスピードで、笑顔も忘れずに話しましょう。一文字1秒くらいを目処に原稿を作るのがベターです。

質問したくなるような部分を含めておく

自己紹介や自己PRのあと、それについて必ず面接官から深掘り質問がされます。そのため、再三言っているように「詳しく話しすぎない」ことが大事になります。さらにもう一点、「それはどういうこと?」と、面接官の興味を引く部分も含められれば上級者です。

私が面接官の立場の時に興味を惹かれたのは、「使っているSNSはあるか」という事前質問に対して、「SNSはやったことがありません」ということでした。若い方だったためどうしてなのか聞いてみたくなり、質問したところ「なぜか登録するとエラーになる」という返答で、場が和みました。

フランクな面接ではありましたが、その人のひととなりが分かる一場面でした。自分を飾りすぎず対策をしっかり行うことで、印象を良くしましょう。

まとめ

自己紹介や自己PRの捉え方、答え方を解説しました。

面接以外では確かにあまり聞かれる質問ではありません。しかし、面接ではほぼ定番と言ってもいい内容です。対策をして損はありません。

自分のことを客観的に考えるのは、今後のキャリアビジョンを考えるのにも役に立つことでしょう。今回紹介した方法をもとにしながら自己紹介を成功させ、面接の第一印象をアップさせてくださいね!




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RUN-WAY編集部

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