一度任せた仕事は、上司ですら口出しする権利がありません【ライター/トイアンナ】

任せた仕事




こんにちは、トイアンナです。「部下に仕事を任せる」という言葉はキレイですが、実際に部下へ仕事を任せられている方はどれくらいいらっしゃるでしょうか? たとえば「まずは仕事を頼んで、きっちり修正し自分が提出する」と考えているなら、それは仕事を「任せている」のではなく「やらせている」だけです。

 

任せるなら、口出ししないこと

「仕事を任せる」とは、業務の決定権を与えること、つまり後輩が決めたことに対して、口を出さない覚悟を決めましょう。

 

たとえば、「次の営業へ行くプレゼン、作ってもらえますか」と指示を出すならば、後から上司や先輩がファイルをいじってはいけません。ましてや途中で部下の仕事を取り上げて「もういい、私がやる」なんて言語道断です。任せたならば、自分が手を動かしてはいけません。

 

もしあなたが途中で手を出したり、巻き取るクセを作ってしまうと「どうせ何を作っても後で直されるんだし」と部下はやる気を失います。自分でプロジェクトを完遂した、という経験を持たないため仕事への責任感も抱けないのです。

 

依頼時に目的をはっきりさせよう

とはいえ「〇〇やっといて」依頼の方法では「ただの丸投げじゃないか」と言いたくなるでしょう。丸投げにしないためにも何をお願いしたいのかしっかり定義しましょう。

 

まずは「目的」をはっきりさせましょう。プレゼン資料ひとつとっても、上司の上司へ承認を取るもの、営業先へ持っていくもの、社内研修で使うものでは気を付けるべきポイントが全く異なります。

 

「これは営業先のXX社へ持っていって、四半期プランの承諾をいただくのが目的の書類なの。だから自社の新製品がなるべく立派に見えるよう、長所を売り出したいのね」といったように、細かく目的を説明します。

 

何が足りれば満点かを説明しよう

そして次に「何が足りれば満点なのか」を見せます。目的と違い、依頼内容は細かすぎて損はありません。さきほどと同じ例で続けると、

 

「営業先へ持っていく資料のうち、P5までは前回の資料を踏襲して作れそうなんだけどP7以降の新製品情報が欠けているので埋めてほしいんです。デザインやレイアウトは前回の資料が『営業_XX社_2018年』のフォルダにあるからそのままで大丈夫。ただし商品説明でXX社さんの心をぐっと掴むような文章を、考えてみてください」

 

こんな風に指示出しされれば、何を任されているのか、どう進めればいいか伝わります。そして最後に「出てきた成果物へアドバイスする時間」だけ予定しましょう。

 

このやり方は大変に見えます。しかし目的と依頼内容をハッキリさせた任せ方を繰り返すことで部下は自発的に考えられるようになります。そしてゆくゆくは、あなたの仕事を減らしてくれるのです。最初の指導はじっくり時間をかけて仕事を任せてください。

 

トイアンナ

トイアンナ

ライター。新卒で外資系企業に勤めて以来、数百名の消費者ヒアリングを重ねました。その経験から恋愛・キャリアを主なテーマに執筆しています。

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RUN-WAY編集部

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