ドヴォルザークが感じたアメリカ、弦楽四重奏曲第12番!【ヴァイオリニスト/月元ハルカさん】

月元悠




第1楽章 Allegro ma non troppo

爽やかで活気あふれる雰囲気です。ヴィオラが一番“オイシイ”と言われている旋律を奏でます。その後ヴァイオリンに引き継ぎ所々に浮き出てきます。

第2楽章 Lento

1stヴァイオリンが高らかに黒人霊歌風の切ない旋律を歌い上げ、2ndヴァイオリンが掛け合い、時には寄り添います。そのあと、チェロがボヘミア風の民謡を奏で、全体的に故郷を想っている気持ちが表れているように感じます。

第3楽章 Molto vivace

スケルツォ(軽快におどけたような)楽章となっています。ドヴォルザークがスピルヴィルというアメリカのアイオワ州の小さい町に滞在した時に聞いた鳥のさえずりを再現したと言われています。

第4楽章 Vivace ma non troppo

主に1stヴァイオリンが明るく駆け抜けていきますが、第2主題では雰囲気が少し厳かになり幻想的で少し物悲しい響きで一気に表情が変わります。その後はじめの明るさを取り戻し華やかに終わります。

いかがでしたか?ドヴォルザークがアメリカに渡り、故郷への思いを音楽に込めた楽曲を次のコラムでご紹介したいと思います。次回もお楽しみに!

 

<プロフィール>
月元 ハルカ
長崎県出身。3歳よりヴァイオリンをはじめる。田代典子、木野雅之各氏に師事。これまでに、エドゥアルド・オクーン氏、豊嶋泰嗣氏、大山平一郎氏、ロバート・ダヴィドヴィチ氏、ハビブ・カヤレイ氏、加藤知子氏、小栗まち絵氏のマスタークラスを受講。また、ながさき音楽祭、球磨川音楽祭、霧島国際音楽祭、NAGANO国際音楽祭に参加、マスタークラス修了。各地で演奏活動を行う。西南学院大学 国際文化学部 卒業。現在、福岡教育大学 大学院 音楽科 修士課程修了。各地で演奏活動を行う傍ら、後進の指導を行う。クラシックをより身近に感じてもらうためのコラムサイト『COSMUSICA』(cosmusica.net)にて、連載「映画で学ぶクラシック」執筆中。




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RUN-WAY編集部

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